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【SQ/Q4-2021決算速報】ペイメントエコシステムを提供するブロック(Block、旧スクエア)、2021年第4四半期の結果は売上◎、EPS◎。市場予想を上回りAH急上昇。今回も決算とEarningsCallから業界動向などをチェック。

(全文無料で読めます)

このマガジンは取り上げた企業の投資を推奨する意図は全くないことを改めて確認いたします。企業の業績チェック、ビジネスモデル、新着ニュースをシンプルに定点観測する読み物です。

(ブロック/スクエアの会社概要・歴史・ビジネスモデル考察は「【SQ/米国株銘柄分析】ペイメントエコシステムの覇権の掌握を目指すフィンテック企業/スクエアの企業概要・ビジネスモデル・今後の株価見通し(将来性/成長性)を決算とCANSLIMの観点から考察。」を参照。)


「Square(ティッカーシンボル:SQ)」のQ4-2021の決算結果が出ました。


After Hourで株価は下落中です。EPSはアナリスト予想をクリアしているものの、前年比マイナスなので成長は鈍化ですね。散々事業環境で追い風があったのでこれは致し方ないですね。

(今見たら+27.38%でした。とんでもないですね。)


(2022年2月25日時点の株価)

ブロック(元スクエア、まだ新会社名を呼び慣れない)は良い会社ですが、教科書通りに投資をするのであれば、株価チャートの通りしばらく買いは控える場面でしょう。50日移動平均線、150日移動平均線、200日移動平均線の順で上から並び、新高値を取っていくタイミングで買いたいものです。状況次第では今の水準から+30%程度の株価(135ドル程度)でも機会はあるかもしれません。


どうもいつもお世話になっています。秀次郎(@hidejiromoney)です。それでは今回の決算の詳細を見ていきましょう。前回の決算(参考)は以下です。


2021年第4四半期の結果


※YoY = year over year(前年同期比)

$SQ Block’s Q4-2021 決算:

・売上:$4.08B/YoY+29%(予想$4.03B)◎
・EPS:$0.27/YoY-15.6%(予想$0.22)◎

・GROSS PROFIT(GP):$1.18B/YoY+47%
・CASH APP GP:$518M/YoY+37%
・Adjusted EBITDA:$184M/YoY-1%



■ Revenue(売上高)

◇ Q4-2021:$4.08B/YoY+29%(予想$4.03B)◎

アナリスト予想を辛うじて超えていきました。ビットコインの売上高は$1.96B(YoY+12%)でした。ブロックの売上はビットコインの取引量に左右されるため、どちらかというと後続のグロスプロフィットに注目するべきです。


※YoY = year over year(前年同期比)

Q1-2019:$0.96B
Q2-2019:$1.17B
Q3-2019:$1.27B
Q4-2019:$1.31B
Q1-2020:$1.38B(YoY+44%)
Q2-2020:$1.92B (YoY+64%)
Q3-2020:$3.03B(YoY+140%)
Q4-2020:$3.16B (YoY+141%)
Q1-2021:$5.06B(YoY+266%)
Q2-2021:$4.68B(YoY+143%)
Q3-2021:$3.84B(YoY+26.7%)
Q4-2021:$4.08B(YoY+29%)←New!!



Q4売上の内訳は以下です。


・Transaction-based revenue(決済収益):$1.309B(YoY+41%)
・Subscription and services-based revenue:$772M(YoY+72%)
・Hardware revenue:$35.9M(YoY+47%)
・Bitcoin revenue:$1.96B(YoY+12%)



※上記でも述べましたが、ビットコイン関連の売上が$1.815Bのため、全体の売上よりも、後続(企業KPI)のセグメント別の売上が重要になります。
※ビットコイン売上は、ユーザーへのビットコイン販売額の合計。ビットコインにかかった費用は、スクエアが購入したビットコインの総額です。


Q2は以下のような成長だったため、Q3/Q4の成長の鈍化が著しいですね。Earnings Callもあとでチェックしにいきたいと思います。


・Transaction-based revenue(決済収益):$1.2B(YoY+80%)
・Subscription and services-based revenue:$685M(YoY+98%)
・Hardware revenue:$44M(YoY+126%)
・Bitcoin revenue:$2.7B(YoY+211%)



■ EPS(1株当たりの当期純利益)

Q4-2021:(non-GAAP)$0.27/YoY-15.6%(予想$0.22)◎

こちらも辛うじて予想を超えていますが、成長は前年比-15.6%と減速しています。成長を続けることは非常に難しいですが、株価を上げるには「加速」が必要です。


過去のEPS(non-GAAP)とYoYの推移は以下の通りです。



Q1-2019:$0.11
Q2-2019:$0.21
Q3-2019:$0.25
Q4-2019:$0.23
Q1-2020:$ -0.02
Q2-2020:$0.18(YoY -14%)
Q3-2020:$0.34(YoY +36%)
Q4-2020:$0.32(YoY +39%)
Q1-2021:$0.41(+999%)
Q2-2021:$0.66(YoY+267%)
Q3-2021:$0.37(YoY+8.8%)
Q4-2021:$0.27(YoY-15.6%)←New!!



Q2-2021まで、強い成長力を見せていました。政府の追加経済対策の援護射撃や、また仮想通貨の波が大きく影響していましたが、流石に鈍化フェーズが到来してしまったという感じですね。


■ Gross Profit

スクエアの決算はビットコインの売上が入っているので成長率はGross Profitを見るのをおすすめします。(ビットコイン関連の粗利率はとても低いので)

Q4-2021:$1.18B/YoY+47%

前年同期比+47%は実際に中々の数字です。EPSはその割にマイナス成長ですが、Earnings Callで詳細を聞きたいと思います。

内訳は以下です。成長のペースが引き続き早いことがわかります。今回からSeller Gross ProfitがSquare Gross Profitに名称が変わっていますので注意。


・(Square)SELLER GP:$657M/YoY+54%
・CASH APP GP:$518M/YoY+37%



2020年のQ1、Q2はどの企業も著しく業績が悪かったので、スクエアも2021年前半は見栄えの良い業績を作りやすかったのですが、Q3以降はすでにCovid-19による恩恵を受けていたので、成長率はどうしても減速します。


SELLERエコシステムとCASH APPエコシステムそれぞれの詳しい内容は過去の記事にありますので、そちらを読んでみてください。

↓↓↓


■ 調整後EBITDAマージン

◇ Q4-2021:$184M/YoY-1%

こちらもGPの大きさの割に低いですね。


企業KPI

■ GPV(グロスペイメントボリューム・総取扱高)

◇ Q4-2021:$46.3B/YoY+44%


ブロックの将来を占う指標がこのGPVです。取り扱い高は売上のみならず、今後のネットワーク効果を生み、新規ユーザー獲得、収益向上の連鎖に繋がります。膨大なユーザー数はやがて、新規ビジネスを展開する際にも成功する可能性が高くなります。


前年同期比は44%増えていますが、今年は徐々に伸びているという感じですね。増加に物足りなさはあるものの、じわじわと底堅い伸びを見せています。


■ Seller Ecosystem/Cash App Ecosystem

スクエアの業績を見る上で、2つのセグメントが存在します。


⑴ Seller Ecosystem(加盟店向けサービス、レストランや小売など)。
⑵ Cash App Ecosystem(個人向け決済サービス:相互送金、貯金、支出、投資)



⑴ Seller Ecosystem(加盟店向けサービス、レストランや小売など)。

SQ-10K

※YoY = year over year(前年同期比)

■ Seller Ecosystemの売上:

2018:$2.72B
2019:$3.46B(YoY+27%)
2020:$3.53B(YoY+2%)
2021:$5.19B(YoY+47%)

Q1-2021:$1.02B(YoY+19.2%)
Q2-2021:$1.31B(YoY+81.3%)
Q3-2021:$1.39B(YoY+44%)
Q4-2021:$1.47B(YoY+49%)←New!!



Q2にはSeller EcosystemがYoY+81%と跳ねていました。リアル店舗の方も収益が戻って来ていましたが、比較してQ3/Q4は成長率が鈍化しています。まぁ49%って凄いんですけどね。株式市場では評価されない訳です。米国上場企業経営者リスペクト。



⑵ Cash App Ecosystem(個人向け決済サービス:相互送金、貯金、支出、投資)


次に「Cash App Ecosystem」の年間売上推移です。

Q1-2020は仮想通貨の追い風と、コロナ感染拡大騒動に対する政府の追加経済政策がダブルで寄与していましたが、Q2も引き続き業績は伸びました。Q3はYoY+15%と思いっきり鈍化しました。



Cash Appは仮想通貨や給付金ばら撒きで大きく収益を伸ばしましたが、Q4の売上成長率はYoY+17%となっております。政府の支給プログラムがほとんど終了したので、こちらは容易に想像がついた減退ではあります。

EarningsCallでは以下のようなコメントがジャックドーシー氏よりありました。

キャッシュ・アプリケーションでは、新規および既存のお客様から強い関心と採用が見られました。第4四半期には、Cash Appの人気を支えているピアツーピアの機能を追加し、Cash Appの残高から友人や家族に分数株やビットコインを贈ることができるようにアップデートしました。
また、Cash Appをお客様のあらゆる金融ニーズに対応できるプラットフォームとするため、新機能を発表しています。1月にはCash App Taxesを導入し、お客様が携帯電話やパソコンから無料で申告でき、Cash Appを通じて入金すれば、最大2日早く税金の還付を受けることができます。

EarningsCall和訳



※YoY = year over year(前年同期比)

■ Cash App Ecosystemの売上:

2018:$430,051
2019:$1.11B(YoY+157%)
2020:$5.97B(YoY+440%)
2021:$12.32B(YoY+106%)

Q1-2021:$4.04B(YoY+666%)
Q2-2021:$3.33B(YoY+177%)
Q3-2021:$2.39B(YoY+15%)
Q4-2021:$2.55B(YoY+17%)←New!!



Gross Profitは以下の通りとなっています。


・SELLER GP:$657M/YoY+53%
・CASH APP GP:$518M/YoY+37%


Cash AppとSquareのドライバーを見てみましょう。Cash Appの第4四半期の売上総利益は5億1800万ドルで、強いエンゲージメントと流入を背景に前年同期比37%増、2年間のCAGRベースでは90%増となりました。キャッシュ・アプリのネットワークは、12月時点で月間取引参加者が4400万人となり、前年同期比22%増となりました。キャッシュカードは12月時点で1,300万人を超え、2年前の22%から31%に上昇しました。

EarningsCall和訳

キャッシュアプリの月間取引参加者が4,400万人、キャッシュカードは1,300万人超え。キャッシュカードはガソリンスタンドやファストフードコート店などでも普及しているようです。

第4四半期では、ピアツーピアだけを利用しているアクティブに比べ、キャッシュカードのアクティブは1人当たり約5倍の売上総利益を生み出しているとのことで、オンライン・オフラインの両面からマネタイズを加速させていることがわかります。


政府の給付金プログラムが終わっても増加していることはポジティブですね。

Cash Appエコシステム全体を見ると、流入額、つまり顧客がCash Appアカウントに引き出した金額は第4四半期に合計450億ドルで、ほとんどの政府の払い出しプログラムが9月までに終了したにもかかわらず、前年比、前四半期比とも増加しました。これは、毎月の取引参加者1人当たり1,000ドル以上に相当し、前四半期比では比較的安定しており、前年同期比では増加しています。

EarningsCall和訳



■ Seller GPV(グロスペイメントボリューム取扱高) mix by seller size

全ての規模の販売者の取扱高の推移です。Q1-2021は$29.8B(YoY+21%)。Q2-2021は$38.8B(YoY+87%)、Q3-2021が$41.7B(YoY+45%)。

今回のQ4は42.6B(YoY+45%)。

Q2/Q3に続きQ4も>$500Kのセラーが前年比で約2倍程度増加しました(小規模企業を上回る)。

オムニチャネルソフトウェアの提供範囲の広さがセラーがSquareに参加し、解約することなく利用を継続する主な理由であるとしています(「Point of Sale」「Square for Restaurants」「Square Online」「Invoices」など)。


財務状況(資本配分/自社株買い/M&A)

■ 資本配分

公募や自社株買いは実施していません。

■ M&A

ユニークな音楽コンテンツや体験を通じてファンとアーティストを結びつける世界的な音楽・エンターテインメントプラットフォームである「TIDAL」の株式の過半数を2021年4月4日に取得完了。

Square, Inc. Announces Plans to Acquire Majority Ownership Stake in Tidal


また、8月1日にオーストラリアのフィンテック企業(Buy Now, Pay Later:BNPL)である「アフターペイ」の買収(株式交換290億ドル、390億豪ドル)を発表しました。1月末で買収は完了しています。

Square & Afterpay

Square, Inc. Announces Plans to Acquire Afterpay, Strengthening and Enabling Further Integration Between its Seller and Cash App Ecosystems


(Afterpay Limited (ASX: APT))


「Buy Now, Pay Later」といえばアファーム(AFRM)を想起してしまいますね。競合のPayPal(Pay in 4)も取り組んでいる領域です。

Now you can Pay in 4 with PayPal
Just choose Pay in 4 at checkout at millions of online stores and split your payments in 4 – one every two weeks. It’s interest free, has no impact on your credit score and is backed by PayPal.*


アフターペイの分割払いも4回で提供しており、まさにPayPalと衝突するサービスですね。4回できっちり払えれば消費者は金利支払いは発生しません。販売者側が払うのがこのサービスの味噌です。

消費者は年々増加。

この買収でアファーム、PayPalなどと争いを繰り広げ、どこまで業績を伸ばせるのかは見モノです。アフターペイの成長も素晴らしいですね。

EarningsCallでは以下のような話がなされました。既にAfterPayは走り始めていますね。

両エコシステムの間では、1月にAfterpayの買収を完了し、米国とオーストラリアのSquare Onlineの販売者向けにAfterpay Buy Now Pay Laterを導入し、販売者と顧客から長い間要望されていた機能を提供しています。また、AfterpayはSquareとCash Appのエコシステムとの連携を加速させるものと考えています。

EarningsCall和訳


(AFRM、PAYPAL共に株価は沈んでいますが・・・笑)


FY-2022ガイダンス

1月、2月現在時点での見込みが速報として発表されています。


Q1-2022:

◇ Square(seller) ecosystem:

  • 1月、2月の集計では、Square GPVは前年比+35%(1月に減速)、2年間のCAGRは+16%となる見込み。

  • 減速の原因はオミクロン・バリアントの影響と思われるが、2月に入り成長率は回復。

(EarningsCall)Squareについては、1月、2月の売上総利益(GP)は、前年同期比45%増、2年CAGRで28%増を見込んでいる。


◇ Cash App ecosystem:

  • 1 月、2 月累計のスクエア GPV は前年比+35%、2年間の CAGR は+16%となる見込み。

  • 1月はオミクロンの影響により、スクエアGPVの成長が鈍化し、2月に回復したと考えている。

(EarningsCall)Cash Appの1月と2月の売上総利益(GP)は、前年比で21%、2年間のCAGRでは71%の伸びを見込んでいる。

キャッシュ・アプリとスクエアの両エコシステムにおいて、1月は売上総利益の成長が緩やかになり、2月になると成長が改善しました。1月の成長の鈍化は、オミクロンの亜種の影響によるもので、両事業はCOVIDケースの増加が顕著な地域でより大きな影響を受けたと考えています。

2022 年通期では、アフターペイの今年の営業費用ベース約 100 万ドルを含め、Non-GAAP 営業費用全体で 23 億ドル増加する見込みです。アフターペイを除くと、非GAAPベースの営業費用全体で13億ドル、前年比で約38%の増加を見込んでおり、これは11月にお伝えした内容と同じです。

EarningsCall和訳


◇ After Pay:

  • 2022年1月31日(豪州東部夏時間2月1日)をもってAfter payを買収した。Afterpayは、第1四半期決算に含まれる予定です。

  • 2022年2月および3月 当社は、アフターペイの業績を当社の各事業(Square  & Cash App ecosystem)に配分して報告する予定。



2021年下半期のAfterpayの成長ドライバーを見ると、商品総量(GMV)は前年比54%増、2年CAGRベースでは84%増となりました。売上高と売上総利益はそれぞれ、前年同期比で約53%、2年間のCAGRベースで約73%増加しました。
Afterpayは、2021年下半期も加盟店および消費者ベース全体で獲得数を伸ばしています。12月末時点で、Afterpayの年間アクティブ加盟店は前年比64%増の122,000社以上、年間アクティブ消費者は前年比47%増の1,900万人以上となりました。今後、AfterpayをSquareやCash Appと連携させることで、販売者と消費者の関係を拡大・強化できる強力な機会があると考えています。
2021年通年ベースで、Afterpayは前年比74%増の197億ドルのGMVを達成しました。収益の伸びは前年比約71%、売上総利益の伸びは前年比約75%でした。

EarningsCall和訳



Earnings Call(役員説明とQ&A)

こちらに日本語訳(調整済み)で全文記事にしてあります。重要ポイントは上記の決算数字項目に落とし込み、以下記事内ではハイライトにしています(太字)ので参考にしてください。


内容はこの記事の上記の決算項目にそれぞれ盛り込んでおりますので、ここでは市場が最も関心を寄せている最初の質疑応答を記載します。


Question(From JPMorgan Chase & Co.):

マージンの増加に関するコメントには本当に感謝しています。本当に心強いです。もしよろしければ、営業費用の投資についてお伺いしたいのですが。昨年は50%以上、今年11月にも13億ドルを投じましたね。

そこでお聞きしたいのですが、これまでお話されてきたような十分なリターンを得るために、投資の優先順位や支出の見通しに何か変化があったのでしょうか?キャッシュアプリのCAC(Customer Acquisition Cost、顧客獲得費用)は10ドルになったのでは?ユーザー数の増加やARPUの増加、あるいは支出の優先順位など、優先順位や一般的な考え方に変化があったのかどうか、お聞かせください。


アムリタ・アフジャ/CFO

まず、2021年の調整後EBITDAマージンは2020年比で32%となり、SquareとCash Appの両事業における収益性の向上と構造的な収益性の可能性を示すことができました。

私たちは、このような潜在的な収益力に着目し、投資を行っています。このように、ユニットエコノミクスと合わせて、私たちは年間を通じてダイナミックに投資案件を検討しています。そして、私たちが行っている投資を理解するためには、このユニットエコノミーの質を見ることが重要だと考えています。

キャッシュアプリの場合、4つの要素に着目しています。これから説明する4つの要素は、それぞれ魅力的なファンダメンタルズを持っており、長期にわたって追跡することができます。

まず、顧客獲得。Cash Appの強力なネットワーク効果により、歴史的に効率的な顧客獲得が行われてきました。しかし、過去1年間、新たな顧客層をターゲットとした有料マーケティングへの投資を拡大し、ブランド認知度とエンゲージメントを高め、製品採用率、ひいてはARPUを向上させたにもかかわらず、2021年の新規アクティブ顧客1人の獲得にかかるCACは、これまでの5ドルからわずか10ドルに増加しました。

私たちは、この方が低いと考えています。この10ドルは、他のネオバンクよりも低く、従来の銀行が新規顧客獲得にかける費用の数分の一です。これは、アプリに組み込まれたピアツーピアによるモデルの効率性に支えられています。

そして、キャッシュアプリへの投資に対するリターンを見てみましょう。私たちがこれらの投資で重視しているのは、ARPUが長期にわたって増加していることから、投資に対するリターンを測定することです。また、過去のコホートでは、3年間で6倍以上のROIを達成しています。また、2021年においても、マーケティング費用を3倍、CACを2倍以上増加させましたが、2021年初期のコホートでは、投資回収が1年未満になる傾向が見られます。そして、2021年には、変動利益と売上総利益の両方で、年間最大のコホートをオンボーディングしました。

次に、エンゲージメント、そしてご指摘のARPUについてです。第4四半期の売上総利益は47ドルで、前年同期比13%増となり、お客様のエンゲージメントが長期的に高まっていることがわかります。特にキャッシュカードのような商品は、まだアクティブベースでは30%強の装着率ですが、キャッシュカードがプラットフォームへの流入、消費、エンゲージメントを促進することを考えると、このクロスセルの旅はまだ初期段階だと考えています。キャッシュカードのような商品と、投資や預金などの商品の両方において、ARPUを増加させる重要な機会があると考えています。これは、ARPUを増加させるための市場開拓戦略の一環として、私たちにとって重要な取り組みです。

そして最後に、リテンションです。私たちは、お客様とのエンゲージメントとマネタイズを長期的に高め、その結果、過去4年間、前年比125%以上という高い粗利益維持率を達成しました。つまり、一度導入されたお客様は、2年目には平均25%以上、3年目、4年目には解約を差し引いても25%以上の粗利益を生み出しているのです。このように、私たちは主要な重点分野に投資していますが、これらの投資を行う際に見ている基本的な指標が健全であることを考えると、本当に変わっていないのです。



ーFINー

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