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silent 「お腹減った」の言い回しに隠された3年間の記憶

silent ご覧になっている人も多いでしょう。
社会現象にも近い状況ですね。

さて、今回はそのsilentの劇中で使われる「お腹減った」という表現について深掘りしていきます。
ドラマを観ている方はこの「お腹減った」という言葉、一つのキーワードになっていると気づいてる方も多いでしょう。

例えば、6話で湊斗と紬が別れた後、湊斗の家に紬が忘れていたヘアピンをどうするかという件で電話した後、
2人はお腹減った。と呟きます。
これは2人が前に進んでいく描写であることは皆さんわかったと思います。

しかし、この「お腹減った」という言葉、どこか違和感を覚えませんか?

皆さんの周りにこの表現を使う人はどのくらいいるでしょうか。
おそらく、多くの日本人は空腹を知らせるとき、「お腹減った」ではなく、「お腹すいた」と言うのではないでしょうか。
「減った」という表現を使うなら、
それに合わさる言葉は「おなか」ではなく「腹」で「腹が減った」ではないでしょうか。

おそらくこの言葉の使い方は脚本家が意図的にしているものだと思われます。

劇中で「お腹減った」という人はもう1人紬の弟の光です。

ここからが、深掘り考察です。


湊斗は青葉家の「お腹減った」という表現が移ったのではないか。

青葉家では空腹時にそれを示す表現として元々「お腹減った」を使っていた。
そして、当然の様に紬も同じ表現をしていた。
時間が経ち紬と湊斗は付き合い始めた。

そこで、湊斗は紬のことを大切にするばかりに紬の好きなようにしていいよ。と紬に合わせる形で3年間が経った。

この紬に合わせる。というのが湊斗なのです。

元々湊斗は「お腹すいた」と言う人だったのかもしれません。しかし、意識的にかどうかはわかりませんが、紬が使う「お腹減った」という表現を使う様になっていった。

まさに、紬に湊斗が合わせている。
そんな3年間がこの表現によって、表されているのではないでしょうか。

そんな細かいところにまで気を遣っている脚本家の生方さんの才能には驚かされますね。

引き続き、放送を楽しんでいきましょう。

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