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Senri Garden ブルックリンでジャズを耕す

グラスワイン1杯分のお楽しみをジャズと共にブルックリンからデリバリー。エッセイ「ブルックリン物語」、ラジオ「Sen Corouge」、日常を写真と文で綴った「Days」、レシピ「… もっと読む
大江千里の未発表のエッセイ、動画、詩、サウンドを発表していく実験ラボであり、みなさんと作り上げてい… もっと詳しく
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2016年5月の記事一覧

ブルックリン物語 #10 誰かが私を見つめてる “Someone To Watch Over Me”

最近、なんかの弾みで僕は街で出会う見ず知らずの人の顔を注意深く見ていることに気づかされた。 地下鉄のドアが開き飛び乗ったとき。さっと車両を見渡すとほぼ満員でその面子を、僕は一瞥したのだと思う。見てないようでしっかり把握したのだと思う。瞬時に。 その中の一人が僕にこう目で挨拶を返したのだ。 「はい、ご機嫌いかが。僕は君の敵じゃないからね。大丈夫なんだよ」 その目は確かにそう言っているようだった。だから僕もよっぽどジロジロ見たのかなと少し反省したのだ。確か夜道を歩いていて

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大江屋レシピ (5) 「ニラ玉パスタ」の巻

ニラはカールルイスくん並みに足が速いですから。手を変え品を変え、早めにいただきましょう。 作り方 : 1)まずは大鍋でアルデンテのパスタを作ります。 2)気分が乗ってきたらオリーブオイルで赤唐辛子の輪っかを軽く炒めてフライパン全体を香りづけします。

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ブルックリン物語 #09 ボタンとリボン "Buttons and Bows"

どうしてそれほど無愛想な顔が出来るのだと聞いてみたくなるほど態度の悪い店員がいる。それも1軒や2軒じゃない。 そもそもアメリカ社会にはチップ制度があるわけだから、その値段分レストランなんかではもっともっと愛想良くてもいいのじゃないかとぷんぷん腹をたてる筆者。頼んだお皿がやっと来て、さあこれから食べようとする時に、「これもう片していい?」と聞かれたことなど何度もある。つまり「自分の仕事を自分の都合で早く片付けたい」わけだ。 お金を払って少しテーブルでまどろんでから席を立つと

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大江屋レシピ (4) 「スノウぴの酸っぱいトマト炒め」の巻

季節がどんどん夏に向かうとおいしい食材も増えますね。 千がうれしいのは大好きなトマトやSnow Pea( スナップえんどう)が甘くておいしくなること。自然の恵みをそのまま体に取り込みます。 作り方 : 1)にんにくを粗めにスライスしたものをオーガニックオイルで弱火で炒める。炒めすぎないこと。 2)スノウぴをがっつりそのまま食べたい量だけ入れる。軽く黒胡椒してさささっと炒めて蓋をして蒸す。

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ブルックリン物語 #08 マイ・ファニー・バレンタイン "My Funny Valentine"

5月の第1日曜日は母の日。日本ではこの日、お母さんにカーネーションを贈るイベントがある。 NYではバレンタインに男性がお母さんや大切な女性に花束などを贈る。だから、年が明けるとどこもかしこもピンク色に変わる。バレンタインの商戦が始まるからだ。 日本のように、バレンタインに女性が愛を告白するというような風習はない。どちらにせよ、大切な人に思いを伝える日という意味では素晴らしいと思う。むくつけき男達が一様に神妙な顔で花を買うために無言で長い列に身を委ねる図は、どこか滑稽でこれ

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