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戦国note

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2024年7月の記事一覧

【宣伝】「死ぬまでに攻めたい戦う山城50」(イースト・プレス)

 この度、制作に携わった書籍が発売されました。今泉慎一著・三城俊一編「死ぬまでに攻めたい戦う山城50」(イースト・プレス)です。  城といえば、立派な天守と石垣、水堀のあるこんな城を思い浮かべるでしょう。  しかし、戦国時代に主流だったのは自然の地形を生かし、土で守りを固めた山城でした。  著者の今泉慎一さんは、これまで600以上の城を踏破した城マニア。今泉さんに取材し、訪問記録を書き起こしたのが本書です。  現存天守のある備中松山城や、関ヶ原合戦で小早川秀秋が陣を敷

【城郭ミステリー】変な城

 これは、ある城の縄張図である。  あなたはこの城の異常さがわかるだろうか。  おそらく、一見しただけではごくありふれた近世城郭に見えるだろう。  しかし、注意深くすみずみまで見ると、城中そこかしこに奇妙な違和感が存在することに気づく。  その違和感が重なり、やがて一つの事実に結びつく。…… 「変でない城」とは パロディはここまでにしておいて、この城のどこが「変」なのか解説していこう。  城は築かれた地形によって、「山城」「平山城」「平城」に分かれる。下図の姫路城

深大寺城~都内に残された戦国の城

 南北朝時代~戦国時代にかけての動乱の時代、各地に城が築かれました。しかし、その多くは開発の波に飲まれ遺構は破壊されています。  東京都調布市にある深大寺城は、大都市近くの中世城郭としては例外的に保存状態が良く、国指定史跡となっています。 北条氏VS.扇谷上杉氏 16世紀前半、武蔵国に勢力を伸ばしたのが扇谷(おうぎがやつ)上杉氏です。しかし、相模国からは新興の北条氏が攻め込み、上杉氏を脅かしていました。  深大寺城は、扇谷上杉朝興によって改修され、防衛拠点となります。し