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バンジージャンプしたら人生は180度変わるのか?

"バンジージャンプをしたら人生が180度変わる"

昔、そんな内容の記事を読んだことがある。
人生がまったく違うものになるらしい。

私はちっちゃい時から絶叫が苦手だ。
落ちるときのあの内臓がふわっとする感じがどうも好きじゃない。

それなのに、友達の誘いになぜかOKしてしまい、
いつのまにか、バンジージャンプをすることになっていた。

たぶん昔読んだ記事の、
バンジージャンプをしたら人生が180度変わる。
ということを覚えていなければ、絶対に断った。

当時、大学2年生で大学にはだいぶ慣れてはきたけど、
自分の知識量の乏しさや力不足に嫌気がさしていた時期でもあった。
だから、きっと何か変わるかもしれないっていう期待もあって、気づいたら行く。と返信していた。

ただ、行くとは言ったものの、ビビりにビビっていたので「雨降れ」と、心の中でただひたすらに願っていた。


令和元年5月1日(令和初日)
そんな私の儚い願いは届かず、天気は快晴。
バンジーするには申し分ない天気だった。

勝負の舞台は、茨城県常陸太田市にある竜神バンジー。
竜神大吊橋から川に向かって飛び降りる。
長さは100メートル。当時は日本一長いバンジージャンプ台だった。(現在は、岐阜バンジーの215メートルが日本最長らしい)

1回飛ぶのに16000円。決して安くはない。というか高い。
けどそのくらいを払う覚悟のある人じゃないと危険なんだと思う。

誓約書にはつらつらと色んなことが書いてあったけど、要は、
”万が一何かあっても責任は負いかねるから、自己責任でよろしく”
ということ。

今日が私の命日になるかもしれないのか、もうどうにでもなれ。
と思いながら誓約書にサインをした。


その後、がっちりした器具をつけられ、ジャンプ台まで歩いて移動した。
会話が「やばい」のたった一言で成り立つくらいには、友達も私も緊張していた。


そして、私の番が回ってきた。

飛び台に立つ。
足はもうガクガクだし、心拍数は尋常じゃないくらい早い。
どんどん意識が遠くなる中、外国人のお兄さんの声が聞こえる。
「ウデヲアゲテー、カタノチカラヌイテー。
(あああ、、ついにか。)

イクヨーーーー!!
(ああ、、みんな今までありがとう。。)

3、、2、、1、、BUNGYYYYYYYYYY!!!」

ついに私は飛んだ。


落ちている時間はすごく長く感じて、

最初はやっぱりこのフワフワ感だめだ。
と思っていたけどだんだん、

人が死ぬときってこんな感じなのかな。とか
飛ぶまで気づかなかったけど、すごく景色きれいだ。とか
今飛んでるのは本当に私なのか。とか
いろんな感情が湧いてきた。

色々な感情に追われているうちに、
落下地点まで行き、無事私は引き上げられた。
もう足はガクガクブルブル。だけど、いつも以上に生きている実感があった。


"バンジージャンプをしたら人生が180度変わる"

180度とまでは言わないけど、少なくとも何かしらは変わったことには間違いないと思った。

バンジーをしたら自分に自信がついた。
橋の上から飛び降りる、その一歩を自分の足で踏み出せた。
それができたなら、これから並大抵のことなら乗り越えていける気がした。

自分の足で一歩踏み出すのを実感して、生まれて初めて「死」を感じて、
私自身に対する見方や、物事に対する捉え方が大きく変わった。

自分次第で物事に対する捉え方が変わる、ありきたりなことかもしれないけど、色んなことに追われていると忘れてしまいがち。

人生が180度変わったとまでは言えなかったけど、私に違う世界を見せてくれた、バンジージャンプと誘ってくれた友達には感謝です。

とはいえ、2回目はいらないかな。笑

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