【詩】素顔
仕事を辞めてきた。
長続きしやしない、こらえ性がないんだ。
安い酒を飲んで酔っ払ってる、ひどく惨めな気分だ。
誰だって誰かとつながりたい、
ただそれができないんだ。
いつかみんなこの世から消え去ってしまう。
それは変えようのない事実。
だから今夜、化粧を落とし。
鏡を見つめて夜を迎えてほしい。
お前の素顔は泣いていないか。
すべてのチャレンジは虚しくはないか。
気を張ってプライドを胸に抱いて。
傷ついた心、癒えることのない心。
お前が化粧をしてヒールを履いて世の中と戦っているとき、
俺は今日も路地裏で糧を探している。
カネに不自由している貧しい暮らしだ。
叶うわけなんてないんだ、こんな無茶な夢は。
いつかすべてが夜明けの波に洗われる。
海岸線の砂の一粒になって記憶を巡らせるとき、
喧騒の中で生きた想いをだぶらせよう。
心を激しくかきむしる現在を。
Bless You / 家入レオ
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