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第1話 人生の頂に関する対話

 今週の12月8日(土)に大村航太郎君が札幌に来てくれる。大村君は、長井市で地域おこし協力隊として活動していて、私が出会ったのは2022年の4月だったと思う。2023年5月から同協力隊に着任した森和磨君が初めて長井を訪れたとき、JAN(日本・アルカディア・ネットワーク株式会社)の高橋直記さんが引き合わせてくれたのだと思う。
 当時、森君は学生としてどのように長井と関わっていくかを考え始めた段階だった。だから、その先輩として大村君が適任だったのだろう。大村君は、大学在学中、偶然に長井と出会い、そのまま大学を休学して、地域おこし協力隊に着任。その後、大学に戻り、しっかりと卒業して、再度協力隊としての活動を続けていた。出会った飲みの場(So-Bar 水杜里)では、あまり話すことはなかったが、改めて話を聞きたいと思い、市役所の佐藤和之さんに携帯番号を聞いて、後日SENNに来てもらうことになった。
 そのとき、何を話したか詳しくは覚えていないが、なぜ、長井に来て山岳観光を担当しているのかを聞く中で、私が関心を持ったのは「大学時代いろいろあった」という抽象的なエピソードだった。関係学舎の、そして現homeportの関心はそこにある。「長井市地域おこし協力隊」としてでも、「上智大学生」でもなく、大村君という人間はどんな存在で、なぜそんなに山のほうに身体も心も向かっているのか。
 そのとき、SENNを使って、大村君の活動展示をしようと盛り上がったのだが、それは地域おこし協力隊としてオフィシャルに作成したものをそのまま転用するのではなく(オフィシャルはオフィシャルで重要)、大村君の内側にあるものを外に開示するものをギャラリーで展示したい。それこそが関係案内所としてのSENNのコンセプトや、私自身がやりたいことと合致していた。
 後日、改めてその打診をしたが、なかなか返信が来ず「やらしかってしまったかな」と思った。良くも悪くも私の癖で、すぐ他人に土足で入り込もうとするので気分を害してしまったのではないかと、かなり反省した。しかし、その後「是非やりたい」と連絡が来て、改めて話をしたが、私が2023年7月に協力隊を辞めてしまったので、そこで話はストップしていた。
 その後も「いつかやりましょう」とメールでやりとりをしていたが、念願叶って、今回、札幌で「大村航太郎 解体新書ー人生の頂はどこにあるのか」と題した対談を実施することになった。場所は、関係学舎の聖地でもある北海学園大学。私が担当する観光経済論の授業内で実施する。Ⅰ部・Ⅱ部ぶち抜きで約3時間行う。通常、各部の人は互いの授業には出席しないが、今回は全て通しで参加することができる。通常の授業時間のみ出席する人用のために、ビデオ撮影を行う。ビデオ撮影は、「井原から長井へ(Vol.4)」への執筆者である宮崎俊明君に行ってもらう。
 対談は即興的に行っていくが、黒板には長井の西山の山脈のラインを白のチョークで描き、その山の内部に、対談から生まれる言葉を書いていこうと思う。初期担当は、観光経済論の受講生。自ら手を挙げて約3時間担当してくれるとのことになった。何とも頼もしい限りである。
 大村君は、まだ残雪が残る新緑眩しい葉山登山に誘ってくれたり、SENNの家具家電搬入を手伝ってくれたり、風邪を引いた時は「何か持っていくものはないですか?」と声をかけてくれる、とにかく優しい人である。そんな大村君との久しぶりの再会が今から楽しみである。


「大村航太郎 解体新書ー人生の頂はどこにあるか」
日時:2023年12月8日(金)16:00~19:20(途中休憩20分)
会場:北海学園大学16番教室(観光経済論の授業内で実施)
出演者:大村航太郎、山崎翔
撮影:宮崎俊明
書記:池内大輝
参加者:「焼き鳥男子(仮)」、「もみじ」、「ねずみ荘」、「漢宿」、「Free宿」、「無愛着荘」、「天神」(観光経済論受講生の各グループ名称、これが後の関係案内所になっていく予定)


新緑の葉山(撮影:山崎 翔)


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