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ボカロ-感傷マゾ紹介/「うちのミクさん」の反転から『プロセカ』まで
はじめにsenと申します。普段は作曲をしたり、文章を書いていたりしてます。あと早稲田大学ボカロマゾ研究会の主宰をしてます。本文は、#ボカロリスナーアドベントカレンダー2022ゆるめ枠に向けて書かれた、ボカロ-感傷マゾ紹介文です。また、「ボカロ-感傷マゾ」のコンテクストを知っていただけるよう、簡単なブックガイドを末尾に付記しました。
私見の限りですが、いわゆるボカロリスナーの方々は、少なからずボカ
「AIに感情はあるのか?」という議論の虚しさ/世襲制度としての「人間」
極めて雑なラフスケッチをする。
本稿は、人間を世襲制度として考えてみた、その覚え書きである。
やや短絡的、圧縮的に書かれているが、メモ書きだという留保をしておこう。
執筆のモチベーションは、「AIとの相互理解」的なストーリーにひどく退屈さを感じることの原因を、言語化しておきたいからだ。
結論から言えば、こう言うことになる。
①「AIとの相互理解」は、「相互理解することができた」という信念を
リミナルスペースと〈ぞっとするもの〉/東扇島を散歩して
画像は川崎港海底トンネル人道(神奈川県川崎市川崎区千鳥町・東扇島)。東京湾観光情報局から転載した画像である。
はじめに本文は、リミナルスペースと〈ぞっとするもの〉についてのおぼえがきである。
リミナルスペースとは、誰もいない駅構内、駐輪場、トンネル、会議室などの空間に、不気味さと共に魅力を見出すインターネットミームである。本文では、リミナルスペースの条件を後期資本主義の「どこでも区切れる性」に
全存在の権利についてのパンフレティア
架空存在の権利は、21世紀中葉において様々に議論されてきた。2029年に「情報税」が施行されたが、それは広く流通し、時に広告資本になりうる情報を、国家が統御しようとする施策であった。現在では、インターネットには関所が設けられ、通信は意図的に「重く」された。そのなかで、人権に準ずる権利を主張してきたのが、架空存在であった。彼らは、現実に存在するわけではない。彼らの存在を支える根拠として、著作権や肖像
もっとみる「こんなもんか」を得る練習=筋トレ
はじめにこのサイトのデータによれば、
腕立て伏せの平均回数は「男性23.7回、女性6.6回」らしい。
さて、あなたはどう思っただろうか。
自分の力量をどう見積もっただろうか。
ちょっと嫌な言い方をしてしまったかも。
ちなみに自分はと言えば、「絶対盛ってるだろ男…」と真っ先に思った。
「腕立て伏せ」の認識は個々人によって結構異なるけれど、ちゃんとしたフォームでやるとかなりきつい。
そもそ