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参院選2022年選挙後の凪を読む

選挙コンサルタント・選挙ジャパン代表おかたかしです。
3年に一度の参院選が終わりました。


選挙の総括というよりも、安倍総理の死亡事件があまりにも重かったのが今回の選挙。その後も、国葬か否かが議論の中心だったりで、この国はどうなるの。

参院選2022年~基本は凪

安倍総理の死去は別として、参院選前の予想では、選挙結果の影響は小さく国政は凪の状況だと思われていました。
昨年の衆院選では、盤石自公と多弱野党の状況が作り出されました。
岸田文雄政権のパフォーマンスなく聞くだけのスタイルでは失点は無い。
野党はキーマン不在で存在感無し。躍進の維新は国会で存在感を示すにはあまりにも迫力不足。
参院選の選挙結果を受けても構図は変わらない。
自民党の保守系の偉大な論客が不在となったことで、自民党内の議論も小さくなることでしょう。

参院選2022年結果の分析

凪を生み出しただけの結果ではありますが、前回(2019年・令和1年)の得票結果を分析をします。

参院選政党比例票(今回・東京23区)
参院選政党比例票(前回令和1年・東京23区)

区ごとの結果は、前回から大きく変動していません。
23区全体での数字を見ます。

参院選政党比例票(東京23区)推移

投票率が、56.55%と前回の51.77%から5ポイント近く上昇。
投票数にして、42万票増えました。
ほぼ、公明党の獲得票数と同じレベル。公明党の得票シェアが1.5ポイント下落します。
自民党・公明党で37,000票しか落としていませんが、得票シェアが3.5ポイント下落。そこに割って入ったのが参政党。
立憲民主党が減らした分は、維新の会が増やしています。
全体的に左派から右派へ指示が移ったといえます。

注目ポイントは比例

政党間の支持が大きく変わらない分、特定の政策に焦点を当てます。
表現の自由、所得制限撤廃といった響く政策を掲げた比例候補がいました。

表現の自由を守るを旗印にする アニメオタク組織票

赤松健、藤末健三、栗下善行、要友紀子、松浦大悟、樽井良和、二比聡平ら7人が、表現の自由を守る候補として自民党・山田太郎が3年前に獲得した54万票の継承を狙いました。
結果は、自民党・赤松健が52万票獲得の一人勝ち。
テーマ票が各候補にうまく分散されて政治参加をするのは難しいようです。落選者は今後に何か影響を残せるのでしょうか。

所得制限撤廃

所得制限の撤廃は、国民民主党の矢田わか子が強く主張。
都市部の中間層に響くテーマ。このテーマだけで、国民民主党の最後の比例枠を争ったともいえます。
国民民主党は、所得制限撤廃で成果を残せるのか興味深い。

新しい政党への期待

参政党
今回は、参政党がネットの言論メディア界隈から成長して、全国に候補者を擁立。創業者である神谷宗幣が議席獲得なった。政党要件も得て、今後の成長、ネット右翼層の支持の受け皿になることが期待される。吹田市議時代の2010年に竜馬プロジェクトを立ち上げた神谷宗幣の全国規模の草の根政治運動の実績が日の目を見たといえるでしょう。
NHK党
党首の立花孝志が出馬せず、もはや国会の場に興味のない国政政党。比例当選はガーシーで、詐欺罪などの容疑で警察に追われているらしく逮捕を恐れて日本へ帰国できないかもとのこと。やはり、国会ではなくYouTubeで活躍していくのでしょう。

古いものが新しいものに変わる萌芽

参政党・神谷宗幣のような新顔が出るように新しいものが選ばれる空気があります。
東京23区の区長選挙においても、今年は変化が表れています。
練馬区では4月に現職が僅差の薄氷を踏む辛勝
杉並区では6月に新人が現職を破り
そして、10月2日の品川区長選挙 はすでに74歳の現職が引退表明。
来春は統一地方選挙がありまして、多くの区長選挙が行われます。そこにおいて、70歳以上となりながらも再選を目指す可能性がある区長が6人もいます。
これからの政治のキーは、東京の区長選挙にありそうです。
凪の国政に対して、自治体レベルからインパクトを出せるでしょうか。

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