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「ワクワク」の正体

海なし県栃木から、千葉の外房、いすみ市に拠点を移して早1ヶ月半。水を得た魚のように、海を感じる生活に歓喜している私。

現在のコミュニティは、洗剤は極力使わず、皿やフライパンの汚れは布(ウエス)で拭き取って極力生活排水に気を配り、お風呂の残り湯で洗濯や掃除をし、野菜の皮や根っこも残さず調理し、ごはんを食べ終わった後は茶碗にお湯やお茶を入れてきれいにする、そんなところ。庭の果樹で加工品を手作りし、敷地内のカフェや宿泊施設で、「地球1個分の暮らし」をシェアする、そんなところ。

個人単位ではなく、コミュニティみんなで環境に優しい暮らしを実践している。私にとっては理想的な環境に、感謝する毎日である。

年末までここで働いているので、忘れないうちに最近のワクワクを記録しておこうと思う。

未知との遭遇、「天ぷらカー」

「天ぷらカー」とは、天ぷら油を燃料として走る車のことである。存在自体は知ってはいたが、これまでノーマークであったこの車。実は最近、長野県からこの天ぷらカーを走らせて来た強者に出会った。

古民家をチラチラっとのぞいていた人がおり、不審者ではあるまいかと一応声をかけた。話をしてみると、長野県のとある町で、古民家を修繕しながら不登校の子どもや障がいのある子どものためのフリースクールを作っている方だそう。東京に用事があったついでに来てくれたそうで、古民家修繕のヒントを探しているらしかった。

「車でいらっしゃったんですか」と聞くと、

「はい、天ぷら油の車で来ました」

えっ!まじで!すごい!!

話を聞くと、蕎麦屋が多い長野県では必然的に天ぷら油の利用も廃棄も多く、蕎麦屋が無償で天ぷら油をくれるのだそう。

しかし、天ぷらカーは「天ぷらカー」として売っているものはなく、ディーゼル車を改造して作らなくてはならない。そしてディーゼル車には問題点も多々ある。近頃の電気自動車ブームで、新たに生まれるのはハイブリッドカーや電気自動車が圧倒的に多く、二酸化炭素排出量が多いディーゼル車は敬遠される。それでも私としては、化石燃料であるガソリンを遠い国から輸入するよりも、石炭火力発電、原子力発電を利用した電気自動車を使うよりも、地元の使用済み天ぷら油をもらって、車を走らせた方がいいのではないかと思う。

自治体が蕎麦屋から天ぷら油を集めて、税金で油かすをとって綺麗に濾過し、市民に配ったらいいじゃんね。市民も蕎麦屋もウィンウィンじゃんね。

私がもし政治家になったら、真っ先に取り組みたいことである。そんな妄想がさらに私をワクワクさせてくれる。

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