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パリの今とひと昔前

2021年度の調査では、海外に住む日本人の多さでパリは世界22位とのことです。
1位はロサンゼルス、2位はバンコクとのこと。

最近のパリでは和食、懐石、居酒屋、ラーメン店などが空前の大流行で、もうどの和食レストランが何店あるか数えきれないほどあり、毎回どこに行くか迷うほどたくさんパリに進出していて、わざわざ年一回日本に一時帰国することなく日本料理をパリにいながらにして堪能できるのがうれしいです。

ほんの50年前のパリでは、日本から数年に1回帰国して醤油を持ってきて少しづつ使ったり、日本からの旅行者から醤油や味噌を持ってきてもらったり、アジア系スーパーで買い物して日本料理もどきの料理を作ってしのぐような生活だったと思います。それに比べたら隔世の感を禁じ得ません。

また70年前ごろは、日本からフランスに渡航するのに南洋経由で2,3ヵ月もかかってフランスの港に入国するような時代でした。その時代の人々は、日本を背負ったエリートが国費留学でフランスに来る時代でした。パリで日の丸の旗を見ると涙が出てくる思いだったそうです。
当時のフランスは(今もですが)芸術の都とされ、100年前ごろは日本からも佐伯祐三などの画家が肺結核をかかえながらも命がけでフランスに渡り数年画業の修行をして帰国したり、戦後すぐは辻邦夫のようにパリの屋根裏部屋で質素に暮らし、ひたすら日々コツコツと膨大な小説を執筆しては日本の出版社に原稿を国際郵便で郵送するような時代でした。

あれから60~70年後には、パリには日本レストランや食材店がひしめき合い、誰でもフランスに留学できるようになりました。逆に日系企業はバブル崩壊以後減り続け、日本人留学生もせいぜい3,4年滞在してその後の滞在許可証は取得しづらく帰国する人が多くなったように思います。
ただ毎年(コロナ前)500~1000人近く?ワーキングホリデイでフランスに来る日本人も多いようです。そして、フランス人男性と結婚する日本人女性のなんと多いことか。
でも日仏カップルはほぼ9割は離婚するらしいです。本当にあらためて国際結婚は難しいと思います。 時の流れって早く過ぎ去るものです。
今は本当にパリに住んでいても日本食に困らないし日本語書店もあり便利になったものです。

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