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戦国note

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2022年12月の記事一覧

【書評】渡邊大門『豊臣五奉行と家康』(柏書房)

 一般的に、関ヶ原の戦いは「豊臣秀吉の死後に主導権を握ろうとした徳川家康と、それを阻止しようとした石田三成の戦い」と認識されていると思います。  しかし、近年は研究の進展が著しく、合戦のとらえ方はかなり変化してきています。例えば、合戦中に寝返ったとされてきた小早川秀秋は、実は開戦と同時に裏切っていた、という風に認識が変化しました。  本書は、「豊臣五奉行」に焦点を当てて、関ヶ原合戦に至る権力闘争を概観しています。 五大老・五奉行とは 五大老・五奉行は、豊臣政権を支えた有

【宣伝】『徳川家康のすべて』(ワン・パブリッシング)

 このたび、執筆協力した書籍が発売されました。  タイトルは『超ワイド折込&図解でよくわかる!徳川家康のすべて』、出版社はワン・パブリッシングさんです。「歴史群像」シリーズのムックです。いうまでもなく、来年の大河ドラマの便乗本です。 https://www.yodobashi.com/product/100000009003662414/  巻頭インタビューは、歴史学者の平山優先生です。図解・地図・写真が多く使われ、ビギナーでもとっつきやすいつくりになっています。 「忍

彦根城と佐和山城~勝者と敗者の夢の跡

 滋賀県彦根市のシンボルである彦根城。  関ヶ原の戦い後、徳川家康の重臣であった井伊直政が彦根を与えられ、彦根藩の祖となりました。  直政は関ヶ原の戦いの戦傷がもとで1602年に死没。その遺志を継ぐ形で、彦根藩主の居城として彦根城が築かれました。 勝者の城・彦根城 彦根藩は幕末まで井伊氏の所領となりました。井伊氏は譜代大名の筆頭で、幕末には大老の井伊直弼を輩出しました。  JR彦根駅から徒歩15分ほど。虎口(郭への入り口)が屈曲しているのは敵の侵入を妨害するためです。目の