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【気づき】Vol.0962(2011年2月22日発行のブログより)

リストラ。

ここ最近経営状況が悪化してリストラしたいのに、なかなかできない、
といった経営者の悩みを直接的・間接的に耳にするようになった。

とっても冷徹な考え方だけれども、
どうしても必要に迫られてリストラしたければ、
零細企業の場合は社長が毎日その社員に対して、

「辞めて欲しい」

「嫌いだ」

と真剣に想うことだ。

いちいち口にするまでもないから、とっても楽だ。

顔を見る度に、

「早く辞めろ」

と背中に向かって心の中で真剣にメッセージを送るだけ。

中小企業の場合は各部門の責任者が同じようにそう願うことだ。

冗談ではなく、たったこれだけで社員は確実に辞める。

間違いなくどんなに鈍い人でも1年以内に辞表を出す。

特上クラスの天然ぐうだらでも2年だ。

「あの社員は嫌いだな」

「人間的に好きになれないな」

と感じるような社員は必ずあなたの⾝近にもいるだろう。

その社員がこれから会社に貢献することはない。

これは本当の話だ。

人は人を嫌いになるだけで、相手にすぐにそれが伝わってしまうといった、特殊な才能を持っている。

自分が採⽤に関わっておきながら、 誠に自分勝手極まりない理屈だけど、
後始末をしなければならないのはリーダーの定めである。

因果応報で必ず自分にも同様の不幸が降りかかることを覚悟した上で、
相手を嫌いになることだ。

情けは要らない。

ここで情けをかけるのは、相手のために情けをかけるわけではない。

相手のために情けをかけるふりをしながら、
ひたすら自分のために情けをかけているに過ぎないのだから。

正々堂々と、嫌いになろう。

そして、正々堂々と、嫌われよう。

それが組織のリーダーの定めなのだ。

僕は生涯で⼀度だけ直接リストラに関わったことがある。

僕が採⽤したわけでも何でもない社員だったけれど、
組織から完全犯罪的に通達があったのだ。

組織というのはこういうものだと勉強になった。

これを機に、クライアント先でも必要に応じて、
リストラ支援をガンガンするようになった。

ほぼ無敵だった。

サラリーマン時代、
僕が管理職としてリストラしたのは5つ年上の社員だった。

そして僕は今、その人の年齢を超えている。

追伸.

リストラもリーダーの仕事。

お互いのハッピーな⾨出のために。

思い切って嫌われ者になってみるのも、とっても気持ちがいいよ。

追伸の追伸.

⼀度でも、

「辞める」

と言った社員を引き留めるのは組織の規律を崩壊させる。

いかに有能で会社の数字を背負っていても、辞めさせるべきである。

人件費が助かる上に、⼀時的にできた売上の穴は徐々に埋まる。

追伸の追伸の追伸.

どうしてもリストラしたくないのなら、
あなたが自分で自分をリストラする以外に方法はない。

...千田琢哉(2011年2月22日発行の次代創造館ブログより)

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