「あの日」から12年
2011年3月11日に東日本大震災が起きました。毎年、1ヶ月前くらいの時期になると落ち着かない気持ちになります。
過日、出張の移動の時間を使って、今年の芥川賞受賞作の『荒地の家族』を読みました。現役の書店員の方が書かれ、震災が残した爪痕を淡々と記しているものです。
被災の程度は地域や人によって様々で、瓦礫が撤去され堤防が造られたからといって、それで終わるものではないことを実感します。
その翌日読んだのはこちら。
ちょうど1年ほど前に出版されたもので、「災害関連死」や「災害弱者」がテーマです。日本で「災害弔慰金」がどのような経緯で法律制定されたのかなど、知らないこともたくさんありました。
作者の山川徹氏は、山形出身で東北学院大学で学ばれた方。書評を書きたいと思ったのですが、気持ちが勝って言葉で紡ぎ出されないので、簡単なメモに留めます。
本学出身の芥川賞作家の石沢麻依さんの受賞作も東日本大震災が通奏低音となっていました。
2作目は、コロナ禍の頃の欧州のアジア人への差別なども含まれていました。作品としては、むしろこちらの『月の三相』の方が、これぞ「石沢ワールド」という世界を作り上げていますね。
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