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(米国株式市場8月30日〜9月3日)今週の合戦の振り返り!代表株価指数はNYダウを除き続伸。50MAを堅守。雇用統計は予想を大きく下回りテーパリング時期が後ろ倒しにされるとの観測が飛び交う(債券は売られる展開)。ブレイクイーブンインフレ率は落ち着かない動き。2.3%〜2.4%を彷徨いVIXは落ち着いた水準を保っている状況。機関投資家に関する指標もマチマチで手掛かりがイマイチ掴めない状況。来週はPATH、ORCL、GENI、RH、ASO、AFRM、ZSが決算。

おはようございます。今週は人気グロース株決算ウィークでしたね。お疲れ様でした。


今週も合戦(米国株式市場)も振り返っていきましょう。

先週の合戦については以下↓↓↓

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どうも、秀次郎(@hidejiromoney)です。今週の週報は私がまとめていきます。

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1. 今週の合戦の要約

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・代表株価指数はNYダウを除き上昇。50日移動平均線を堅守。
・現在の米国株式相場ステータスは「Uptrend Confirmed(確固たる上昇相場)」。
・今週の雇用統計は予想を大きく下回りテーパリング時期を後ろ倒しにされる観測が飛び交う(裏腹に、債券市場は債券が売られる展開)。
・ブレイクイーブンインフレ率は落ち着かない動き。2.3%〜2.4%を彷徨う。雇用統計の結果発表後に10年債利回りは1.2%台から1.3%台に突入。
・VIXは落ち着いた水準を保っている状況。プットコールレシオも大きな動きなく投資家の姿勢は基本、楽観的。
・センチメントインジケーターはマイナスでありアクティブファンドはポジションを縮小、NAAIMナンバーは今週は上昇と指数がマチマチ。手掛かりがイマイチ掴めない状況。
・来週はPATH、ORCL、GENI、RH、ASO、AFRM、ZSが決算。

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2. 代表株価指数動向(&強気相場 or 弱気相場判定)

□ 各株価指数の動き

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NYダウを除き株価指数は先週から続伸です。4指数全て50日移動平均線の上に位置しています。

昨晩は雇用統計が発表され、「非農業部門雇用者数変化」が予想を大きく下回りました。デルタ株感染拡大などが影響しており、FRBもテーパリング開始時期を明言できない状況。(緩和を続けているも雇用が増えない、という厳しい局面でもあります)

来週レイバー・デー(9/6)明けからは例年相場が荒れやすい季節に突入します。緊張感を持って相場を張っていきましょう。


□ 現在は強気相場?弱気相場?

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累積売り抜け日はS&P500が3、NASDAQは3(先週比+)。ステータスは「Uptrend Confirmed(確固たる上昇相場)」を先週より維持しています。積極的に買って良い水準ではあります。


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(売り抜け日とは?)

売り抜け日カウントが以下を満たせば天井圏の下落警戒となります。

● 前日より出来高が増加し且つ指数が0.2%以上下落する売抜日カウントが4週間-5週間で3-5日起こる。(上昇中に発生)
● 2-3週間という短い期間で売抜日が4日あっても注意が必要。

(売り抜け日カウント数とは?)

前日比で0.2%以上のマイナスを前日以上の出来高ともなって記録した日を「売り抜け日」とカウント。4-5週間で4-5日あれば天井から下落の可能性あり。2-3週間という短期間で売抜日が4日ある場合も注意が必要。

「フォロースルー日」を迎えたらカウントはリセット。「フォロースルー日」は下落局面で前日比プラスで引けた日から4-7営業日後に出来高を伴って大幅に上昇した日のことを指す。また、カウントから25営業日経過後にも消滅する。

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3.セクター別(1week)

□ S&P500


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MRNA+9.02%, NOW+7.31%, NFLX+5.66%, AAPL+3.84%, AMZN+3.83%


□ セクターETF騰落率 Highlight(1week)

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(Real Estate)IYR+3.83%, VNQ+3.66%
(JAPAN)EWJ+5.40%
(CHINA)MCHI+4.44%, FXI+3.31%
(Health Care)IBB+2.33%


4. FRB動向

(FRBの金利動向に気をつける)過去を振り返ると、FRBの金利が引き上げられたことがきっかけで弱気相場が始まり不景気に突入した歴史があります。弱気相場が終わるのは金利が下げられた時が多いです。

最も簡単で役に立つ金融指標はFederal Fund(FF)レート(政策金利)。コンピューターによる自動売買や様々なヘッジサービスによってリスクの高い弱気相場で発生する株価の下落から資金を守るために、ポートフォリオの大部分をヘッジするファンドが現れました。金利が急騰する場面は相場が下落しやすい仕組みになっています。


□ 今週のHighlight

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□ 先週のHighlight

・(ジャクソンホール会議)パウエル議長は「2021年内にテーパリング開始」という表現にとどめ、時期は明言せず。
・雇用は改善しているが十分といえる水準ではなくデルタ株のリスクを見極めているとの発言もあり、 インフレの進展も一時的との見方を堅持。
・9月3日の雇用統計次第でテーパリング開始時期が明言される可能性高く、次回発表は特に注目が集まる。

(ジャクソンホール会議の要人発言は前週レポートを参照)


□ 今週のHighlight

・8月28日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は34万件(予想は34万5000件)と、前週から1万4000件改善。2020年3月中旬以来の低水準となった。
・米雇用統計の結果は非農業部門雇用者数が前月比23万5000人増と、市場予想の72万8000人増を大きく下回り、過去7カ月間で最も低い伸びに留まりました。(デルタ株感染拡大により飲食業を中心に採用を控える動き)
・7月の雇用者数は105万3000人増へ上方改定。
・失業率は7月の5.4%から5.2%へ改善。

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□ ドットチャートの動き

ドットチャートはFOMCメンバーによる金利予想です。

更新は3月・6月・9月・12月です。6月は3月から引き続き、2021年での利上げは見込んでいません。次回は9月21日〜22日のFOMCで発表ですが、現状認識のために6月の結果のおさらいです。


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6月の会合で、2023年時点で現状から2回の利上げが見込まれると発表されました。2023年の中央値が2021年3月時点では0.125%、今回は0.625%です。

利上げ見通しに加え、経済見通しについても発表がありました。

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・2021年GDP見通し:前回6.5%→今回7.0%
・2021年のインフレ率:前回2.4%→今回3.4%
・2021年のコアインフレ率:前回2.2%→今回3.0%

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□ 米雇用統計

8月の雇用統計が9月3日(金)に発表されました。

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・8月速報:23.5万人 (予想 75万人) 予想を大きく下回る
・8月失業率:5.2%(予想5.2%)
・平均時給:前月比+0.6%(予想+0.3%)
・7月確報値:105.3万人に上方修正 (速報値:94.3万人)

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尚、今週発表された8月22日〜28日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は34万件(予想は34万5000件)と、前週から1万4000件改善。2020年3月中旬以来の低水準となりました。

今回の予想を大きく下回った理由は、デルタ株が影響していると観測があり、テーパリング発表は後ろ倒しになるとの観測が出ています。それとは裏腹に、10年債利回りは上昇。債券市場はデルタ株を一時的な要因と捉えている可能性が高いです。

緩和を続け、雇用は増えずインフレは上がり続けるという、FRBにとっても舵取りは非常に難しい局面であると言えます。


8月6日に発表された7月雇用統計は以下でした。

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・7月速報:94.3万人 (予想 87.0万人) 今年最大の改善
・7月失業率:5.4% (予想5.7%)
・平均時給::前月比+0.4%、前年比4.0%(6月の3.7%から加速)
・6月確報値:93.8万人に上方修正 (速報値:85.0万人)

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□ FRBのバランスシート(BS)拡大・縮小動向

FRBは金利を引き上げる前に、まずはバランスシート(BS)の縮小(テーパリング、資産買い入れプログラムの変更)を実行することを見込まれています。

BSが拡大するということは、市場に流通する資金が増大して、景気を加熱させることに繋がります。


(2002/12/18-2021/09/01)

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Assets: Total Assets: Total Assets


現状はまだまだBSの拡大は継続しています。景気はよいにも関わらず、BS拡大は継続。(異次元緩和ですね)

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※資産買い入れプログラムについて、現在では米国債を月800億ドル(約8兆4千億円)、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルのペースで買い入れています。こちらのペースを下げることを「テーパリング」といいます。

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他国が利上げに走る中、米国はまだまだ資産買い入れを進めており、株価は上昇を続けています。あまりにも世界のバランスが取れておらず、どこかで(株価指数は)是正されるタイミングは来ると思われます。



□ ブレイクイーブンインフレ率

ブレイクイーブンインフレ率とは、債券市場が期待するインフレ率を意味します。

この1年間「5年ブレークイーブンインフレ率」と「10年ブレークイーブンインフレ率」は上昇基調で進んできましたが、5月に入り一服、6月に入り下落。10年ブレークイーブンインフレ率は2.5%以下の水準で横ばいです。落ち着いた動きです。


(2020/01/01-2021/09/02)

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10/5-Year Breakeven Inflation Rate


(2021/08/19-2021/09/03)

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ここ二週間は10年ブレイクイーブンインフレ率が2.3%を下回り、また2.4%まで上昇するなど安定しない状況です。方向感が掴めません。


□ 長期金利(5&10年債利回り)

長期金利の動向は株式市場関係者は非常に注意深く見ています。10年債利回りと株式のバリュエーションはシーソーゲームの関係にあるからです。金利が上がれば(債券が売られれば)株の評価は下がります(あえて、非常に簡易的に表現しています、評価が下がるのはそれだけではありません)。


(2020/01/01-2021/09/02)

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10・5 Year Treasury Constant Maturity Rate


9月2日までは1.2%台で落ち着いていましたが、9月1日前後、9月3日の雇用統計が発表されてからは10年債利回りは1.3%台まで上昇しました。

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債券市場は市場に対して警戒心が強くなっています。


5. プットコールレシオ

ここでは年初来からの比率(%)を観察します。直近の投資家心理を確認。

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プットコールレシオ = Put売買金額 /Call売買金額

⑴プットコールレシオ > 1 = Putの売買代金が大きい = 投資家が株式相場下落を期待(悲観的)
⑵プットコールレシオ < 1 = Callの売買代金の方が大きい = 投資家が株式相場上昇を期待(楽観的)

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PUT CALL RATIO CBOE


S&P500のプットコールレシオは0.8945160となっています。1を下回っています。

⑵プットコールレシオ < 1 = Callの売買代金の方が大きい = 投資家が株式相場上昇を期待(楽観的)に該当します。

先週より、楽観的な状況は変わりませんが、極度に楽観というわけではない数字であることは留意しておきましょう。


6. Volatility index(VIX指数/恐怖指数)


VIXとは市場で取引されている価格から逆算された「株式市場のボラティリティ」のことを指します。株価指数は上昇時は緩やかに上昇し、下落時は急落します。市場参加者が高いボラティリティを見込んでいるということは、市場に対して不安を抱いていると想像できます。


VIX指数は株価の先行きにどれほどの振れ幅(ボラティリティー)を投資家が見込んでいるかを示す「株価変動率指数」のうち、米国株を対象にした指数。通常、株安が懸念される局面で上昇し、20を超えると不安心理が高まっていると解釈される。その場合、「株価が今後1年間に約7割の確率で上下20%の範囲で変動する」と投資家が予想していることを示す。

2008年の金融危機の際にVIX指数が80超に上昇して注目を集めた。18年2月と10月にもVIX指数の上昇をきっかけに米国株が下落する場面があった。VIX指数の上昇に連動して機械的な株売りを出す「リスク・パリティ」などと呼ばれるファンドが存在するからだ。(引用:日経新聞)


S&P500指数(VIX:青)とNASDAQ(VXN:ピンク)のVIX指数の5年推移は以下となります。

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VIX/VXNの5年推移


以下は1ヶ月の推移です。

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今週のVIXは落ち着いていましたね。先週のジャクソンホール会議(8/27)の際には少し反応していますが、その後は横ばいです。


7. 空売り比率 (Short Volume)

空売り比率・ショートボリュームはNYSE(ニューヨーク証券取引所)で空売りされている株式の数をNYSEの総出来高との割合で示したものです。

この比率が高ければ投資家が市場をネガティブに見ていることが読み取れます。(「空売残」はShort Interestです。ここでは触れません)


特に暴落局面で注視するのが有効で弱気相場が底をつける時というのは空売りの急増を示す数値の上昇が通常2回か3回現れると成長株の巨匠・オニール氏は言及しています。

それではまずS&P500指数の空売り比率は以下となります。S&P500指数で最も取引Volumeが多いETFであるSPYで見ていきます。


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SPY - Short Interest - SPDR S&P 500 ETF Trust - Short Squeeze, Short Sale Volume, Borrow Rates, Fails-To-Deliver


先週に比べて今週は落ち着いていますね。

また、ナスダックについては取引ボリュームが大きいQQQでみていきたいと思います。

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QQQ - Short Interest - PowerShares QQQ Trust - Short Squeeze, Short Sale Volume, Borrow Rates, Fails-To-Deliver


QQQでもショートボリュームも、上昇中です。非常に高い水準で80を超える場面も出てきています。異常値が出ていますね。もう一度80を超えるような場面が来ると、マーケットは非常にギクシャクする可能性が高いです。


8. 機関投資家やアクティブファンドマネージャーの動向

□ センチメントインジケーター

センチメントインジケーターは、個人投資家、機関投資家、海外投資家の過去12か月の株式ポジションと比較したもの。スコアが1を超えていたら、ポジションが増大していることを示し、-1を下回るとポジションが縮小していることを示しています。


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Sentiment Indicator


8月30日更新「-0.2」(8月17日は「-0.2」)。ファンドポジションは小さくなっています。先週よりマイナスに突入。


□ NAAIM Number

次にNAAIM Numberです。NAAIM Numberはアクティブファンドの投資動向です。100を超えるということはアクティブファンドがレバレッジをかけていることを意味します。

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NAAIM Exposure Index


上半期の動向を見ると、1、2月はアクティブファンドの積極的な買いが入っていたことがわかります。3月は50%くらいまで引き下げ。4月は再び100を超えました。4月に比べ、5月は大きく下げています。

6月に入り、一旦ポジションを引き上げる局面もありましたが再び100%に近づいています。

7月もポジション調整が見られ、現在は再び100%に近い水準まで戻しています。


9月は歴史的に相場は下落する傾向にあります。来月は非常に緊張感のある相場になるものと考えます。(昨年の9月も60%以下までNAAIMは下落していますね)


9. 注目経済指標の動向

今週は雇用統計の発表がありました。来週は生産者物価指数(PPI)、卸売在庫などの指標が発表されます。

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(参考:マネックス経済カレンダー


10. 米国企業決算スケジュール

決算シーズンも落ち着いてきましたね。ただ、来週はPATH、GENI、RH、ASO、AFRM、ZSなどの決算があります。


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AFRMはアマゾンと提携を発表したばかりですので、注目されるでしょう。



今週のまとめ

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・代表株価指数はNYダウを除き上昇。50日移動平均線を堅守。
・現在の米国株式相場ステータスは「Uptrend Confirmed(確固たる上昇相場)」。
・今週の雇用統計は予想を大きく下回りテーパリング時期を後ろ倒しにされる観測が飛び交う(裏腹に、債券市場は債券が売られる展開)。
・ブレイクイーブンインフレ率は落ち着かない動き。2.3%〜2.4%を彷徨う。雇用統計の結果発表後に10年債利回りは1.2%台から1.3%台に突入。
・VIXは落ち着いた水準を保っている状況。プットコールレシオも大きな動きなく投資家の姿勢は基本、楽観的。
・センチメントインジケーターはマイナスでありアクティブファンドはポジションを縮小、NAAIMナンバーは今週は上昇と指数がマチマチ。手掛かりがイマイチ掴めない状況。
・来週はPATH、ORCL、GENI、RH、ASO、AFRM、ZSが決算。

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