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変形性股関節症|膝関節炎|股関節整体の初回矯正例〔遠隔〕

概要

変形性股関節症や膝関節炎を抱え、股関節の遠隔矯正を受けられたクライアントの方々の遠隔矯正初回の記録になります。

ここでは、それぞれの長年の重篤な主訴に大きな変化はないですが、脚長差を縮め、速やかに変化した部分的な改善について、忘備録として書き留めてみました。

今回の方々は、何れも左足の長い単純系〔L1〕と思われます。



施術例Ⅰ|変形性股関節症の右足の踏み出し時の激痛が消失している

左足が長い60代女性の方で、一歳の時に先天性股関節脱臼を石膏ギブスで治療してから以後は問題なく生活されていたのですが、15年前から右股関節に痛みを抱えるようになり、変形性股関節症(臼蓋形成不全)と診断されました。

一見、普通に歩行されますが、右股関節は軟骨がかなり擦り減ってしまっていると言う事で普段からの痛みに加え、歩き出しは激しい痛みがあると言う事でした。

左脚が長く、変形性股関節症の右足は極端に内旋、可動域が著しく狭いのが、矯正スクワット後はいくらか外側に開くようになりました。
その後、ご自身で毎日3セットの矯正スクワットを行って二週間が経過し、

二回目の遠隔矯正時にお尋ねしたら、普段の痛みには変化はないのですが、しかし、ここの所は歩き出しの時の激痛が起きていないと言う事でした。
右股関節だけではなく、左股関節も動かしやすくなられているようです。


施術例Ⅱ|変形性股関節症の方の脚長差と跛行が明らかに改善

左足が長い50代の女性の方ですが、変形性股関節症が悪化して歩行困難に陥り、軟骨が殆ど摩耗して股関節の変形も酷く、日夜、激しい痛みを抱えて仕事をされ、大変辛い思いをされています。

遠隔で慎重に確かめた所、変形性股関節症の右股関節は明らかに内旋、左股関節は可動域からも殆ど明らかでしたが、外旋と思われました。

歩行時に、右股関節には体重をかけることもお辛く、脚長差が大きい為、脚を踏み出す度に身体が大きく傾ぐ様な跛行をされます。しかし、痛みのない左足で、脚長差を縮める矯正スクワットを何回か行って頂いた所、跛行の状態が明らかに改善され、最後に確認した時には、矯正前に仰臥位で確認できた甚だしいまでの脚長差が、明らかに揃ってきているようでした。

ただ、それ以後、問題のない左足での矯正スクワットをご自身で行ってみた所、右股関節が一時的に痛みが増した状態となってしまうと言う事、
脚長差が縮むと右股関節の過度の内旋も矯正される為に、それ自体は全身の均衡の整ってきた喜ばしい変化であるにも関らず、変形性股関節症の悪化された右股関節患部にはより刺激となってしまうのです。

これまでの所、この痛みが増幅はしていかないようですが、矯正スクワットをこれ以上継続的に続けることは、現時点では難しいようです。


施術例Ⅲ|左膝関節炎を患った方の、右膝にも出てきた痛み消失

左足が長い20代女性の方ですが、左膝に関節炎などの症状を長年患われ、最近では軟骨の摩耗も指摘され、痛みと炎症が酷い状態で普通に歩行することが難しい状態です。

左股関節が外旋して仮性延長、右股関節が内旋して仮性短縮していて、初回矯正時は、右足に重心をかけて行う矯正スクワットで脚長差をかなり縮めることが出来、それ以降は、右膝にも出始めていたと言う痛みが消失していると言う事です。

但し、左股関節の外旋と脚長差も矯正され、それ自体は望ましい変化であるにも関わらず、炎症や痛みの悪化された左膝関節にも刺激となってしまう為、現時点では、矯正スクワットを継続的に行うことが難しいようです。


後書き

遠隔矯正はそれぞれに合った矯正スクワットで脚長差を縮め、全身を整える事で症状が改善される事を期待するものなので、左右足どちらにも片足で重心をかける事が可能かどうかを、重篤な股関節や膝疾患を抱えた方の場合、矯正に入る前に確認をしてから矯正に入ります。

矯正スクワットは、少しの重心と膝の微細な動きと呼吸法により効果を得られるので、これさえできれば、どのような体でも速やかに脚長差を縮めて全身の歪みを整えて行くことができます。

股関節や膝関節の疾患は、左右の股関節の角度が異常になって脚長差が生じ、どちらかの脚が長くなっていることが根本の原因なので、股関節を整える事で関節が正常な状態になれば、軟骨の摩耗や関節の変形が進行するような状態からは徐々に遠ざかって行きます。

但し、上記に加え、症状が進行していて炎症や痛みが慢性化して極まったような状態だと、股関節や膝関節は僅かな刺激で痛みが増幅するので、始めから矯正スクワットで脚長差を縮める事はおろか、継続的に矯正を続けていけない場合があります。
このような場合、最早、股関節矯正の適応ではないのでしょうか?

それが脚長差を縮める正しい方向で、全身を整え健康になる為に必要な事であっても、痛みが、少なくとも矯正スクワット以前の度合いに戻るまでは、全く勧められませんし、強く禁じざるを得ない場合もあります。

ただ、上記の例のように、初回矯正で、ある程度矯正できて脚長差を縮める事に成功すると、長年の重篤な主訴は改善されていなくても、関連する部分は速やかに改善されている場合も多いので、これを励みに、この正しい方向性で身体を根本的に整えて行く意識・努力を継続されて行く内に、何れ良い結果(患部の痛みが軽減)へと繋がっていけばと願っているのです。

自己整体法の知識がその大きな助けとなることは言うまでもないのですが、関節症の悪化された方がすべての動作を初めから行えるわけではなく、忍耐が必要となることは間違いありません。しかし、間違った動作をやり続けて今の状況に陥っているわけですから、そこから少しでも抜け出す為の道筋を整えて行く事は、長い人生の中ではとても重要なポイントとなって行くのです。

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