【気づき】Vol.1143(2011年8月19日発行のブログより)
こちらに書いてあります。
サービス業でこれを言ったら、
「はい、ゲームオーバー」
「はい、退場」
というNGワードがある。
お客様から質問されて、
「それはこちらに書いてあります」
と得意気にやってしまう人だ。
恐ろしいことに職業や勤続年数はまったく関係ない。
年配の人でもこれが口癖になってしまっている人は多い。
否、むしろちょっとウンザリしたようにこのセリフを使ってしまっている。
店員さんからため息が聞こえてきそうなのだ。
ところが、ため息は店員さんではなく、お客様が発するものである。
パンフレットやメニューに書いてあってもわからない、
あるいは、見づらくてウンザリするから読むのが面倒だからこそ、
お客様は質問している。
経営者も気をつけなければならない。
「こちらに書いてあります」
と社員たちが知らぬ間にお客様に連発しているということは、
リピート客は激減していくということ。
言葉の力は偉大だ。
「それはこちらに書いてあります」
という言葉が損なのは、お客様に失礼だからという理由だけではない。
「それはこちらに書いてあります(だから私は必要ありません)」
というそのセリフに続く( )の潜在的な心の叫びがいけないのだ。
自分で自分をリストラさせていく。
そこら中でこのセリフを使っている会社というのは、
その会社自体がリストラされて世の中から抹殺されてしまう。
パンフレットが詳しくて分厚くなればなるほど、
逃げるようになって人材のレベルは下がっていく。
恐ろしいね。
自分よりも教養も学力も高いお客様に注文や決断に時間をかけさせるのは、パンフレットやメニューの作り込みが未熟な証拠かもしれない、
と⼀度疑ってみる価値はあるだろう。
人生が⼀変するかもしれない。
追伸.
このセリフを口癖にしていた人たちは、
ことごとく仕事ができなくて貧しい人が多かった。
お客様から嫌われていたんだね。
否、嫌われる以前に、
⼆度目のチャンスが周囲の誰からも与えられなかったんだね。
キャビンアテンダントがこのセリフを使っているのを、
目の当たりにした時はショックだったな。
...千田琢哉(2011年8月19日発行の次代創造館ブログより)
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