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自作長編小説

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自作の長編小説をまとめています。未完の作品も普通にありますが、是非、一度、読んでみてください!
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記事一覧

マスクタウン~2045年の片隅に生きて~

1   その日の学校帰り、中学校以来の友人であるドイツ人のハンスと、フランス人のルイと三人…

マスクタウン2

2  十分ほどで河川敷についた。    ぼくら三人は、アスファルトの道の脇に自転車を停め、…

マスクタウン3

3  家に戻ってきたのは、夜の七時過ぎだった。    家の中に入ると、しんと静まり返ってい…

マスクタウン4

4   リビングでは、母がソファーに座り込んでぐったりとしていた。目をつむりながら、部屋…

マスクタウン5

5   翌朝、リビングに入っていくと、両親はすでに起きていた。心太はソファーの上でテレビ…

マスクタウン6

6  朝食の後、ぼくは心太の餌を準備してから自分の部屋に戻った。部屋でリュックに荷物をつ…

マスクタウン7

7  昼休み、昼食の後で、ぼくら四人はパソコンのある談話室に入っていった。四人並んでパソコンの前に座る。  ぼくが代表でパソコンを起動し、「斎藤タカシ」を検索する。斎藤タカシに関する情報サイトがモニターにたくさん映し出され、そのうちの一つを選ぶとAIの自動音声ガイダンスが斎藤タカシの説明を始めた。  斎藤タカシ氏は、北海道帯広市にある「マスクタウン 帯広」を立ち上げたインフルエンサーの一人です。世界的に有名な精神科医であり、二〇二〇年以降に生まれた「新REIWA世代」と呼

マスクタウン8

8  アラームの音でⅯは目を覚ました。ベッドから体を起こし、枕元のスマホを手に取って時間…

マスクタウン9

9  メールの着信音でⅯは目を開けた。どうやらⅤRゴーグルをつけたまま眠ってしまったらし…