私がわかめになった日
気づけばフォロワーは20,000人を越えた
でも元々は100人ほどの
ただの若手教員アカウントだった
キラキラしている
Twitter教員を見ている側だった
そんな私が今の場所に辿り着いた歴史を
ここに残そうと思う
自慢話になるかもしれないし
不幸話になるかもしれない
しょうもない駄作になるかもしれない
でもとりあえず指が止まるまで
カタカタと打ち続けようと思う
Twitterを始めたのは【2020年1月】
初任の終わりかけだった
初めての担任
初めてのクラスの子供たち
初めてのお別れは呆気なく終わった
そうコ●ナの襲撃にあった時期
目まぐるしい日々ではあったけど
少しずつゆとりが出てきて
なんとなく始めたTwitter
でも見る専門だった
たまに呟いてみるけど
恥ずかしくなってすぐに消した(今もすぐ消すけど)
その頃は
キラキラした教員アカウントを見て凄いと思った
圧倒的カリスマ性のアイムフリー先生
教育界の生産性を上げようと奮闘するさる先生
キレキレのツイートでぶった斬るめがね旦那先生
若手同士で朝活する教員アカウントの方々
フォロワー数で勝負イベントがあったり
ガチガチの討論リプがあったりと
兎にも角にも凄すぎて見てるだけで
お腹いっぱいだった
私なんかが発信してもという
どこか諦めみたいな気持ちもあった
そうして私はTwitter界に
いるけれどいない存在を1年間続けた
もう一度言うね。1年間続けた
転機が訪れたのは【2021年1月】
教員2年目が終わりかけの頃だった
私にものすごく時間ができた
期間にして約2週間
この時期とこの時間の長さで
ピンとくる方もいると思うが
あえて言葉にはしないでおく
とりあえず時間ができた
そこで使っていないMacBookを
出してきてパワーポイントを開いて
文科省の気難しい文書を開いて
自分なりに絵と文でまとめてみた
そう【図解】との出会い
でもね最初の図解は20いいね
図解というかもうただの絵と文を
くっつけただけだから
そりゃそうだよね
でもね、聞いて
たかが20いいねと思われるかもしれないけど
めちゃくちゃ嬉しかったの
誰かに認めてもらえるということの
喜びを知ってしまったの
そうしていくつかの駄作を重ねて
まぁまぁのものができた
すると反応が良く
どんどん伸びていく
いいねやリツイートに
怖さはなく喜びと興奮?に近い何かを感じた
ここからが裏話なんだけど
じつはわかめという存在を世に出したのは
図解ともう一つある
それはらぱんさんだ
私を誰よりも先に見つけ
私に毎回暖かい言葉をかけてくれた
だから私は恩人だと思っている
私が私としてこの世界に存在してもいいのだと
思わせてくれたから
本当に感謝している
そうして私は
少しずつわかめになっていった
図解とらぱんさんの灯した火は予想を遥かに上回り
2月の終わりには2978人の方と繋がることができた
そんなある日、事件が起きた
2年目の子供たちを
卒業させる直前に
勤務先で起こった
とても嫌なことを
ツイートしたところ
9万いいねという
とんでもない数字を叩き出してしまった
(もう消したけど)
初めてのバズるという経験だった
学校が終わってスマホを出して
Twitterを開くと
通知がとんでもないことになっていた
スクロールしても
20+という通知になり
スマホの充電はすごい勢いで減った
その時も怖いという感覚はなかった
どこか実感がなかった
1日で一気に1000人以上フォロワーが増えた
リプ欄は殺害予告や
心ない言葉の数々で溢れていた
バズるというのはいい意味で使われるけれど
私は四方八方から銃で撃たれることだと
今でも思っている
フォロワーが増えるにつれて
苦手だなと思う人の数も少しずつ増えていった
だから私はTwitterをする上でのマイルールを作った
①職場の愚痴は書かない(極力)
②どんな意見にもいいねをする(が返信はしない)
③全員相互フォローはしない
④ブロック・ミュートはしない(が反応もしない)
⑤お金に関わることはしない
⑥図解は自分のしたいやつしかしない
⑦偉そうにしない
⑧基本的には一匹狼で進む
そうしてわかめという存在が
また少しずつ形作られていった
私は多分SNSに向いているのだと思う
人に期待をしないで自分の身は自分で守ってきたから
人生のどん底を一度味わってしまったから
あれと比べたら別に平気だなと思ってしまう
少数の心ない言葉よりも
たくさんの暖かい言葉の方が
すっと耳に入ってしまう
都合のいい耳なので
そんなこんなで
アイムフリー先生から反応をもらえたり
さる先生から反応をもらえたりと
見ていたキラキラ教員アカウントから
直接言葉がもらえるようになった
でもそれ以上に出した図解に
「ありがとう」
「使わせてください」
と言われることが本当に嬉しかった
そんなこんなでフォロワーが10000人を越えた
万垢と世間では呼ばれるらしい
あまり実感はなかったし
フォロワー数へのこだわりも元々なかったので
10000人突破ツイートもしなかった
でも万垢の人達に共通しているのは
どこか心の奥に狂気を飼っていると思う
私はよくサイコパスと言われる
(自分では思ったことないけど)
でもどこかぶっ飛んでないと
心が耐えられないのだと思う
そんなサイコパスの私でも焦る事件が起きた
そう。職場の人間にバレた。(たぶん)
真剣にアカウントを消そうか迷った
本当に迷った
迷いに迷って
何を言われても
「SNSはやっていません」
というようにした
私の職場の人たちは
大人な人たちばかりだから
幸い、私に聞いてくる人は今のところいない
みんなわかっているけど
黙っていてくれている
同期は何人か踏み込んできたけど
「SNSハヤッテイマセン」
と笑顔で圧を出しながら応えることで
踏み込んで来なくなった
本当に感謝しかない
Twitterの人にも知られ
現実世界の人にも知られ
私はやっと【わかめ】になった
Twitterは私に大切な繋がりをくれた
ダメなものはダメだと叱ってくれるネコさん
苦しい時に一緒に奈落に落ちてくれるりんりん
丸くなっても錆びないさる先生
変わらない圧倒的カリスマのアイムさん
同じ属性で安心できるドラゴンボールA先生
現場のおかしさを臆せず声にしてくれるめがね旦那
対話の大切さを体現して伝えるむきあらさん
変わらぬ暖かさで癒してくれるらぱんさん
恋愛に悩んだときに力をくれる太宰三丁目さん
政治について考えるきっかけをくれる黒瀬さん
疲れた時に絵で癒してくれる憩さん
ユーモアの大切さを教えてくれるスネ夫校長
普通になりたい私を笑わなかったツナ姉
違う時は違うと伝えてくれるなかセんさん
図解のライバルで刺激をくれる与一さん
どんな失敗も暖かく見守ってくれるKUMAKOさん
スペースにいつも聞きにきてくれる方々
DMで応援してくれる人たち
Twitterが私にくれたものは
どれも暖かくて
暖かすぎて
どこかバチが当たりそうな感じがして
どこか自分が弱くなる感じがして
不安になるけれど本当に感謝してる
ありがとう
私の名前はわかめ
25歳になった
東京都の小学校で働く
普通の教員です
現場では色んな大人に助けられ
保護者にも助けられ
子供にも助けられている
たいしてすごくもなんともない
普通の教員です
あなたの職員室にいる
なんの取り柄もない
3年目の若手ですが
いつか
私と繋がってくれた人たちを
一人ずつ
少しずつ
幸せを分けれるような
人間になりたいと
無謀にも思っている
若造です
だから
もう少しだけ
一緒に進んでください
倒れそうになる私を
支えてください
その代わりに
あなたが辛い時は
私に言ってください
できることは少ないかもしれない
なんの力にもなれないかもしれない
でも全力でTwitterを通して
背中を支えにいきます
ここまで読んでくれた
あなたが
本当に本当に
大好きです
ありがとう
ハートしてくれたら
泣いて喜びます
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