歩けなくなる? 50歳から増え続ける、脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症は、背骨の中を通る神経を保護する脊柱管が狭まる疾患を指します。背骨は椎骨や椎間板、黄色靭帯などによって形成されています。この疾患は、特に50歳以降の方に見られることが多く、約10人に1人の高齢者がこの病気に悩まされています。
原因と症状
主な原因としては、加齢や持続的な腰の負荷、さまざまな腰の疾患などが挙げられ、それにより神経が圧迫され、腰や足の痛み、しびれなどの症状が現れます。
診断方法
脊柱管狭窄症の診断は、病歴や問診、そしてX線やMRI、CT、脊髄造影検査などの画像検査を基に行われます。
2つの治療法
脊柱管狭窄症の治療法には、非手術的な「保存療法」と、手術を伴う「手術療法」があります。
保存療法
神経ブロック: 局所麻酔剤の注射によるもの
薬物療法: 鎮痛薬や血行を改善する薬など
装具療法: コルセットの着用など
リハビリテーション: 腰の筋肉を強化するためのもの
保存療法だけでの症状の改善も可能ですが、効果が得られない場合や症状が進行する場合には手術を検討します。
手術療法
除圧術: 圧迫要因となる骨や椎間板を除去し、神経の圧迫を解消します。
除圧固定術: 除圧後、金属やボルトを使用して背骨を固定します。
低侵襲手術: 近年注目されている、筋肉のダメージを最小限に抑える手術方法。短期間での回復や退院、社会復帰が期待されます。しかし、合併症のリスクも考慮する必要があります。
低侵襲椎体間固定術: 小さな切開を元に神経の除圧や椎間板の除去を行い、その後スクリューを挿入して固定します。
このような治療方法を選択する際は、専門家の意見をしっかりと参考にし、最適な方法を選択しましょう。
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