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(米国株式市場8月9〜13日)今週の合戦の振り返り!ダウ平均、S&P500が上昇。7月CPIは13年ぶりの高水準も前月比では0.5%上昇と伸びが鈍化。インフレ率は横ばい、10年債利回りは1.2〜3%台、VIXはなだらかに下落を継続、穏やかな気候。来週決算はエヌビディア(NVDA)、ホームデポ(HD)、ターゲット(TGT)、ウォルマート(WMT)。

おはようございます。一週間お疲れ様でした。

今週も合戦(米国株式市場)も振り返っていきましょう。

先週の合戦については以下↓↓↓


今週はユニティの決算がありました。好決算でしたね。詳しい結果と分析は以下です。


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どうも、秀次郎(@hidejiromoney)です。今週の週報は私がまとめていきます。

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1. 今週の合戦の要約


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・ダウ平均、S&P500が上昇(素材、生活必需品、金融が牽引)、ナスダック、ラッセル2000は不調。株式市場の薄商い続く。
・現在の米国株式相場ステータスは「Uptrend Confirmed(確固たる上昇相場)」。
・7月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比5.4%上昇。(13年ぶりの高水準、前月比では0.5%上昇と伸びが鈍化)。
・ブレイクイーブンインフレ率は横ばいを続ける。10年債利回りは1.2〜3%台を継続、穏やかな気候。
・VIXはなだらかに下落を継続。
・来週はエヌビディア(NVDA)、ホームデポ(HD)、ターゲット(TGT)、ウォルマート(WMT)の決算。

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2. 代表株価指数動向(&強気相場 or 弱気相場判定)

□ 各株価指数の動き

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今週はNYダウ、S&P500が微上昇、ラッセルは下落とマチマチです。薄商いの日々が続きますが、NYダウ、S&P500、ナスダックはまだまだ50日移動平均線の上を堅持しています。


(直近1ヶ月の動き)

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□ 現在は強気相場?弱気相場?

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累積売り抜け日はS&P500が5(先週比-2)、NASDAQは4(先週比-1)。ステータスは「Uptrend Confirmed(確固たる上昇相場)」を先週より維持しています。積極的に買って良い水準ではあります。

しかし、銘柄によっては(中小型銘柄は決算ミスを主因とした)大きな下落などが散見されます。また8月26日にジャクソンホール会合が開催されることから、市場関係者はマーケットの動向に敏感になっている時期であり、慎重に取引をするべきでしょう。


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(売り抜け日カウント数とは?)

前日比で0.2%以上のマイナスを前日以上の出来高ともなって記録した日を「売り抜け日」とカウント。4-5週間で4-5日あれば天井から下落の可能性あり。2-3週間という短期間で売抜日が4日ある場合も注意が必要。

「フォロースルー日」を迎えたらカウントはリセット。「フォロースルー日」は下落局面で前日比プラスで引けた日から4-7営業日後に出来高を伴って大幅に上昇した日のことを指す。また、カウントから25営業日経過後にも消滅する。

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3.セクター別(1week)

□ S&P500

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PFE+7.57%、BAC+3.69%、WFC+3.28%

□ セクターETF騰落率 Highlight(1week)

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XLB+2.75%、ITB+2.70%、XHB+2.31%


□ 業種別 Highlight(1week)

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(参考:Fidelity

Materials(素材) +2.68%, Consumer Staples(生活必需品) +2.07%, Financials(金融) +1.88%


4. FRB動向

(FRBの金利動向に気をつける)過去を振り返ると、FRBの金利が引き上げられたことがきっかけで弱気相場が始まり不景気に突入した歴史があります。弱気相場が終わるのは金利が下げられた時が多いです。

最も簡単で役に立つ金融指標はFederal Fund(FF)レート(政策金利)。コンピューターによる自動売買や様々なヘッジサービスによってリスクの高い弱気相場で発生する株価の下落から資金を守るために、ポートフォリオの大部分をヘッジするファンドが現れました。

金利が急騰する場面は相場が下落しやすい仕組みになっています。


□ 今週のHighlight

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□ 先週のHighlight


・7月の雇用統計は94.3万人と予想87万人を上回り今年最大の上昇。6月も速報値85万人から93.8万人と上方修正。
・失業率も予想5.4%と予想5.7%を下回る。
・雇用統計を受け金利上昇、ドル上昇、金下落、オールドエコノミー株上昇、ハイテク株下落という素直な動き。
・アナリストの見解もテーパリングに向けた前進という見解。

□ 今週のHighlight

・7月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比5.4%上昇。(13年ぶりの高水準、前月比では0.5%上昇と伸びが鈍化)。
・(参考)6月の米消費者物価指数は前月比0.9%の上昇。

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□ 今後の予定

8月26〜28日にジャクソンホール会合、対面形式(世界の中央銀行首脳らを集めて開催する経済シンポジウム)。テーパリング・利上げについて何か発信するかどうか注目です。8月14日現在、テーパリングは延期されるのではないかとの見方が多かったのですが、雇用統計の大幅な上方修正と失業率の低下から、目の離せない展開になってきました。


先週までのFRBパウエル議長の発言は以下の通りです。


□ パウエル議長の発言

・テーパリングについては今後のデータ次第。
・「さらなる著しい進展」についての数値基準は示せない。
・まだ、見極めるべき点が多い。雇用の面ではほど遠い。
・デルタ拡大は重しとなる可能性有り。
・物価上昇圧力は大きいが元に戻ると考えている。
・経済再開は前例がないので、インフレが予想以上に上昇する可能性はある。


以下は参考程度の要人発言です。テーパリングが意識されていますが、意見はまだ割れております。

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・カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁

現在のインフレ上昇や最近の労働市場の改善、引き続き強い需要が見込まれることなどから、債券買い入れプログラムを縮小する基準はすでに満たされている可能性があると指摘。

・ダラス地区連銀のカプラン総裁

10月からテーパリングに着手することを発表すべきとの考え。

・リッチモンド地区連銀のバーキン総裁

FRBが景気支援の解除に踏み出せる程度に労働市場が回復するにはまだ数カ月かかかる可能性があるとの見通しを示した。

・ダラス地区連銀のカプラン総裁

9月のFOMCで10月からテーパリングに着手することを発表すべきと述べた。

・シカゴ地区連銀のエバンス総裁

足元のインフレ高進はFRBに金融政策の早期引き締めを迫るものではないとし、物価上昇ペースが2%目標を上回って推移すると確実視されることが必要と述べた。

・アトランタ地区連銀のボスティック総裁

第四半期にテーパリングを開始できると想定しているとしつつ、雇用市場がこのところの堅調な改善ペースを維持すればさらに早期の開始も可能との認識を示した。

※ 要人発言の引用はREUTERSの米金融政策より

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□ ドットチャートの動き

ドットチャートはFOMCメンバーによる金利予想です。

更新は3月・6月・9月・12月です。3月から引き続き、2021年での利上げは見込んでいません。次回は9月ですが、現状認識のために6月の結果のおさらいです。

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6月の会合で、2023年時点で現状から2回の利上げが見込まれると発表されました。2023年の中央値が2021年3月時点では0.125%、今回は0.625%です。

利上げ見通しに加え、経済見通しについても発表がありました。

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・2021年GDP見通し:前回6.5%→今回7.0%
・2021年のインフレ率:前回2.4%→今回3.4%
・2021年のコアインフレ率:前回2.2%→今回3.0%

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□ 米雇用統計

7月の雇用統計が8月6日(金)に発表されました。

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・7月速報:94.3万人 (予想 87.0万人) 今年最大の改善
・7月失業率:5.4% (予想5.7%)
・平均賃金の伸び:前月比+0.4%、前年比4.0%(6月の3.7%から加速)
・6月確報値:93.8万人に上方修正 (速報値は85.0万人)

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さらに詳しい数字については、先週のレポートを参考にしてください。


□ FRBのバランスシート(BS)拡大・縮小動向

FRBは金利を引き上げる前に、まずはバランスシート(BS)の縮小(テーパリング、資産買い入れプログラムの変更)を実行することを見込まれています。

BSが拡大するということは、市場に流通する資金が増大して、景気を加熱させることに繋がります。


(2002/12/18-2021/08/11)

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Assets: Total Assets: Total Assets


現状はまだまだBSの拡大は継続しています。景気はよいにも関わらず、BS拡大は継続。(異次元緩和ですね)

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※資産買い入れプログラムについて、現在では米国債を月800億ドル(約8兆4千億円)、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルのペースで買い入れています。こちらのペースを下げることを「テーパリング」といいます。

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□ ブレイクイーブンインフレ率

ブレイクイーブンインフレ率とは、債券市場が期待するインフレ率を意味します。

この1年間「5年ブレークイーブンインフレ率」と「10年ブレークイーブンインフレ率」は上昇基調で進んできましたが、5月に入り一服、6月に入り下落。10年ブレークイーブンインフレ率は2.5%以下の水準で横ばいです。落ち着いた動きです。


(2020/01/01-2021/08/13)

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10/5-Year Breakeven Inflation Rate


(2021/08/06-2021/08/13)

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微上昇したのちにまた週初めの水準に戻っています。先週の強い雇用統計も、債券市場は予想通りといったところだったのでしょう。


□ 長期金利(5&10年債利回り)


長期金利の動向は株式市場関係者は非常に注意深く見ています。10年債利回りと株式のバリュエーションはシーソーゲームの関係にあるからです。金利が上がれば(債券が売られれば)株の評価は下がります(あえて、非常に簡易的に表現しています、評価が下がるのはそれだけではありません)。


(2020/01/01-2021/08/12)

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10・5 Year Treasury Constant Maturity Rate


1.3%台で現在は落ち着いています。13日(金)引け後の14日早朝の10年債利回りは1.28%となっています。低金利が続きます。株式市場には良い環境が継続しています。



5. プットコールレシオ


ここでは年初来からの比率(%)を観察します。直近の投資家心理を確認。

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プットコールレシオ = Put売買金額 /Call売買金額

⑴プットコールレシオ > 1 = Putの売買代金が大きい = 投資家が株式相場下落を期待(悲観的)
⑵プットコールレシオ < 1 = Callの売買代金の方が大きい = 投資家が株式相場上昇を期待(楽観的)

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S&P500のプットコールレシオは0.9392となっています。1を下回っています。

⑵プットコールレシオ < 1 = Callの売買代金の方が大きい = 投資家が株式相場上昇を期待(楽観的)に該当します。

先週より、楽観的な状況は変わりません。


6. Volatility index(VIX指数/恐怖指数)

VIXとは市場で取引されている価格から逆算された「株式市場のボラティリティ」のことを指します。株価指数は上昇時は緩やかに上昇し、下落時は急落します。市場参加者が高いボラティリティを見込んでいるということは、市場に対して不安を抱いていると想像できます。


VIX指数は株価の先行きにどれほどの振れ幅(ボラティリティー)を投資家が見込んでいるかを示す「株価変動率指数」のうち、米国株を対象にした指数。通常、株安が懸念される局面で上昇し、20を超えると不安心理が高まっていると解釈される。その場合、「株価が今後1年間に約7割の確率で上下20%の範囲で変動する」と投資家が予想していることを示す。

2008年の金融危機の際にVIX指数が80超に上昇して注目を集めた。18年2月と10月にもVIX指数の上昇をきっかけに米国株が下落する場面があった。VIX指数の上昇に連動して機械的な株売りを出す「リスク・パリティ」などと呼ばれるファンドが存在するからだ。

(引用:日経新聞)


S&P500指数(VIX:青)とNASDAQ(VXN:ピンク)のVIX指数の5年推移は以下となります。

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VIX/VXNの5年推移


以下は1ヶ月の推移です。

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VIXは低下し続けており、市場に資金を投入しやすい状況ではあります。但し、株式市場は薄商い状態であり、そもそも取引が活発ではないことも頭に入れておきましょう。


7. 空売り比率 (Short Volume)


空売り比率・ショートボリュームはNYSE(ニューヨーク証券取引所)で空売りされている株式の数をNYSEの総出来高との割合で示したものです。

この比率が高ければ投資家が市場をネガティブに見ていることが読み取れます。(「空売残」はShort Interestです。ここでは触れません)


特に暴落局面で注視するのが有効で弱気相場が底をつける時というのは空売りの急増を示す数値の上昇が通常2回か3回現れると成長株の巨匠・オニール氏は言及しています。

それではまずS&P500指数の空売り比率は以下となります。S&P500指数で最も取引Volumeが多いETFであるSPYで見ていきます。


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SPY - Short Interest - SPDR S&P 500 ETF Trust - Short Squeeze, Short Sale Volume, Borrow Rates, Fails-To-Deliver


依然として70%近くの水準です。非常に高いです。先週と引き続き、空売りの急増を示す数値の上昇が見られており緊張感があります。


また、ナスダックについては取引ボリュームが大きいQQQでみていきたいと思います。同じくQQQでもショートボリュームも、先週に引き続き増加傾向にあります。

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QQQ - Short Interest - PowerShares QQQ Trust - Short Squeeze, Short Sale Volume, Borrow Rates, Fails-To-Deliver



8. 機関投資家やアクティブファンドマネージャーの動向

□ センチメントインジケーター

センチメントインジケーターは、個人投資家、機関投資家、海外投資家の過去12か月の株式ポジションと比較したもの。スコアが1を超えていたら、ポジションが増大していることを示し、-1を下回るとポジションが縮小していることを示しています。


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Sentiment Indicator


8月2日更新「0.1」(7月24日は「0.3」)。ファンドポジションは小さくなっており、代表株価指数の出来高を見る限り、市場参加者は実際に少ないです。こちらは直近の情報が更新されていませんので、無視してください。


□ NAAIM Number

次にNAAIM Numberです。NAAIM Numberはアクティブファンドの投資動向です。100を超えるということはアクティブファンドがレバレッジをかけていることを意味します。

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NAAIM Exposure Index


上半期の動向を見ると、1、2月はアクティブファンドの積極的な買いが入っていたことがわかります。3月は50%くらいまで引き下げ。4月は再び100を超えました。4月に比べ、5月は大きく下げています。

6月に入り、一旦ポジションを引き上げる局面もありましたが再び100%に近づいています。

7月もポジション調整が見られ、8月は再び100%に近い水準まで戻しています。アクティブファンドはレバレッジをかける手前までのリスクテイクを行なっていると言えます。


9. 注目経済指標の動向

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(参考:マネックス経済カレンダー


来週発表の経済指標は以下です。小売売上高が注目されるでしょう。

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10. 米国企業決算スケジュール

来週はまずエヌビディア(NVDA)の決算が控えています(こちらは編集部で速報を出す予定です)。

中国の電動二輪車メーカー、NIUや、イスラエルの海運会社、ZIM、ホームセンターのホームデポ(HD)、小売のウォルマート(WMT)、ターゲット(TGT)などの決算がありますね。東南アジアの雄、Sea Limited(SE)も8/17に決算があります。


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今週のまとめ


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・ダウ平均、S&P500が上昇、ナスダック、ラッセル2000は不調。株式市場の薄商い続く。
・現在の米国株式相場ステータスは「Uptrend Confirmed(確固たる上昇相場)」。
・7月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比5.4%上昇。(13年ぶりの高水準、前月比では0.5%上昇と伸びが鈍化)。
・ブレイクイーブンインフレ率は横ばいを続ける。10年債利回りは1.2〜3%台を継続、穏やかな気候。
・VIXはなだらかに下落を継続。
・来週はエヌビディア(NVDA)、ホームデポ(HD)、ターゲット(TGT)、ウォルマート(WMT)の決算。

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