例題

【ABCプレイス】

過去の全日本パズル選手権に出題された「真ん中ABCプレース」を参考にして、【ABCプレイス】なるものを考案してみました。

●ルールは次の3つです。
1.タテ・ヨコすべての列・行にABCの文字が1つずつ入るようにする。
2.マス目の外にあるアルファベットは、その列や行の3文字のうち真ん中に位置する文字を表す。
3.×が入っているマスにはアルファベットは入らない。

●最初の×の数で難易度が変わりますが、初級(×5つ)で解答方法を解説いたします。

例題は×が5つ入ったものです。
タテ・ヨコ5マスずつ合計25マスに説明しやすいように、図のように番号をつけます。

1,8,14,20,22に×が入っていますね。


【考え方】
まず全体をながめ、このマスには絶対ありえないもの、このワクにはこれしかないな!というものをさがします。
順に見ていくと、2にはBはありえませんよね。タテの1行目真ん中B、ヨコの1列目真ん中Bということですから、はじっこの2にはBはありえません。


ただ3は、ヨコの真ん中Bはありですが、タテの列を考えるとBはダメですので、Bの入る場所は、この時点で4だと決まります。
そして、5にはタテの列を考えるとCはダメですから、Aと決まります。ただこの時には、Cが2か3のどちらに入るかは、まだ情報不足です。(図2)

このようにして見ていくと、6や10にはAは入らない! 11や15にはBがダメ! ということは、5列目をみるとCが真ん中ですから、10がCで25がBだとわかります。 (図3)

さて、4行目に目をやると、真ん中Bですが、17は2列目真ん中BということからBはダメ! ということで、18がBで決まり。 (図4)

5行目を見ると、21はAがありえないので、23か24がAですが、4列目真ん中Aですので、24は×。23がAですね! ということで、21はCで決まり!
だいぶ出来てきましたね!!(図5)

さて、もう一度上から全体を見ていくと、
4列目の9か19にAかCが入るわけですが、すでに10にCが入っていますので、9はCではない、つまりAなんですね! ということは、19がCと決まります。 (図6)

次に、3列目を見ると、3か13に残りのCが入るわけですが、3にCを入れると13が×となり、3行目にABCの3つの文字が入りません。すなわち、13がCで3が×となります。 (図7)

もうここまでくると、クリア目前ですね。
3行目を見ましょう。真ん中Bですから、11と12はAとBで決まります。そうすると、17は4行目の残りAですので、その結果16は×となります。 (図8)

さぁ、あと3マス!
6にB、7が×、2にCと入れて完成! クリアです!! (図9)

タテ・ヨコすべての列・行にABCの文字が1つずつあり、 3文字のうち、真ん中に位置する文字も間違いありませんね!


以上、ABCプレイスのルール説明及び解法の解説でした。
それでは、超初級から問題に挑戦してみてくださいね!!

 (早大セミナー塾長 福田誠)

2018年6月に創設37周年を迎えました『早大セミナー』では、ただ単純に教科書の予習復習をするということは一切せずに、とにかく柔軟な考え方・物の見方を身につけることを目標にやってまいりました。 そのような発想力を鍛える問題そしてその考え方等々について書き記していきます。