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【気づき】Vol.1199(2011年10月14日発行のブログより)

白い馬。

1953年フランス映画。

10月11日(火)のブログで取り上げた、

『赤い風船』

と同じ監督アルベール・ラモリスの作品。

たぶん、DVDは2作品で1セットになっていることが多いから、
⼀緒に観賞できるね。

今回は風船ではなくて白馬だ。

場所は南フランスの高原で、 野生馬のグループがいる。

その群れのリーダーが『白い馬』なんだ。

馬飼いの間でも評判で、 “白いたてがみ”と呼ばれている。

ムチャクチャ喧嘩が強くて俊足だ。

頭脳明晰で勇気もあってとても飼い慣らせない。

まさにDNAが根本的に違うんだね。

だから目の敵にして、馬飼いたちに追いかけられ続けている。

そんな中で、1人の少年がこの⾺に一目惚れする。

この馬に乗れるような男になりたい!ってね。

馬飼いたちにも笑われるんだけど、
命がけで“白いたてがみ”を守っているうちに、
“白いたてがみ”は自分の背中に乗ることを許すんだ。

感動するのは、

「この人間は本物だ」

って“白いたてがみ”は認める瞬間なんだね。

その後、馬飼いたちの度重なる邪魔で“白いたてがみ”は
群れからも外れてしまう。

少年はそれでもかくまってあげる。

これがまた“白いたてがみ”との絆をより強固なものにしていく。

もはや馬と人間の違いなんてどうでもいい。

魂と魂のぶつかり合いなんだよ。

ラストシーンは、少年と“白いたてがみ”は海の中に⾶び込んでいく。

馬飼いたちはさすがに驚いて、

「もう何もしないから戻ってこいよ!」

って怯えるんだけど、その表情がなぜかちょっとうらやましそうなんだ。

このシーンは、人間社会・ムラ社会の縮図だ。

少年と“白いたてがみ”は、

2人でムラ社会から脱獄したんだね。

そりゃ、うらやましいでしょ。

ねちっこいムラ社会から脱獄してからしか、
本当の寿命にはカウントできない。

追伸.

さあ、これから一緒に脱獄しよう。

...千田琢哉(2011年10月14日発行の次代創造館ブログより)

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