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陳情令を完走したよ

という事で、ブルーレイも買いました。50話なので、ブルーレイボックスも三巻分あるんですよね。で、私は最終話がめちゃくちゃ好きなのでまずは3巻を買いました。そして、最終話を何回も見ています。最高です。

以下、ねたばれ感想致しますよ。


陳情令というこの世界については、本当に素晴らしくてこのような物語を見られる事に感謝しかないです。色々、本当に色々考えさせられる物語でもあるので、ひとつひとつ丁寧に咀嚼していきたいです。でもまずは、これだけ言いたい。最終話で、と言いますかこの50話をとおして一番好きなシーンが一度らんじゃんと別れてから魏嬰が笛を吹いているシーン。の後の、らんじゃんが、「魏嬰」と呼んでからの魏嬰の表情。

ブロマンス作品と銘打つこの物語。らんじゃんと魏嬰は、「知己」という間柄という事になっていますが、本当はどうなの? もっと深い思いがあるのではないの? と見ているこちら側としては、とっても気になるところ(私だけかもしれない)。その答えが、魏嬰のあの表情全てで表されていると思いました。あのらんじゃんからの呼びかけに少し驚き、そして夢を見ているかのように振り向いた後の花が咲き誇るような笑顔。それを見ただけで、この二人の間にある全ての想いが胸に突き刺さる感じがしました。言葉や、はっきりとした関係性を示さずとも、魏嬰のその表情が「陳情令」という世界を生き抜いた二人の答えなのだと思いました。本当に素晴らしかったです。

そして、大陸版と日本上陸版はラストが少しだけ違います。何の制約もない日本版に持ってきたものが、もしかしたら制作陣の答えなのかもしれません。私は大陸版も好きなのですが、魏嬰の表情で言うと日本版の方がしっくりくるな、と思います。らんじゃんに、「お前も流石魏嬰だ」と言われて子供のような笑顔を見せる魏嬰が日本版ラストです。大陸版は、前述した二人が一旦別の道に進み、らんじゃんに呼びかけられる魏嬰で終わります。なので、大陸版と日本上陸版はきれいに入れ替わったラストになっているのですね。

この、子供のような安心しきった笑顔の魏嬰もめちゃくちゃ大好きです。流れとしては、

『らんじゃんが迎えにきて花のような笑顔を見せる→自分の大切な人間と居場所を見つけ安心しきった子供のような笑顔を見せる』

という方が、魏嬰の心情的にも、私の 魏嬰に対する親心(え?)的にもしっくりくるなあと思うので、魏嬰の笑顔で言えば日本上陸版に一票です。「陳情令」は、制約があるからこそ生まれた素晴らしい物語なのではないかな、と思います。自由に直接的に表現出来る事も、素晴らしい。でも、この物語で言えば、薄紙一枚をはさんだ二人の関係性を主演のお二人、そして制作陣が繊細に丁寧に、表情やささいな仕草で表してくれたからこそ完成された美しい世界だと思うのです。直接見る月も美しい。でも、障子越しに見るほのかな月の明かりも美しい。世界には、様々な美しさがある。それを改めて教えてくれた物語でもあると思います。


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