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【気づき】Vol.1021(2011年4月19日発行のブログより)

謙虚になりなさい。

「謙虚になりなさい」

反論の余地のない美しい戒めの言葉である。

この魔法のセリフは、
どんなに凡人でも成功者に発することができてしまう。

努力を怠ってきた力なき人でも、
努力を積み重ねて成功した人に向けて発することができる。

ある意味

“いやらしい”

言葉だ。

あなたも両親からよくこの言葉を浴びせられたかもしれない。

「あまり調子に乗らないようにね」

「謙虚が⼀番よ」

このもっともらしい言葉は、実は恐ろしい洗脳力が含まれているのだ。

⺟親が子どもに対して発する場合、
いつまでも自分のコントロール内に置いておきたい、
という願望が含まれている。

父親が同性の子に対して発する場合には、
無意識のうちに自分を超えてほしくない、そんな願望が含まれてる。

これは心理学でも立証されているんだね。

立身出世を夢見て⽥舎から大都会に出てきた成功者たちは、
なかなか⽥舎に帰りたがらない。

それは、ホメオスタシス(≒現状維持大好き本能)が狂ってしまうからだ。

せっかく成功者たちに慣れ親しんで、
成功者たちの考え方や空気の居心地がよくなってきたのに、
田舎に帰った途端に昔の人生ゾーンに戻りかけてしまうのだ。

地元の中学時代、高校時代の友人たちと昔話に花が咲く。

とても心地よい。

ああ、もう少し自分もこの輪の中に⼊っていられたらなぁ・・・
世知辛いトップ集団がしのぎを削る都会ではなく、
こんなのんびりしたぐうだらな幸せもあったんだなぁ・・・
そんなことを思い始めたらアウトだ。

盆や正月になると、
サラリーマンさえロクに務まらないような親戚のおじさんから、
安っぽい人生論を聴かされるハメに・・・
せっかくホメオスタシスを成功者ゾーンにずらしたのに、
昔に舞い戻ってしまうからだ。

謙虚になるのは、他人から言われて謙虚になるのではない。

あくまでも自分で⾝に沁みてわかるのが謙虚なのだ。

人は傲慢でい続けると、
かならず傍観者たちからボコボコにされて謙虚にならざるを得ない。

どんなに偉大な経営者でサラリーマンの1億倍⼈類に貢献した人物でも、
倒産した途端にサラリーマンにバカにされる。

どんなに偉大な経営者でサラリーマンの1万倍の税金を納めていても、
選挙に負けた時点で負け犬呼ばわりされてしまう。

世の中はそういうものだ。

でも、謙虚になるのなんてそのときで十分なのだ。

もともと実力のない人で謙虚のふりをしている人は多い。

でもそれは謙虚ではなくて単なる卑屈だ。

謙虚というのは、力ある人が腰を低くすること。

卑屈というのは、力なき人が腰を低くせざるを得ないこと。

力がなくて成功するまでは、あえて傲慢に振る舞ってみるのもいいだろう。

性根が腐ってはいけないけど、あくまでも確信犯、でね。

そして圧倒的に力をつけたところで、逆に謙虚に振る舞うのだ。

永遠に卑屈で終わる人が圧倒的に多いために、
卑屈な人たちは傲慢な人を嫌悪する。

それは、ズバリ!嫉妬心からくる恐怖からだ。

でも、歯を⾷いしばってあえて傲慢に振る舞ってみる。

鬼退治をしてから謙虚に振る舞えば、あれだけ人の背中に隠れて、
あなたに向かって石を投げていた人々がすり寄ってくる。

追伸.

童話『桃太郎』をもう⼀度味わってみよう。

もし桃太郎が最初から謙虚だったら・・・話が成り立ちませんね(笑)

 ...千田琢哉(2011年4月19日発行の次代創造館ブログより)

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