SUPER DRY 生ジョッキ缶#サイトレビュー
#24
コモディティ化していた缶ビールに、革新をもたらした2021年のヒット商品アサヒ「生ジョッキ缶」のブランドサイトを分析します
家飲み人気を沸かした新定番
まず今回紹介する「生ジョッキ缶」について。アサヒが今年4月に発売するや、爆発的なヒットで4月製造分の98万ケースがものの数日で全国の小売店から姿を消した。現在は数量限定で発売している。
「誠実さ」と「売れ行き好調」を前面に
サイトを開くとファーストビューが表示された後に「お客様各位」と題されたモーダルが展開する
内容は「売れすぎて一旦休売します。今後は数量限定で出荷するよ」という趣旨。「生ジョッキ缶」のサイトに訪れる人はその評判を聞いてSNSやGoogleから流入してくる人が多いと予想されるため、直近の販売状況を真っ先に明示することで「売れ行きの好調さ」が印象づけられ、消費者に「買ってみたい」と思わせる効果がある
商品の魅力より「楽しみ方」訴求
サヒはかねてから「家でも居酒屋で飲む生ビールと同じ感覚で缶ビールを飲めないか」模索していた。「生ジョッキ缶」のブランドサイトを見ても商品の特徴や魅力を押し出す、というよりかはどうやって消費者に商品を正しく楽しんでもらうかに照準を当てていると言える
競合サイト
WEB制作のトレンドも取り込み
パララックスやリッチなスクロールイベントは2021年のWEBデザインにおける潮流の一つだが、「生ジョッキ缶」ブランドサイトにも似たようなコンテンツが取り入れられている。
派手なモーションでこそないが、ユーザーのストレスを与えない程度で、サイト全体に躍動感を与える効果がある
斜体のフォントで泡立つ様子を表現
比較的フォントサイズの大きい見出しやパラグラフは太めのゴシックで斜体が用いられている。
生ジョッキ缶の蓋を開けた際に泡立つ様子を彷彿させる。
フォントを含めて、斜線的な要素が散りばめられている。斜体の見出しにビールがマスクされている見出しもあるが、背景色をモノトーンにすることで全体的な可読性は損なわれないよう設計されている
【つぶやき】
今回はマーケティング寄りのサイト分析になりました。「生ジョッキ缶」の斜体文字が全てimgタグで実装されているのは少し気になりました。自社ブランドなので修正など行いやすいと思いますが、制作会社がクライアントから受注した案件では、フィックスしやすいようにheadingタグで実装した方が良いのかな、と。
別件ですが、最近ノーコードWebサイト制作サービスのstudioを勉強しており、このサービス内でサポートされていないフォントは画像で埋め込むしか方法がないので、ノーコードが表舞台に出てくるようになれば、imgタグで見出しを作るのも一つの手になるかもしれません。
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