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#オディフェス ~せんじゅ編~

2023年7月17日 吹田メイシアターにて行われたオディフェスこと
ファン有志による、PURE!!オディ音楽団のGAME MUSIC FESTIVAL
メンバー総勢100名を超えるオーケストラの中の1人として、
エレキギター・アコースティックギターで参加させていただいた。

スクウェアが1994年に発売した
スーパーファミコン用ソフト【LIVE・A・LIVE】
オディフェスはその【LIVE・A・LIVE】のゲームBGMを全て演奏するという企画で、当日はゲームのファンや演奏者を含め多くの方々が集まった。

更にサプライズゲストとして
【LIVE・A・LIVE】ディレクターの時田貴司さん
【LIVE・A・LIVE】の音楽を全て担当されていた作曲家の下村陽子さん
の両名がお越しくださり、会場はお客様だけでなく演奏者も含め大きな盛り上がりを見せた。

そりゃTwitterの大阪トレンド1位に #オディフェス が入る訳だ。

そんな素敵な演奏会に当日出演するまでの経緯、感じた事や沢山考えた事をnoteで少し整理していきたいと思う。ライブアライブに則って書くとすれば
これは『せんじゅ編』だ。



PURE!!オディ音楽団のポスター




突然のDM

きっかけは2023年2月12日にジャッカルはやまさんからのDMだった。

「ライブ・ア・ライブの演奏会でエレキギター探しているそうなのですが興味ないですか?」

僕はメッセージを読んだ時思わず
「マジか!夢叶うやん!!!」
と思わずウキウキした。

なぜなら僕はゲームが大好きだからだ。
大好きというかもはや生活だ。
習い事をサボってこっそりゲーセンに通うほどに好きだ。



それに加え、以前からラストエリクサーウィンドオーケストラさんや、旅団カーバンクルさんなど、関西でゲーム音楽を演奏するオーケストラ団体に密かな憧れを持っていた事もテンションが上がる大きな要因だった。

何故"密かな"憧れだったのかというと、当時はギターパートをどこの団体も募集しておらず参加できなかったからだ。(オーケストラなのでギターの募集がある事自体極稀)

まさか、そんな憧れが向こうからやってくるなんて・・・。
願ってもないオーケストラ演奏のお誘いDMに、僕はワクワクが止まらなかったが、ある事に気づいてしまった。



ライブ・ア・ライブやったことあらへん・・・・

出演したい憧れの気持ちと、ライブアライブ未プレイへの負い目との葛藤があったが、見せてもらった募集要項のひとつが解決してくれた。

ライブ・ア・ライブのゲームや音楽が好き、又はこれから好きになる方、興味のある方】



はい勝ちましたー!
絶対好きになりまーす!

スケジュールが空欄であることをすぐに確認し
「演奏させてください!」
と千と千尋の神隠しの主人公に負けないテンションでDMを送った。

その後すぐにゲームとサウンドトラックを即購入したのは言うまでもない。
よーし!好きになるぞー!



ライブ・ア・ライブは未プレイだったが、
実はゲームの内容はある程度知っていた。
・群像劇のRPGだという事
・あの世で俺に詫び続けるゲームだという事
・アリシアというキャラがスクウェア3大悪女の1人だという事。

The偏った知識。
更にライブアライブについて調べる上で驚いたことがもう一つあった。
作曲 下村陽子大先生じゃん、、、。

スーパーマリオRPG、キングダムハーツ、パラサイトイブ、トバルNo.1、ストⅡ、キャプテンコマンドーやザ・キングオブドラゴンズetc
どれも名作と呼ばれるゲームばかりだ。

なんだ、下村陽子大先生の作曲なら絶対好きだわ。
好きになる予感しかない。これなら安心。勝ち確定です。QED。



そしてジャッカルはやまさんを通して、オーケストラの代表であるミズトムさんに繋いでいただき、無事PURE!!オディ音楽団に参加する事となるのでした。

ギター埋まってるかどうか確認していただいてる時めっちゃドキドキしたあああああああああああああ!!!




スタートライン

先ほどもお話ししたが、
僕はオーケストラに参加させていただいた経験がない。
それどころか音符を見ながら演奏する事ができない。
ゲーム音楽を演奏したいという気持ちだけで参加を決めたものの、
こんなんでやっていけるのだろうか。

そんな不安の中、オーケストラ初心者の僕が
避けては通れない課題にいくつか挑むこととなる。

まず最初にぶつかった課題は【譜面の解読】だ。
僕はこの時、スタートラインに立つ事すら出来ない事に気づいたのだ。
我ながらアホすぎる。

だからまずはスタートラインに立つ準備
記念すべき一発目の課題解決は
【譜面の書き直し】
だった。



幸い音符をゆっくりとなら読む事はできるし、TAB譜※なら馴染みがある。
(※ 線を弦に見立てて、左手で押さえる箇所を数字で表した楽譜)

僕は急いで譜面を五線譜からTAB譜に書き直した。
サントラを聴きながらギターパートの五線譜を読み
その下にTAB譜を記入していく。

連日の徹夜作業を経て、僕はようやくスタートラインに立つ準備が整った。
全楽譜を書き直し終えた頃には、他の方と比べかなり周回遅れになっていただろう。
僕のヨーイドンはここからだった。

でも大丈夫なはず。追い込みは得意だ。
譜面が完成したこの日から、怒涛のライブアライブ漬けの日々が始まった。音価ってとても大事(戒め)




初めてのオーケストラ練習

PURE!!オディ音楽団の練習にようやく合流できたのは
2023年6月25日の本番で使用するメイシアター大ホールでの練習だった。

僕は5月頃まで自身の都合で練習に参加できず、皆さんにお会いするのもこの日が初めてだった。

更に前日からめちゃくちゃ緊張して、ビオフェルミンを大量摂取したのを覚えている。すぐぽんぽんいたなるねん。



現地に到着し、エレキベースを担当される顔無さんが僕に気づいてくれて挨拶してくれた。

今振り返ると、顔無さんにはアンプの手配やバンドの音量バランス、演奏についてのアドバイスや、譜面台のオススメの高さまで、初心者の僕にたくさん気を配っていただき優しくしてくださった。めっちゃ安心したのは言うまでもない。本当にありがとうございました。

バンドのみんな知ってる??
オーケストラのチューングはA=442Hzなん!!!
(無知すぎてほんまにごめんなさい。)



そしていよいよ初めてのアンサンブル
音を聴いた瞬間、恐ろしいほど鳥肌が立った。
間近で聴く生のオーケストラの迫力とはこんなにもスゴいのか。

この初めての感動経験は相当だったようで、
練習の度毎回鳥肌が立っていた。
だって本当にスゴいんだもの。(語彙力0)
左側で鳴ってたコントラバスの音はもはや巨人ため息やで。

僕はこの日、オーケストラに感動したと同時に今回の演奏の当事者であることに嬉しくなり、本番の様子をイメージすることができたのだと思う。
思い出しながら書くとまた鳥肌が立ってきた。



この日は1日かけて本番演奏する全ての曲演奏したので、気になっていた事を確認する事ができた。
ただ課題が大量にある事にも気づき、少し落ち込んだのは内緒だ。

そして練習を終え、帰宅途中も気持ちが昂ったままだったのには驚いた。
寝る前になってもオーケストラの音が耳から離れなかったから、僕にとってこの日は本当に衝撃的だったんだと思う。
そんな僕のオーケストラ練習初体験の一日でした。

この日、推しって言ってもらってめっちゃテンション上がっちゃった。
(クリフトさんありがとうございます。)






オーケストラとエレキギター

練習初参加となったホール練習に向けて、僕は時間とリソースを全ツッパして出来る限り上手くやろうとしたけれど、
このホール練を通して想像していたよりも重要な課題が浮き彫りになった。

【リズム】【音作り】だ。
この2つの課題に僕はとても悩まされた。
バンドマンとしての経験値がほとんど通用しなかったからだ。

この2つの課題に対する僕なりの解決を出すまでを書いていこうとと思う。
バイオハザードでいうところの研究員の手記みたいに、
この項目が誰かのヒントになれば幸いだ。

まずはリズムの話からしていこう。




【リズム】

まず初めに、僕が今から話す『リズム』と言うのはテンポ的な数字の話ではなくノリに近い体感的な部分だ。
僕はオーケストラという未知の世界で、リズムの切れ端を掴むまでに相当な時間がかかってしまった。

オーケストラのリズムは指揮者に合わせる。
指揮者を見てリズムを掴むという経験が僕には無かったため、
リズムの感覚と演奏する音が合致しはじめたのはリハ前日だった。

前日までリズムに対して試行錯誤していたが、
オーケストラ内でリズムを掴むという課題に対しての僕の解決は
シンプルに『指揮者を見まくる事』だった。



PURE!!オディ音楽団の指揮者はけんじろうさんが担当されていたのだが、僕は練習の度、けんじろうさんの目線、腕の振り方、表情やクセ。
これらを出来る限り目に焼き付けた。

自宅で練習する時も、できる限り指揮者をイメージした。
すると驚くことに呼吸が徐々に似てくるのだ。
息を吸って吐く】この日常行われているシンプルな動作が
今回のリズムに対する課題解決の糸口になるとは。

あまりにもガン見してたので睨んでると思われたかもしれない。
けんじろうさんごめんなさい・・・。



ここまで観てくださった方の中には
「音を聴きながらリズムを取ればいいのでは?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれない。
僕も最初はそのつもりだった。

ホール練習では実際に音を聴きながら演奏してみようとすると
明らかに周りの音が遅れて聴こえるのだ。
それは何故か?
演奏者同士の位置が離れているからだ。

演奏者同士の位置が離れると、離れた分だけお互いの音が耳に届くまでの時間が長くなる。もちろん距離があればあるほどその時間は更に長くなる。



公式HPのpdfより引用。確かに立ち位置めっちゃ離れてる。

冒頭でも説明したがPURE!!オディ音楽団はおよそ100人ほどの方々が参加している。それだけの人が集まれるステージというのはかなり広い。
なのでバンドと同じように聴きながら演奏するとリズムがズレるのだ。

更にエレキギターはオーケストラで演奏されるほとんどの楽器に比べて※音の立ち上がりが速い。だからバンドの感覚でジャストを意識して弾くと、
ギターだけが前にいるような感覚になる。
(※楽器を弾いた瞬間からピークの音が出るまでの間)

だから演奏の立ち位置に関係無く合わせる事ができる何かが必要になる。
そう、ここまで書いて僕も深く納得したんだけど
オーケストラは指揮者がいないと演奏出来ない。
指揮者ってめちゃくちゃスゴい。文字通り指揮してるんだ。



オーケストラのリズム
あぁ、自分はまだまだだと痛感したと同時に、
なんと貴重な経験をさせていただいているのだろうと思った。

バンドでライブする場合ほとんどの会場では「返し」とよばれる他の音を聴くモニターがある。今回の会場ほどの広さがある野外ステージでも演奏した事はあるが、それらが上手くいっていたのは僕が上手い訳じゃなくPAの方が操作するモニターがあったからだ。
この世の全てのPAさん音響スタッフさん。いつもありがとうございます。



以上、ここでの僕のオーケストラに対する『リズム』への課題解決を簡単にまとめると

  1. 指揮を見まくって呼吸を合わせる。

  2. 演奏中は距離によるズレを理解する。

理解するまで本当に大変だった・・・。




【音作り】

続いて音作りについて話していこう。
これも前項目と同じくバンドと同じ気持ちで挑んだ事が原因だ。
まず初めにエレキギターについて簡単に説明させていただきたい。

エレキギターという楽器は
弦を弾いた振動をピックアップで拾い電気信号に変換し、
エフェクターで信号に変化を加え、
ギターアンプで信号を増幅し振動に変換して音にする。

カラオケで例えると
エレキギターが歌う人
ピックアップがマイク
エフェクターがエコーとかボイスチェンジャー
ギターアンプがミキサーとスピーカー
みたいな感じだ。

つまりエレキギターの音作りは電気信号である分比較的操作しやすい。
なので、当日調整すればいけるだろうと
ほとんどバンドと同じセッティングでホール練習に挑んでいた。

そしてホール練当日、僕はPAさんに言われた一言に驚いた。
『エレキギターの音浮きまくってます。しかも嫌な浮き方です。』



マジか!浮きまくってる???

シンプルなセッティングで来たからちょっと自信あったのに!!!
なんならアナログエフェクターで統一したのに!!!!

でもしっかり聴いてみると確かに浮いてる。しかもかなり音が分離してる。
例えるなら、遠足とかのクラス集合写真の出席者と欠席者の距離感。
一緒に集合写真撮ってるつもりが、せんじゅだけ枠外みたいな感じだ。

僕の音作りの戦いはこの日から始まった。
エレキギターという楽器は、オーケストラの中にはない「電子楽器」なんだと痛感した。



そんな浮いていた音作りに悩んでいたこともあり、本番後のエゴサで僕の気持ちを一番楽にしてくれた感想は
『引っ込むところは引っ込んでた。(音が)』だった。
めっちゃ大変だったもんなぁ、、、。

アドリブソロパートでの背面弾きもたくさん褒めていただいてめっちゃ嬉しかったなぁ、バンドでのせんじゅはあんな感じなんです。

ソロパートを思い返すと、オーケストラの方々に演奏してもらいながら背面弾きをキメるってめっちゃ貴重な経験させてもらってるじゃん、、、、
改めて皆様ありがとうございます。



話を戻すと、浮きまくっていた【音作り】の課題解決は練習に参加しながら試行錯誤するしかなかった。原因は色々あったが一番の浮きまくる要因となっていたのは【嫌なトレブル感】だった。

この嫌なトレブル感の正体は【音の近さ】だ。
エレキギターの音が客席に届くまでにはアンプのスピーカーから出る音以外にも、ギターアンプの前に立てたマイクで拾った音もある。

ライブハウス等でのバンド演奏においてはこのスタイルが基本なのだが、オーケストラ内では異質になってしまったのだろう。

オーケストラの楽器はホール内で反響し様々な楽器の音が混ざり合うが、
上記の理由でエレキギターは混ざり合うことなくアンプの音が直接耳に届いていたのだ。
そりゃ浮くしうるさいわけだ。



なので、上記の浮きまくる【音作り】の課題解決として【音の近さ】をコントロールする必要があった。
解決方法は音の角をとにかく削る事。
オーケストラの楽器が空間で混ざるみたいに、
既にホールの壁に反響して丸くなった音を再現するという事だった。

なるべくギターの帯域をタイトに絞りつつ、
ボリューム、トーン調整を手元でシビアに行えるようにした。

  • 他の楽器を食わない

  • 音の近さをコントロールする

  • 環境に左右されにくい

この3つを同時に叶えるセッティングこそ解決方法だと思ったからだ。



ギター自体のセッテングにも少し工夫を入れてみた。
普段なら前日に張り替える弦を、前々日に劣化が早い弦に張り替えた。
そして前日リハでもしっかりと弾き込む事で、嫌なトレブル部分を抑えると共に、当日のチューニングが照明や暑さ等に左右されない安定した状態に仕上げることができた。

他にも細かい部分は多々あるが、
今回の【音作り】という課題である
【嫌なトレブルを出さない】という僕なりの解決策は
【音の近さ】をコントロールするという方法だった。

『音作り』に対してこれほどシビアになった経験は今まで無かったかもしれない。めっちゃ勉強になった。






本番当日

2023/7/17(月・祝)大阪・吹田 メイシアター
いよいよPURE!!オディ音楽団の演奏会
#オディフェス の開催日だ。

僕は会場へ向かう車の中で演奏曲目をおさらいしながら、
最初のホール練を思い出していた。
あの時の自分よりかは上手く弾ける自信がある。

でもその自信とは裏腹に不安と緊張でいっぱいでもあった。
なんなら前日から緊張しっぱなしだ。
朝起きた時もビオフェルミンも大量に接種したと思う。
整腸剤のオーバードーズだ。これは控えめに見てもアホだ。



この日は全国各地から演奏者とお客様がこのメイシアターに集結する。
さながらライブアライブの最終編の如くだ。
僕も間違いなくそのうちの一人で、
ここまで見ていただいたせんじゅ編を経てメイシアターに向かっている。

メイシアターに到着後、機材を搬入してからもそわそわしていたのを覚えている。少し裏話をすると、機材を家に忘れたのを準備しながら思い出して急いで家まで取りに帰ったのは内緒だ。あの時は冷や汗をかいた。

準備も整いあとはやるだけだ。自分に言い聞かせつつ西部編のアンサンブルの最終確認をしたあと、緊張のあまり意味もなく辺りをうろうろしていた。わしゃボイスハートか。(精一杯のライブアライブツッコミ)

うろうろしながらお昼ご飯を食べたらあっという間に14時30分。
そうオディフェス本番の時間だ。
開演を知らせるブザーが鳴り、最初の曲「オープニング」が始まった。
いよいよ「今日」が始まってしまったのだ。



オープニングと功夫編はステージの袖でモニター越しに眺めていた。
第一部の3曲目西部編からがギターの出番だからだ。
twitterの#オディフェスタグでは「ニンダイのトレーラー再現だ!」とファンの心をくすぐる最高の演出に大きな盛り上がりを見せている。

オーケストラの美しく迫力のある音を聞いて、まだ鳥肌が立っている自分に気づいて感動していると、すぐに出番が来てしまった。

おんどさんがMCをされている間に僕はステージに準備に向かう。
西部編はエレアコ(エレキアコースティックギター)を演奏する。

実は僕が一番緊張していた曲は西部編だった。
本番直前までコツを掴めず一番練習することになった曲だからだ。

そしてギターの準備も完了し「西部編、放浪」とのおんどさんのMCの締めでいよいよ西部編が始まった。この時点で気持ちは綱渡りだ。
だけど不思議と不安は感じなかった
静かな深い集中力に包まれていたからだ。



この水中に居るような静かな深い感覚を僕は良く知っている。
今日ここまで積み上げて来た自分への信頼。
言い換えるなら根拠のある無敵感
それがこの感覚の正体だろう。

大袈裟な言葉で例えるなら【ゾーンに入る】ということかもしれない。
(本当に大袈裟でごめんね)
この感覚を良く知っているのは競泳をしていた名残だと思う。



不安を自信に変える作業

いざ西部編が始まりギターを弾き始めても手が考える間もなく動く。
けんじろうさんの指揮から八分休符が見え、呼吸も見える。
知っている映像をなぞる様な心地よい感覚に僕は身体を預けた。

その感覚のまま西部編の演奏を終え、
幕末編はエレキギターに持ち替えて三味線パートを演奏した。
この三味線サウンドは編曲者である白鷺ゆっきーさんのアイデアで、
全編ブリッジミュートで演奏することで、三味線に音をなるべく近づける事ができたと思う。

実は一昨年ぐらいにエレキギターで三味線サウンドを奏でる機会があったのでそのイメージを引き継いで演奏できたのも大きかったと思う。
ニンジャウォーリアーズのDADDY MULKやっといてよかったーーーーー!!!!



そうして西部編幕末編と演奏を駆け抜け、あっという間に第一部が終わった。その瞬間めちゃくちゃ大きな拍手をいただいたのを覚えている。
こんな経験無かったから少し泣いちゃった。

そうしている間に第二部が始まる。
SF編、現代編、原始編、近未来編を駆け抜ける圧倒的な熱量を持つ時間だ。

僕は全体的にロックしてる第二部の構成が大好きだ。
それに現代~近未来編まではバンドでのせんじゅでいこうと決めていた。



現代編では背面弾き
原始編ではSANTANAのように情熱的なラテンメロディ
近未来編ではクールで熱いバッキング

この良い勢いに乗って駆け抜ける事ができた。
そして第二部も終わり、僕はこの集中力を切らさないように
水を飲み、頭を空にした。

いよいよ第3部が始まる。ここで一つ大きなサプライズがあった。
ライブアライブを作り上げたお二人
時田貴司さん(@Takashi_Tokita
下村陽子さん(
@midiplex)が会場で聴いてくださっていたのだ。



本物?!?!?!?!?!?!?!?!?!?
あの下村陽子先生!!!!!実在するのん?!?!?!??!?
わ!!!わわ!!!動いてる!!!!
本物や!!!!
うわ!!!!!!マリオRPG!!!!キンハー!!!スト2!!!!!
やばやばやばやばやば!!!

僕の脳内はしばらくこんな感じだった。
小さい頃から遊んできた大好きなゲームの音楽を作られている方、そのご本人の前で今まで演奏してきた事実、更に第三部を今から演奏するという事実

え、ヤバない?

その事実に気付いた瞬間、
自分がギターを抱えて立っている事実にプレッシャーが襲いかかってきた。
でも、不思議と不安はあまり無かった。
そして何故か、最近クリアしたライブアライブのストーリーを思い返していた。

『そうか。僕も今、課題まみれを解決したせんじゅ編を経てここに居るんだ、僕のオディオは課題達だったんだなぁ』
そう思うと根拠のある無敵感がまたふつふつと蘇ってきた。



そうして、時田貴司さん、下村陽子さんら
ライブアライブを創造した神様達が居るという緊張感を持ったまま第三部の演奏が始まった。正直演奏の内容をあまり覚えていないが、
ライブアライブの音楽と映像が頭の中でリンクして勝手にエモくなってた。

確かに荒い箇所はあったが、エレキギターのベンドはめっちゃ泣いてた自信がある。

そして最後の曲「Live for Live」
この曲はギターのクリーンアルペジオが綺麗に鳴って終わる。
僕は最後のアルペジオを8小節演奏しながら、PURE!!オディ音楽団の一員としてエンディングを迎えられることを誇りに思った。

そして指揮者けんじろうさんのカットの動きで
ギターのボリュームを0に回し、この日予定されている演目は終わった。

少しの静寂を経て、
今までため込んだものを全て吐き出すような拍手が客席からワッと沸いた。

その光景とPURE!!オディ音楽団の方々の笑顔を見て、
全曲を演奏しきって安心感と感動で僕はまた少し泣いた。
あぁ、良かった。無事終わることができた。



その後はアンコールがありもう一曲演奏を行った。
曲はGo!Go!ブリキ大王のヴォーカル入りバージョンだ。
パーカッションを担当されている喜田さんがマイクを握り熱く歌いあげる中、僕はお祭り状態でラフな演奏となったが、
それすら幸せに変えてしまえるほどの空間が出来上がっていた気がした。

僕はこのお祭り状態の最中、初めてのオーケストラ経験がPURE!!オディ音楽団で本当に良かったと噛み締めていた。

皆さんの懐の深さと優しさでとても楽しく演奏できました。
本当にありがとうございました。




本番を終えて

本番を終えて今回演奏した編曲者の方々や、観に来て下さった方々にご挨拶をする事ができ、皆さんのライブアライブに対する愛や、演奏の感想を伺えてとても嬉しかった。褒められるとやっぱり嬉しい。

そしてサプライズゲストの時田貴司さん下村陽子さんともお話しする事ができた。

下村陽子さんに駆け寄ってご挨拶させていただいた時に
「背中で弾くのすごかったですね!」とありがたすぎる言葉を頂戴し、
大好きなゲームの音楽を作られたご本人(神様)に、せんじゅの演奏を観て聴いていただいたという事実を改めて確認し、かなり舞い上がってしまった。多分床から2cmぐらい浮いてた。

今までの人生でどれだけ下村陽子さんの楽曲を聴いて育ってきたかをお伝えしつつ、ギターにサインを求めると快く応じていただいた。



ギターに書いてもらったサイン。この日演奏できた思い出は
ずっとずっと大切にします。大変お優しい方で恐縮しっぱなしでした。。。

毎日サインを見る度に
んんんん!!!!すげぇ!!!夢じゃなかった!!!!!!!!!
ってなってる。そりゃそうなるやろがい!(?)



時田貴司さんともお話させていただき、逆に質問を色々していただいた。
どんな機材を使って演奏していたのかとか、このギターはどんなギター?等僕の演奏に対して興味を持っていただいた事にただただ嬉しくなった。

時田貴司さんはクロノトリガーFF4でディレクターやゲームデザインを担当されている方だ。僕が上記をプレイしたのは大人になってからだが、そのどれもがゲームの歴史に刻まれるべきタイトルだ。
今プレイしてもめちゃくちゃ面白い。

その後、時田貴司さんにもギターにサインをお願いすると快く応じていただいた。気さくな振る舞いと優しさに再びただただ恐縮した。

なんでこんな素敵な人ばかりなんだ・・・
パラサイトイブの続編こっそりお待ちしております・・・。(願望)






最後に

PURE!!オディ音楽団の演奏会、オディフェス。
何度も書くが、僕はとても貴重で素敵な経験をさせていただいた。

僕を誘ってくれた はやまさん
そして全てを取り仕切ってくださった ミズトムさん
一緒に演奏してくださっただけでなく、いろいろな事務や連絡調整等してくださったり、優しく話しかけてくださったPURE!!オディ音楽団の皆さん
エレキギターの無茶を聞いて下さったメイシアターのスタッフさん
暑い中お越しくださった、時田貴司さん下村陽子さん
そして観に来て下さったお客様

本当にありがとうございました。
僕はPURE!!オディ音楽団が初めてのオーケストラ経験で本当に良かったです。
エレキギターというオーケストラに馴染みのない楽器と演奏を受け入れてくださり、その上本番に至るまで多々ご迷惑をおかけしましたが、
いただいたアドバイスや、お気遣いとても優しくて嬉しかったです。

またどこかでお会いできる日、ご一緒できる日をとても楽しみにしています。そして、また皆様のご活躍も拝見しに行きます。

では最後にはなりますが、時田貴司さんに言われた衝撃の一言で締めくくりたいと思います。









時田貴司さん
『西部編難しかったでしょ、あのフレーズたしか二人(2回に分けて)で弾いてるんだよ。』








そらムズいわな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

以上ここまでお付き合いくださり
ありがとうございました。
やはり誰かの熱意と愛が注がれた企画やライブは心揺らされる。

僕がもし企画するならアークザラッド2がいいなぁ、、、。(ボソッ




機材等備忘録

Setting&Gear

エレアコ
Takamine PTU500SP-K2
Strings: Earthwood phosphor bronze 12-54
Pick: CLAYTON ULTEM 0.80mm

エレキギター
Fender Stratcaster Roadworn 60's
pickup: Grining dog E60's style (センターリバース仕様)
Capacitor: CircleD 0.1㎌
Strings: Ernieball Regular Slinky
Pick: CLAYTON ULTEM 0.80mm

エフェクター
CBM95 Crybaby mini(ワウ)

Vemuram Jan Ray(歪み・オーバードライブ)ゲインブースター用

Masatone BLUES ROCK MACHINE(歪み・オーバードライブ)メイン歪み

Xotic EP booster(クリーンブースター)クリーントーン用 18V昇圧で使用

BOSS SD-1W(歪み・オーバードライブ) ソロ用レベルブースター

KORG Pitchblack mini(チューナー)チューニング・ミュート用

本番アンプ
JC-120
チャンネル2
トレブル3時
ミドル6時
ベース5~6時

練習時アンプ(ミズトムさんご用意いただきありがとうございました。)
VOX ADIO AIR GT

コーラを飲ませてください!