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歩道橋(4)

二週間は地獄見たいな日々だった、あれからピタッと貴文が姿を見せなくなったからだ。部活の奴らも最初の頃は

「夫婦喧嘩かぁー?」

と茶化していたが、だんだん来ない事と俺の様子が普通じゃないのがわかったらしく

「まぁ良くある事よ?カラオケで歌えば、気が紛れるかもよ?レッツ、カラオケ!」

「あぁ……そうだな、ありがとう」

でも歌っていても思い出す、貴文の笑顔、唇、それから抱き寄せた時の匂い。何でなんだよ、俺以外に居させてくれる場所を見つけたのかよ。それとも悪友が言ってた事で来づらくなってんのか。俺はそんな事気にしないのに、只側で笑っていてくれたらそれだけで良いのに。

不意にスマホの着信がなった、画面を見ると待ちわびていた貴文の名前が。急いで出ると、

「先輩……今から先輩の家に言っていいですか?」

「お、おういいぞ、早く来いよ」

突然に家のチャイムがなった、急いで開けると貴文が泣きそうな顔で立っていた。

「すいません、もう来ちゃいました」

思わず貴文の身体を抱き寄せ、キスをする。そうしながら玄関のドアを閉めると、もっと深くまるで噛み付く様にキスをした。部屋の中には俺と貴文のキスの水音しかしなかった。唇を離すと貴文は真っ赤な顔をしながら、

「先輩……激しいです」

「お前がいつまでも来ないのが悪い」

しれっとして言うと、貴文はおずおずと

「母親が入院したんです……自殺未遂でした」

思わず顔をあげると、貴文が

「俺……ずっと急にいなくなってしまった父親の代わりをしていました。その……夜の方もです。あの日、初めて母親を拒みました。そうしたら、いきなりナイフで自分の首を切ってそれから入院になって……」

「もう、いいよ。分かったから、辛かったろう。もう自分を大切にしてやれよ」

「僕、もう先輩じゃないと勃たないんです。先輩が良いんです」

「貴文……俺はしつこい性格だぞ?」

貴文は涙を浮かべながら、頷いた。

「絶対、他の奴何かにやらないぞ?一生一緒に生きて貰うぞ」

涙を流しながらこくこくと首を縦に振る貴文を見ながら、初めての気持ちが湧き上がってきた。愛しい様な切ない様な、不思議な気持ち……あぁこの気持ちは。

「今から、お前を抱くぞ。もう離してやらん、お前は俺のものだ」

びっくりしている貴文をベッド迄連れて行って服を脱がせる、されるがままの貴文に又深くキスをしながら熱い昂りを掴むと貴文が

「あぁ……」

と深くため息をついた、ハンドクリームを出して貴文の小さい蕾をゆっくりと揉みほぐし俺は自分でもびっくりする程張り詰めた昂りをゆっくりと蕾に入れていく……。

「あっ……うん、くぅ……」

「大丈夫か?」

「ふふっ、先輩が僕の中でいっぱい」

少しづつ動き始めると、貴文は喘ぎながら俺にしがみついてきた。愛しい……おデコにキスを繰り返しながら強く動き、俺は早く達してしまった。

「ごめん、大丈夫か?」

「先輩、俺嬉しいです」

ホッとした俺の顔を見ながら貴文は、

「僕、先輩と一緒に住んでは駄目ですか?」

「いいけど……お前の家は?」

「もう、あそこには帰りたく無いんです。駄目ですか?」

「いや、かまわない。後で荷物を取りに行こう」

「はい!」

やっと笑った顔を見ながら、俺はこれからの未来を夢見ていた。不思議な出会いだったけど、もう歩道橋で待たせたりしない。絶対に。


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