見出し画像

[決定版]専門調査員対策⓪試験概要編

この記事では専門調査員全体の試験の概要について記載します。

この記事を読むことで、専門調査員とはどのような試験なのか、各試験で求められる水準は何か、その設問に答えるには何の対策をすべきか、の概要がわかるようになります。各試験の具体的な情報は個別の記事に譲りますので、まずは本記事を読んで概要を把握し、具体的な中身は個別の記事を参照してください。

試験の鳥観図を示すこのスライドが、全ての記事の出発点となります。横軸にステップ、縦軸に項目(内容・設問・対策)が整理されています。

まずは左の矢羽根ですが、専門調査員の受験は大きく3ステップ(書類準備・筆記試験・面接試験)に分類されます。

書類準備

書類準備では主に2つの設問(志望動機・専門性PR)にWordのA4 2枚で答える必要があります。

志望動機に関しては、将来の展望を踏まえてなぜ専門調査員を志望しているのかを記述します。設問に答えるにあたって、将来像の整理(専門調査員の経験をどのように将来活かしたいのか)と専門調査員への職務内容の理解(専門調査員として働くことに何を期待しているのか、それは実際の職務内容とマッチしているのか)が問われると考えます。

専門性に関しては、自分の今までの経験(アルバイト・学業・仕事)から専門調査員に生かせる仕事を記載する必要があります。設問に答えるにあたって、自分の強みの棚卸と専門調査員への職務内容を理解しておく必要があります。

筆記試験


筆記試験(1次試験)は英語読解と各国論文試験の2つに分かれています。英語読解はどの大使館も共通の問題ですが(英語以外の言語は受けてないのでわかりません)、各国論文試験はそれぞれ個別の問題となります。例えば英語圏の大使館Aと英語圏の大使館Bをそれぞれ第一希望・第二希望として出願する場合、英語読解に加え、A国・B国それぞれの論文試験を受験するといった具合です。

英語読解にかんしては英検一級よりも優しいレベルかと思います。(英検準1級の問題を見たことがないので、準一級より難しいかor易しいかは不明です)。1か月や2か月といった短期間で語学力が急激に上がることはないので、専門調査員の全ての試験の中では最も早期に試験対策をする必要があると思います。なお海外大学や留学経験を経てそれなりの英語力がある方にとっては、特に念入りに準備する必要は不要かと思います。私はIELTSのReading 8.5ということもあり、英検1級の読解問題を数回説くという対策のみをしました。英語がそこまで得意でない方は、半年前からIELTSや英検、TOEFLの対策をすることが試験対策に直結すると思います。

各国論文試験にかんしては独特で、受験するポストによって問題が異なります。ゆえに自身が応募するポストを把握することが肝要です。仮に下記のようなポストが出ている場合だと(赤枠をご覧ください)、コートジボワール・トーゴ・ニジェールの経済の動向が勉強の範囲となります。他の方が指摘しているように、昔(植民地独立直後)は問われません。したがって、直近20年ほどの経済の動向(どのような産業構造か、輸出・輸入産品や貿易国、日本との輸出・輸入)、また西アフリカ域内の経済体制を抑えればOKとなります。具体的な勉強方法にかんして個別の記事に譲りますのでそちらご参照下さい。

面接試験


最後に面接試験ですが、これも英語面接と人物面接(日本語)の2つに分かれています。

英語面接に関しては自身の専門性(アカデミックor業務)とちょっとしたディスカッション(アカデミックより)に分かれています。ディスカッションの内容は複数のテーマ(あくまで例ですが、DX、環境問題などの時事問題)から自分で選択するので、全ての分野に精通する必要はなく、自分の得意分野を選べばよいと思います。あくまで求められているのは英語運用能力(ちゃんと自分の意見を論理的に述べられるか、相手からの質問を把握して返事ができるか)ですので、話の整合性や正しさは求めれていません。対策としては2点あります。第一に、専門性に関しては自分で話すネタを事前にまとめてすらすら語れるようにしておくということ。第二に、ディスカッションに関しては英検1級のスピーキング対策がお勧めで、IELTSのスピーキングはおすすめしません。理由としては時事問題が問われるので、IELTSのスピーキング(思い出に残るギフトや尊敬する人を話す)は形式に沿いません。ゆえに英検対策を強くお勧めします。(TOEFLは受験したことないため何も言えません)

人物面接に関しては本当に人物面接です。他の試験と比べると一番準備にかかるリソースは低いです。なぜなら、就活でよくあるコンピテンシー面接(能力を発揮した場面について具体的に述べる、なぜ?を繰り返す)とは異なるからです。対策としては、自己分析を軽くしておくことに加え、専門調査員は大使館という特殊で閉鎖的な環境で働きますので、他の人とうまくやれるか、専門的な業務以外の雑用もこなせるかといった柔和さや協調性を示せばよいです。

以上、書類対策・筆記試験・面接の3点について試験の概要と対策について記載しましたが、いかがでしょうか?

本記事はあくまで概要レベルですので、鳥観図を頭に入れたうえで、各個別記事で具体的な試験内容・対策を知ってみてください。

「役に立ったな」と判断頂けたら、スキボタンをクリック願います(励みになります)。質問・コメントあれば遠慮なくお願いします。それではまた次の記事でお会いしましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?