子ども達にホタルイカをぶつけてみる
子ども達には、なるべく旬の味を知って欲しいと思うのだけど、ホタルイカを出してみたら、えらく不評だった。
初めてのホタルイカは、味以前に、まずその見た目がダメだったようで、遠巻きにしていて近づいて来ない。
下ごしらえでホタルイカの目玉と口、軟骨を指で外して見せたら、私のことを「地獄からの使者」と呼び出した。
味付けは、子供でも平気そうなバター醤油味にしてみたが、味付けとか以前に、見た目に怖がってしまい、
「ぎゃー、イカ怖い」「生前の姿!」
と大騒ぎをして食べない。
しょうがないので親が全て頂く。ウマウマである。どうせ大人しか食べないなら、酢味噌にすりゃよかったな。
頂き物のビールと一緒にいただき、あっという間に平らげる。スーパーのホタルイカは、ビールでワシワシいくのが美味い。
翌日は少し反省し、旬の野菜でもてなそうと、タラの芽を天ぷらにして出してみたら、これはすこぶる好評だった。
タラの芽は高いので年に一回しか出ないよ、と伝えたら「ありがたやー、ありがたやー」と拝んでくれた。
この時期はスナップエンドウも人気で、こちらは安いので何度も出しちゃうのだけど、毎回ペロリと食べてくれる。ありがたやー。
次回は「たけのこご飯」かな。
ホタルイカは沖漬けも大好きだ。
毎年、蕎麦屋や寿司屋で飲むときに、お店で作ったものを頂く事が多いのだけど、これが本当に美味い。
血圧が上がりそうな塩っ辛さにびっくりするけど、日本酒との相性は抜群に良い。日本海側の酒から、少し旨味の強いものを選んで燗にすると、沖漬けと酒の無限ループが始まる。
自宅でもこっそり食べたいなと思うのだけど、流石に自分で作る自信は無い、ということで、どうしても食べたいときは通販に頼っている。
これは割と美味しい。量と価格のバランスもギリ許容範囲。とはいえ少し高いので、自分しか食べない事もあって少し罪悪感はある。
今年、近所のオオゼキ(地元のスーパー)で生のホタルイカが売っていたので、自分で沖漬けやっちゃう? なんて思ったけど、ちょっとした量なのに価格はそれなりにしたし、鮮度も抜群という感じではなかったので見送り。
市場に行けば活きで買えるかもしれない。今度近所の市場を覗いてみよう。
北陸に住む友人達から、網をもって海岸に行けば、ホタルイカは好きなだけ取れると聞いた。「ホタルイカすくい」は、この時期おなじみのレジャーだそうで、なんともうらやましい。
気になってYouTubeでホタルイカすくいを検索してみたら、思った以上に凄かった。
来春は子ども達を連れて北陸にでも行ってみようかな。
そして、悲鳴を上げる子ども達を尻目に、鮮度の良いホタルイカと地元の酒を頂こう。
「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。