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【気づき】Vol.0943(2011年2月6日発行のブログより)

いい仕事。

いい仕事とは何だろう。

それはいい出逢いのあった仕事だ。

成果の出た仕事だけがいい仕事だと思ってしまうと、後が続かない。

10年間連続大成功という仕事はこの世に存在しない。

かなり優秀な人でもたいていは、 10のプロジェクトをこなしたとして、
1つが成功、 3つがちょい成功、 5つが±0、 1つが完全に赤字、
というのが一生懸命やった結果だ。

成果のみを追求している人は、
コロコロパートナーを変えていかなくてはならない。

ちょっと欠点を見つけたらすぐにあっちへふらふら、
こっちへふらふらして、
5年もしないうちに誰にも相手にされなくなっている。

まるで男女の交際のようだ。

モテない男女の共通点は、 相手の欠点に厳しいことだ。

軸がないから周囲を勝手に振り回して不幸にしていくんだ。

周囲に集まってくる人も同じように、成果第⼀主義の連中ばかり。

ひと昔前の投資銀行の営業マンにこれが目立った。

ちょっと後ろめたいことをしているような目つきをしており、
人を信用しない言動だった。

まず表には出てこない。

何を隠そう、本人たちこそが自分を信用できていなかったのだから。

国内の証券会社に勤める知人も、
バブル崩壊直後は駅のホームで最前列に並ぶと、
後ろから、「押し屋」に押し倒されそうでいつも後方にコソコソ隠れていた、と告白していた。

成果のみを追いかけ続けると、必ず不幸になる。

成果を出すことは快感だ。

成果を出さなくてはプロとしてやっていくことなどできない。

僕も成果を出すことには尋常ではないくらいにこだわっている。

でも、それだけになったら人間おしまいということだ。

成果を出すために全エネルギーを注ぐんだけれども、
思うようにならなかったとしても、仕事した人とは、
結果として友だちになっていかなくてはいい仕事とはいえない。

成果だけを追求していくと、
成果を出せなくなったら付き合いは終わってしまう。

その⼈と付き合うか否かは、その人に10年続いている顧客がいるか否か、というのが1つの指標になる。

保険販売や新聞販売等のように、
不特定多数で顔と名前が⼀致しなくなっているような場合を除けば、
たった⼀⼈でも10年続いている顧客がいるのはすばらしいことだ。

ラーメン屋さんで10年通い続けてくれる顧客がいる店というのは、
それだけで潰れない。

すごいことだ。

自分の⾝近な人に10年間嘘をつき続けることなんて、できないのだから。

追伸.

友だちになりたい人にだけ、企画を提案しよう。

友だちになるために、企画をでっちあげるのだ。

すべての企画はラブレターになっていなければ意味がない。

 ...千田琢哉(2011年2月6日発行の次代創造館ブログより)

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