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【ひめゆりの塔以外】ひめゆり学徒隊の関連遺跡5つ

沖縄戦関連の本やブログを見ると必ず出てくる「ひめゆり学徒隊」

「ひめゆり学徒隊」は「沖縄師範学校女子部」と「沖縄県立第一高等女学校」の2校から動員された女子看護隊です。2校の愛称が「ひめゆり」であったことから、戦後、彼女たちは「ひめゆり学徒隊」と呼ばれるようになりました。沖縄戦時は主に病院壕で重症患者の看護にあたり、病院解散後は戦場を逃げ回り多くの生徒・先生が亡くなりました。

彼女たちの悲劇はまさに沖縄戦(戦争)がいかにひどく、恐ろしく、そして絶対に戦争はしてはいけないとということを改めて感じさせてくれます。

そのようなことから「ひめゆり学徒隊」の実相を勉強したい!知りたい!という人は多く、「ひめゆりの塔」や隣接する資料館に訪れる人はたくさんいます。

そこで本記事では車で行ける「ひめゆり学徒隊の関連遺跡」をまとめました。「ひめゆりの塔」以外にも車で行ける場所をピックアップしています!

実際に訪れることで、「ひめゆり学徒隊」の本当の姿が見えてくるはずです。

是非「ひめゆりの塔」以外の関連施設も回ってみてください。


①ひめゆりの学生が通った学校跡(那覇市)

今は繁華街(栄町市場)

現在の那覇市にある繁華街「栄町市場」の周辺は戦前、「ひめゆり学徒隊」の生徒の構成高「沖縄県立高等女学校」と「沖縄師範学校女子部」がありました。(※二校は、キャンパスや校舎)を共有。現在は面影は全く残っていませんが「栄町市場」の中に「ひめゆり同窓会」(※平和発信の拠点として、生存した生徒が建てた。現在のひめゆりピースホール)の看板が残っています。


②沖縄陸軍南風原病院壕(南風原町)

「沖縄南風原陸軍病院壕」は、500名を超える人たちが働くとても大規模な壕で、「ひめゆり学徒隊」もこの壕で傷病兵の看護にあたります。
医療品不足など劣悪な環境の中で、麻酔なしの手術が行われたり、重傷者は放置され亡くなる兵隊が続出。
司令部が南部に撤退する5月下旬に撤退命令が出され、その際、重傷患者には青酸カリが配られ、自決の強要などが行われました。
現在、「沖縄南風原陸軍病院壕」は南風原町の文化財に指定され、管理されています。
管理されているということで、一部の壕がガイド付きで入壕可能です。(要予約)尚、「沖縄南風原陸軍病院壕」資料館もあるので、時間をかけて見学するのがおすすめです。


③アブチラガマ(南城市)

「アブチラガマ」は、もともと糸数集落の避難壕でしたが、戦線が南部に達すると南風原陸軍病院の分室なりました。
軍医、看護婦、ひめゆりの生徒14名と引率の大城先生が配属され、全長270mのガマ内は600人以上の負傷兵で埋め尽くされます。
ひめゆり学徒隊は傷兵の看護や世話(手当、ウジ取り、手術のサポート・切断した手足の投棄)に一生懸命あたりました。
昭和20年5月25日の南部搬退命令により病院が搬退したあとは、糸数の住民と生き残り負傷兵、日本兵の雑居状態となりました。
現在、壕は管理され入場料を支払えば、ガイド付きで壕の中に入ることができます。


④伊原第一外科壕 (糸満市)

「ひめゆりの塔」にほど近い畑の中に「伊原第一外科壕」のあとが残っています。
ここでもアメリカ軍の攻撃にあい、ひめゆり学徒隊の生徒が3名死亡。その他病院関係者も死傷しています。
多くの人で賑わう「ひめゆりの塔」のすぐ近くにある「伊原第一外科壕」。あまりの環境の差に驚きますが、この壕もひめゆりの生徒、そのた関係者が亡くなられた事を忘れてはいけません。「ひめゆりの塔」から歩いて行けますので、是非訪れてみてください


④山城本部壕(糸満市)

「山城本部壕」は陸軍病院が南風原から南部に移動したあとの病院の本部壕です。
激しい砲弾を潜り抜けたひめゆりの生徒14名もいました。彼女たちの主な任務は各壕へ指令を伝令すること。本部の生徒は、外科壕配属の生徒たちとは違い、看護活動はしていません。
この壕ではアメリカ軍の爆撃により、廣池院長をはじめ、ひめゆりの生徒も亡くなりました。
そして戦況が悪化した中、病院機能も維持できないとして、各壕に「解散命令」が出され、ひめゆりの生徒は死の逃避行を強いられるのです。
少しわかりずらい場所にありますが、駐車場が最近整備され、車を止めることができます。


⑤ひめゆり学徒散華の跡(糸満市)

「ひめゆり学徒隊散華の跡」の碑は病院解散後に行くあてもないまま彷徨い続けたひめゆりの生徒がたどりつき、アメリカ軍の攻撃・または自決により、ひめゆりの生徒38名と教師4名が亡くなった場所に建てられました。
当時の生徒・先生が自決した窪地も残っており、10年前の遺骨収集の際は校章も発見されています。

※集落から離れ、舗装がされていない道を通り、さらに海辺のゴツゴツした岩場を歩かなくてはいけません。しっかり場所を地図で確認し、飲み物持参・日除け対策は十分に対策しましょう。
※この場所は非常にわかりずらい場所にあります。時間に余裕をもって訪れてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

↓さらに詳しく知りたい方はブログをご覧くださいませ↓

~ ひめゆり学徒隊の足跡を辿る ~ 1日モデルコース


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