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いざ、自由の場所へ。(open)

僕はある景色を見つけにブルックリンのレッドフックに向かっていた。
パンデミックが続く中、Stay Homeを余儀なくされて、ライブも何もかもがストップして、一時は、いったい僕たちはどこへ向かうんだろう、そう思った。

そんな日々の中でも作ることを続けて、ここまできた。

あの日見た、僕の心の中のHOPE。その象徴でもある、ある景色を探しに僕はここへ向かった。

もともと人生っていうのは、どこか旅をしているようなところがあって、すぐに過去から現在、そして未来のどこかへ矢印が向かっているわけですよね。それがどこかでストップして、前へも後ろへも行かれなくなる。

また先に進める日が来るのか。そういう日が来るのか。戻るのか。ふっふっふっ。それがまったく見えなくなったわけですね。

君は旅をしていますか?  それは身体を空間の中で移動させる旅ではなくて、毎日、同じように見えてまったく違う1日が始まっては終わる。陽が昇って落ちて夜になり、また朝になる。そんな小さな、でもかけがえのない旅をしていますか?

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時空を超えて、心の目を見開いて、自分の命を燃焼させて。
作ろう。本を書き上げてそう思えた。よし、スイッチを入れるんだ。ここから始るんだ。いざ、自由の場所へ。本当の旅へ。

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April Brooklyn NY
えー、僕への質問が届いています。60字以内……サクサク、じゃちょっと巻いていきたいと思いますけれど。

キキョウさん : 「マイブームを教えて」
そうですねえ。ま、僕はクッキングかなあ。まあ、体にいいものとおいしいものは、異国に生活していると本当に食べたいものがなかなかないんで。自分でクッキングをする、かな。

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あーちゃんさん :「ほかの楽器とのセッションは拝見しましたが、ピアノでセッションしたことはありますか?」
ありますよー。トップランナーで大西順子さんと、たしか、「ジャズブルース」をやったことがありますね。

雪華さん :「マンハッタンに桜の木はありますか? お花見はされますか?」
あります。マンハッタンに桜の木はあるんだけれど、アメリカ人はハナミズキとか木蓮のほうが、みんなこう「パチっ」「パチっ」って写真撮っていて。桜はなんか脇役? な感じでちょっと納得いかない感じがするんですけれど。あの切ない感じは日本人特有なんですけれどね。

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ふみさん :「お花見に欠かせない一品」
うーん、これは飲むっていう前提ですよね。一品っていうと。なんだろうな。きゅうりをジプロックで塩麹と一緒に揉んで絞って胡麻和えしたものとか……食べづらいか、お花見だと。うーん......サンドイッチとか、自家製の。ぎゅってラッピングして、それをみんなに配ってなんてのもいいかもしれないし。

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ターナーさん :「最近、一番嬉しかったこと。ぴーちゃんの様子」
ぴーちゃん(ぴーちゃん=ぴーすはミニチュアダックスの女子)の様子は、「ぴ散歩」noteの方でみていただければと。みなさん、noteに迂回してきてください。楽しいよお。

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嬉しかったことは、「マンハッタンに陽はまた昇る」が出版されて、その初版本がブルックリンのアパートに無事に届いたことですかね。それはすごく嬉しかったです。

波平さん:「文才があって羨ましいです。お気に入りの本はありますか」
うーん。本……そうだなあ、うーん。そうだな、最近ちょっと一冊に絞りこめないかな。

かんちゃん:「コロナ禍でお客さんを入れたライブをやろうと思っていますか?」
むずかしいですね。まだね。ワクチンが効いてるのか効いていないのか。まあ、効いていると思いたいけれど。これはインフルくらいまでにコントロールできるようにならないと、ライブは難しいっていうか。いや、好きなんだけどねえ。ライブ、やりたいなあ。まだもうちょっと乗り越えていかないといけないのかなあ。焦らず、この状況を楽しむまでいかなくても、「会えない時間が愛を育てるのさ」っていう名言ありますからね。

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シナモンさん : 「NY生活長くなりましたが、しゃべったり表現するときに英語になっていますか」
なっていますねぇ。あのう、ちょっと身振り手振りがこうなったりとか。ふっふっふっ。ぴちゃんとの間は日本語が多いかな。ま、ぴーすは英語のほうが得意なんで。「あたしは帰国してない子女なのよ。英語で言って」やっぱり一歳の時にアメリカに来て英語に慣れているのと、47歳で英語に慣らすのじゃずいぶん違うというか。

きり中さん:「還暦を迎え、体へのいたわり、何かしていますか? お体を大事にしてください」
しています。僕は日系の店で爆買い、大人買いするんですけれど、もずく、めかぶ、そして、納豆。これ1日にかならず、小腹が空いた時とか、食べていますね。あとは、歩く、かなあ。きり中さん、体に気をつけて。

だゆうさん :「引越し、新居を決める時のポイントは?」
こればっかりはねえ。自分でこうだと思っても、そういうふうに物事がついてこない時はあるんで。(↓くる)今回は僕の都合じゃない引越しだったんでねえ。まあ、なんかそういう流れに乗っかるというか、流されるというか、まーあしょうがないなっていう感じで自分を慣らしているっていうか。(↓くる)そんな中で見つかるものをうまく自分に新鮮なものとて取り入れていくというか。そんな感じですかね。(↓くるくる)

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マダームさん : 「アジア人を標的にした銃撃戦や人種差別は日本にいるとないですが、千里さんのご意見は?」
日本にいる時は自分が差別される側の経験がほとんどなかったので、やっぱり想像力が少し希薄だったのかもしれないけれど。表立ってっていうのは、そんなにないかもしれないけれど、病院に行けば病状をきかれるよりまず先に「英語はcomfortableか通訳はいるか」って聞かれるわけで、それなりに差別は、区別はされているんでしょうけどねえ。

なあさん : 最後の質問かな。まだ他にあるんだけれど、今日は12個選んでみました。「新たに今、始めてみたいことはありますか?」
うーん。やっぱもう。新たに始めることって、そうだなあ。やっぱり旅をしたいって。これに尽きますかねえ。

そんなわけで、みなさんもシブツタへたくさんの質問、ありがとうございます。ブルックリンのアパートからお伝えいたしました。どうでしようか。

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この日の僕の目には、何が見えたんだろう。気持ちがいい春の風と鳥の声。これから何が始まるんだろう。60年生きてきて、こんなに何も見えないのは、初めてじゃないだろうか。グルーっと自分を見渡してみる、HOPE。羽毛をつけて飛ばしていけ。そんなメッセージをもらったような気がした。

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僕の旅は始まった。行き先はまだわからないけれど、僕は旅を続ける。曲を作って演奏する。そしてまた、君に会えるのを待っている。自由を手に。未来を見つめている笑顔の君に会うために。自由の女神が微笑むその時まで、僕たちは別々の海でオールを漕いで、HOPEをなくさずに進んでいこう。

マンハッタンに陽はまた昇る。

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『マンハッタンに陽はまた昇る 60歳から始まる青春グラフィティ』発売記念SP
SENRI OE in NY, Directed by Senri Oe , Presented by SHIBUYA TSUTAYA 
©️PND Records


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