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[串カツ屋] 串カツ田中の歴史

 今回は、串カツ屋の店舗を全国展開する、串カツ田中の歴史について解説します。

 2008年12月、創業者の貫さんが東京都・世田谷区で、串カツ田中1号店をオープンしました。

創業者の貫啓二(ぬきけいじ)さんは、父の金型職人の腕前は確かだったものの、父が務めていた町工場の規模が小さかったため、生活が安定せず 幼い頃から貧しい生活を強いられていました。そのため貫さんにはハングリー精神があり、「良い大学に進学して、大企業に入ってお金持ちになるぞ」という思いが強く勉学に励んでいました。しかし、先に公務員として就職し、お金を稼いでいる兄に負けたくないので、結局大学へは進学せず、高校卒業後トヨタグループの運送会社に就職しました。がむしゃらに仕事をし、社内でスペシャルの「S」の評価を10年連続でもらうほどでしたが、「高卒で就職して評価されても、たかが知れてる」と思い、貫さんはいっそ独立してやろうと考え、脱サラを決めました。

貫さんは1998年 大阪でバーを開き、2002年に東京で京懐石料理店を開きました。
アメリカで起きた、インターネット企業の株がバカ上がりするインターネット・バブルが2000年頃に崩壊し、多くのITベンチャーは倒産に追い込まれ、アメリカでのIT関連失業者数も56万人に上ったため、アメリカ政府が2001年1月から金融緩和政策をはじめ、2001年の年末までに合計11回 合計4.75%の利下げを実施したため、今度はアメリカ経済が良くなってきました。日本の主な輸出相手国であるアメリカの景気が良くなったため、2002年の日本の輸出額は前年より3兆1297億円も多い52兆1089億円を超え、2002年の日本のGDPも前年より2000億円以上増え、会社の仕事が忙しくなり 関西から東京に移動する人が増えたので、「京都の料理屋か、なつかしいな」と店に入ってくれる人も多数あったようです。しかし、安い時給で雇ったシェフは従業員に暴言・暴力をする人ばかりだったので、しまいにバイトが誰も来なくなり、店が回らなくなりました。貫さんとバイトの田中洋江さん(後の副社長)は二人で必死に回しましたが、どうしてもサービスを減らしたり定休日を増やさねばならなくなったので、業績は徐々に低迷してしまいました。

しかし、貫さんは「お客様の笑顔をひとりでも多く生む」という創業当時の理念と真剣に向き合い、闘いを続けました。

そのため貫さんは、知り合いに、レストランの内装外装をデザインするのが得意な有名デザイナー・串カツ好き友達がいるなど顔が広く、またバイトの教育や会社の財務管理が得意な、アルバイトの田中洋江さんに認められました。
リーマン・ショックの余波で会社がバタバタ潰れていく中、貫さんはアルバイトの田中さんに協力してもらい、納得の行く味の串カツレシピを開発したり、安い即決価格(その金額以上で入札すると即落札できる金額)のある商品を素早く見つけるなど、ヤフオクの名人でもある彼女に協力してもらい、2008年、串カツ屋を開店するために通常700万円かかる費用を300万円に抑えて、東京都・世田谷区に串カツ屋を開くことができました。

ちなみに串カツは、 1923年に起きた、神奈川県や東京・千葉など関東地区で大きな被害が出た関東大震災の影響で、当時の政府の歳出額の3倍に当たる約52億7500万円の物的損失が生じ、増税が続き最高に景気が悪かった大正末期、木材を材料とするため絹より安い繊維 レーヨンをつくる技術をヨーロッパから輸入し、淀川沿いにレーヨンの大工場が林立していた大阪で、「薄い牛肉に厚い衣を付けて揚げて食べれば、安価で腹がふくれる」といわれ発明されたもので、洋食文化がウケていた東京でも愛されていた料理みたいです。しかし、東京では串カツの具に魚介類を使わないなど、大阪の串カツと東京のそちらには違う点もあったので、貫社長は「東京でも大阪風串カツが食べられる」を前面に売り出せば、当たると考えたみたいです。

 串カツ田中社は2014年2月、「首都圏にある店なのに、にぎやかな大阪の大衆酒場の雰囲気がばっちり出ている。その上、しっかり大阪らしい味を表現できているのに、串カツ1本100円~200円と、低価格を維持しているのも凄い」といわれ、「外食アワード2013」を受賞し有名会社となりました。

この頃、大阪府・岸和田市の経済が発達していました。
こちらに本社を置いていた、株式会社スマレジが2014年1月に、無料で勤怠管理サービスが利用でき、低価格で簡単にプロジェクトの予算などを計算できるアプリ『スマレジ・タイムカード』を発売したことにより、以来、他業種より専門用語が多くそれらを正しく理解できる人が少ないので、コストや工数などを正確に計算するのが大変な、情報通信業(携帯電話会社やソフトウェア開発会社など)がコスト計算しやすくなり、多くの仕事をこなせるようになりました。
そのため、岸和田市内に本社を置く情報通信業の企業の付加価値額(企業が生産活動により産出した価値)の合計(2015年時点)が2011年より2億4000万円以上増加し、同市の景気が良くなりました。
串カツ田中社は、2014年7月に大阪府・岸和田市に、串カツ田中関西圏1号店をオープンし、同年9月に愛知県・名古屋市に串カツ田中東海地区1号店をオープンしました。

また、日銀や財務省の反対を押し切って、2013年6月から始められたアベノミクスの「第一の矢(金融緩和政策)」で円安・株高が実現し、2014年の民間企業設備投資額が2013年はじめより5兆円以上増加するほど、企業の設備投資額は増えたものの、所得が高い上位20%の世帯は平均所得が増加したが、中間層の平均所得は逆に減少しているとのデータも出ていました。
「豊かな世帯がもっと豊かになりやすい」事に気がついた串カツ田中経営陣は、「会社の規模を大きくして、もっと稼げる会社にして、従業員を喜ばせたい」という思いから、2015年1月に新しく北海道・札幌市に串カツ田中北海道1号店をオープンしました。また、同社の店舗数は2015年11月に前年より27店舗多い94店舗となりました。

2016年9月、串カツ田中社は念願の東証マザーズ市場上場を果たし、3年後の2019年(令和元年)に、東京証券取引所1部へ市場変更しました。

2020年4月2日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、串カツ田中社はしばらく、直営店舗全116件を臨時休業せざるを得ませんでしたが、4月13日から直営店73店舗は、テイクアウト・デリバリー・時短営業の店として再開しました。
売上げ・利益を確保した串カツ田中社は、コロナ禍で一時中断していた、月額500円の会員になるとレモンサワーやソフトドリンクなど、税抜400円以下のドリンクを1杯199円で飲める「田中で飲みpass」を2020年6月1日から再開したり、同年8月に北海道や関東、関西など全国の店舗で「串カツ全品100円」のプレミアムWEEKキャンペーンを実施する事ができました。

 串カツ田中社は、2021年1月から、コロナ禍の緊急事態宣言により、首都圏や関西などの直営店を1ヶ月ほど休業せざるを得なくなりました。しかし、同社は同年7月、通信販売で個人宅用の卓上フライヤーを冷凍の具材とセットで発売開始し、なんとかコロナ禍でも売上げを確保しました。

また串カツ田中社は、売上げ・利益をもっと追求するために別の業界にも進出しようと考え、2021年10月、飲食店向けにメーカーや卸からの仕入れをしやすくするアプリを開発している大手会社 インフォマートと提携し、合弁会社 Restartzを設立しました。
インフォマート社は、2020年7月、飲食店が食材を発注する際のFAXなどの操作が複雑・退勤後に発注確認ができないので、発注し忘れが多発するなどの問題を解決するために、多くの人が使い慣れているスマートフォンからいつでもどこでも簡単に食材を発注でき、また発注したかの確認も取れるアプリ「Order Time」をリリースしました。また、インフォマート社が運営している、飲食店が食材を注文するWeb上のシステム「BtoBプラットフォーム 受発注」に会員登録すれば無料で「Order Time」を利用できるようにしたため、「こういうアプリがないものかと待っていました」「資金に余裕のある大手でなくても使えるので便利」といわれ、2023年9月時点で5000以上の外食企業が同アプリを導入しています。

そのような、最高のアプリ開発会社 インフォマートと共同で設立した合弁企業Restartzが、2021年11月、飲食店経営の業務プロセスを見える化するアプリV-Manageの提供開始を発表しました。こちらのアプリには、チャット欄や掲示板が付いているため、社内での情報の伝達が早く、さらに「店全体がすべき業務」を入力すると「各バイト・社員がどうすべきかの手順書」を自動作成してくれるという嬉しいサービスもついているので、「店が混雑しているとき、社員に何をすべきかの指示をする時間が取れなくて困る」店長や本部の社員さんに喜ばれています。

串カツ田中社は、こちらのアプリをまずは自社の店舗で試験的に導入し、2022年11月に串カツ田中3店舗での実証実験で導入効果が確認できたので、1店舗当たり月額5000円(税別)でこちらを売り出しました。導入店舗では、作業が簡略化され想定された時間内に作業が終わるようになったので、スタッフがしっかり休憩時間を取れるようになり、労働環境が改善され2022年に計測された社員の平均勤続年数は2021年(導入前)より長くなりました。また、新しく入ってくる社員さんの数も増え、2022年11月の従業員は、1年前(導入前)の1.5倍になりました。従業員1人が1時間で産み出す売上げを表す「人事売上高」が導入前より2.4%(114円)上昇しているとのデータも出ています。
インフォマート社は2022年に通期決算5億2600万円(営業利益)を出し、2020年から赤字続きの串カツ田中社よりも稼いでいる企業ですが、2022年11月インフォマート代表取締役社長 中島健氏は「自社のことだけでなく、業界のために取り組まれる串カツ田中HDさまは素晴らしい」と賞賛しました。

今後 串カツ田中社が、どのように世の中を変えていくのかに注目ですね。

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 <大阪の味 串カツソース>
串カツソースは、揚げ物にかけて食べると美味しいだけでなく、
「焼いた豚肉ににんにくと串カツソースを加え絡めながら焼いて食べる」
「焼きそばの麺を炒め、串カツソースを加えフタをして蒸し焼きにして食べる」
と美味しいそうです★

あなたはアマゾン派?楽天派?

次回は、やきとり屋の店舗を全国展開する、鳥貴族の歴史について解説します。お楽しみに。

まあに

サムネイル内で使った画像の引用元:
https://kushi-tanaka.com/

https://kushi-tanaka.com/news/entry/1581

https://froggy.smbcnikko.co.jp/2641/

その100円が、まあにのゼンマイを回す