寝るまえ読むのに丁度いい日記_6/30, 31
恥ずかしい話だが、数えきれないほどある。
鉄板熱々オナニーの話ではない。継続するべき何かを始め、そして宣言もなく止めてしまっている有意義な行為についてだ。
季節の変わり目に思い立ってやってみる腕立ての回数は通年で30回に満たないし、リングフィットはリングロストの影響により半永久的に活動休止。実質上の解散。canonのカメラには薄っすらと埃を被っているし、4万円する自転車はタイヤに空気が入っておらず、イオンに屈して戦意を喪失した商店街のように錆びついている。YouTube も正直かなり飽きている。一週間更新されていない"千田" のチャンネルはまだ良い方だ。 "レックウザものまねチャンネル" はアカウントのパスワードすらも忘れてしまった。試しにいま思いつくものを入れてみたが、少なくともrekkuuza-top-of-the-funkmusic では無いらしい。選択肢が一つ減ってよかった。また明日にでもやってみよう。
🍔
前置きが長くなりました。日記です。一日分の日記では記事ひとつ分のカロリーに満たないと思うので、いくつかの日記をまとめて投稿します。
これが読まれているということは、三日分くらいはあるはず……
ちなみに、鉄板熱々オナニーに関しては8年間継続しています。
6月30日 土曜日
14時、起床。これを書いているのはその日の夜なので記憶が曖昧だ。15時くらいだった気がしないでもない。2時に起きて、ゼリーを食べて、吠える犬に吠え返して、もう一度布団に戻ったような気もする。
15時15分頃、めずらしく晴れているから散歩(できるだけ遠回りしながら馴染みのコンビニへ行き、そこの灰皿で煙草を吸うこと)でもしようと鼻歌混じりに身支度をする。玄関で靴紐を結んだ時点で、このあとすぐに歯医者の予約があったことを思い出す。歯医者は16時から。歩いて15分くらい。あと10分早ければ散歩をしてから歯医者に行っただろうし、あと10分遅ければこのまま歯医者に直行していただろうが、いま丁〜〜〜度どっちでもない。靴を脱ぎ、自室に戻る。
同時刻から25分間、特に何もしない。
15時40分。歯医者に行く。
16時、歯医者。ありえないほど歯が綺麗になる。YouTubeに支障があるんじゃないかと心配になるほど光っている。帰ってから試しに軽く撮ってみたが、ありえないほど光っていたし、人間の目では認識できないスピードで点滅していた。とはいえ、前回の予約をすっ飛ばし1年後に再訪した歯医者なのであまり強気にクレームを言える立場でもない。
歯医者の先生はちっちゃいハンズフリーの双眼鏡みたいなのをしていて、瞳を奪われているようだった。
これを書くにあたり、「キャプテンバイソン」という固有名詞をど忘れしてしまい、ググる。
二番目に濱田祐太郎がヒットする。Googleはアジア人にはあまり優しくない。所詮はシリコンバレーである。
歯医者では「正しい歯磨きのやり方」を教わる。どれもこれも既知の情報なのであまり聞く気が起こらないが、0点の口内をしているので離席するわけにもいかない。
「正しい磨き方であれば、もし血が出ても問題ありません。あ、血が出るまで磨いてくださいという意味ではないです」
たしかにその言い方であれば、その解釈も可能だな。病院も結局はサービス業。クレームとか何かと大変なんだろうなと心中で労う。
🦷🦷🦷
日を跨いで6月30日2時29分、現在。あーーー千田が思いつきで「やりましょう」と言ったイベントの詳細がまだ決まってない。ちゃんと詰めて軽くフライヤー作って送らないとヤバいヤバいヤバいヤバい。
少し戻って17時頃。薬局で買い物をする。プリングルスを四本などを筆頭に、多種多様な味のエンタメを補給する。店員さんが明らかに僕の目を見て丁寧に「いらっしゃいませ!」と微笑む。軽く会釈をする。
薬局では爆音で「薬局の歌」が流れている。
歌詞にもう少しバリエーションがあったように思うが、メロディーラインは四小節のループだ。きょうみたいに長丁場の買い物をしていると——十数分程度の滞在だが——すっかりこのメロディに飽きてくる。良くも悪くも頭からこの歌が離れない。剥がそうとしても接着面から強力な糸を引いている。無理やり剥がそうとすると脳が荒れて汚れる。メロディを思い出したくても思い出せなくなってしまう。
少し買い物をしただけでこれだ。時計の短い針が動くほどこの空間に身を置いて働くことの大変さを想像する。人間らしいことをしていないと気が狂うだろうな。おそらく彼の元気な挨拶は、僕に対する好意や善意ではなく、彼が人間のかたちを保ちつための息継ぎなのだろう。
🦒
19時頃、夕食。アスパラガスとツナのクリームスパゲッティ。おいしくて三束いく。TVer で「あれから5年…激動の同期芸人」を見る。
千田に同期って居ないな。同級生に本当の医者とかいるけど、あまりに医者すぎてさまざまな理由から会うことはほとんどない。強いて言うなら "絶望する赤ちゃん2049" さんとかは歳も近いけど、あの人インターネットやめちゃったからな。
🍼
食後から22時まで、コーヒーを飲んだり飲酒したりする。キリン堂で買ったホワイトホースを飲む。家でお酒を飲むのは久しぶりだ。9月8日にディスコ室町のワンマンが京都であるので、そのチケットをDMで予約したり、うんと迷って高い靴をネットで買ったりした。
24時頃、まだ晴れているので散歩する。ディスコ室町を聴く。
たとえばライブ当日、そこに向かうまでの道中で聴く音楽はそのミュージシャンのものではない方が好ましいと考える性分だが、きょうは惜しみなく爆音で耳に注ぎ込む。次のワンマンはホーンに鍵盤、パーカッションをくわえた10人体制らしいので、むしろ聴き込んでおきたい。
そういうわけなので、9月8日およびその前後は京都に居ます。近い人は連絡してください。※A型の血液が不足しています。ご協力ください。
6月30日、深夜1時53分。この日記を書き始める。
同日、深夜3時2分。1日の振り返りを終えてこの行に辿り着く。3時て。いやいやいや。3時て。
3時20分、歯磨きをしているときに「血がでるまで歯磨き」のくだりを思い出したので書き足す。3時半になる。3時半て。
あしたは雜草君に誘われたので西北のガーデンズに行く。起きれへんかったらごめん。
🔇
ここまで約2500文字。ぜんぜん一日分の日記で良かったことに気づく。なお、この行を書いている僕は7月6日の18時35分にいる。
🔇
6月31日 日曜日
日曜の夜、23時58分。日記の存在を思い出す。慌てて5分後にPCの前に座る。継続が力なのだとしたら、おれは非力で構わない。
右腕が悲鳴をあげている。肉体的にも非力だからだ。それでもまだ指は動く。初期の緑谷出久のような気概でキーボードに向かう。
⌨️
10時頃、起床。週末に急遽やらせてもらうことになったイベントの準備をする。手を動かしたおかげで不明瞭な催しに輪郭が生まれはじめ安心する。それでもなおやるべきことは多いが、最悪の場合は「千田がY字バランスをするのを3時間見守る会」にしようと思う。千田だけでは心細いので、その際には同時に『アマデウス』(1984)を無断で上映する予定だ。セーフティネットを張っただけで気の持ちようが全然違う。
1時間ほど作業をして、飽きて寝る。
🅰️
1時頃、西宮北口で雜草くんと待ち合わせ。
一応この日記の読者のために雜草くんについて説明しておこう。嘘筋トレbotの中の人だ。そのbotのフォロワー数は10万人に突入しようとしているが、僕からしてみればただの鈍臭い生意気な年下の——それもひと回りも違う!——男の子でしかない。なにが雑草だ。陰毛も生えそろってないガキがよ。
とくに顔色を窺わなくてもこれくらいの軽口を叩けるくらいには仲良くなった。いい奴ではある。
待ち合わせに選んで入った喫茶店が現金にしか対応しておらず、126円しか持っていなかったので雜草くんにお会計を出してもらう。
そののち、西宮ガーデンズに行く。念の為に説明しておくと西宮ガーデンズは、なんというか要するにルミネとかルクアとかそういう類の施設だ。雜草くんが靴を買うのを見守る。
なんだかんだで3〜4時間ほど滞在した。何度か意見の対立——そしてこれはお笑い的なそれではない——があり普通に言い争いになる。大人になると口論などしないので、新鮮でおもしろい。僕は彼の保護者ではなくあくまで友達なので、変に優しく丸め込んだりはしない。
争いの詳細については省く。理由はきょうはもう疲れたから。細かく砕いて書いている時間はない。本当に明日になってしまう。今この行の時点で0時43分。取り急ぎメモだけ残す。
場面を西宮北口駅に戻す。夕方、時計台の前。雜草くんは先ほど手に入れたばかりのオニツカタイガーの紙袋を手に下げてはしゃいでいる。「おまえ黄色のMEXICO 66を買ったからにはキルビルを見ろよ!」という部屋干し臭い説教をして解散。彼は耳を貸さず満足そうに帰っていった。
👘🗡🗡
同日の夜、23時半。我に帰る。
気がつくと風呂場の床一面に茶色いカスが散らばっている。トレインスポッティングで見たような最悪の光景である。
大粒の汗が額から吹き上がり、つーっと流れて目の上で止まる。眉毛が本来の役割を果たしている。
どれだけの時間が経ったのだろうか。僕は一心不乱にレザーのトートバッグに痛めつけていた。休日の夜。誰にも会わず。
もしこの夏、革製品を台無しにする大会があったとしたら、確実に僕が甲子園でナイフを振り回すことになるだろう。若者が青空のもと白球を追いかける一方で、僕は茶色い袋を白熱球の浴場で切りつける。牛の死体から皮をひん剥いた製品を使っているという点において、両者に違いは無い。木の棒で叩くか、金属の刃で削るかの差だ。
そのあと、日記の存在を思い出し冒頭に戻る。この行を書いている時点で1時10分。貴重な日曜日が、つまらない月曜日になっている。
💼
いま7月1日の0時15分。寝ます。
\犬/
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