『11 eleven (津原 泰水)』【読書ログ#24】

短編作品を11篇収録したもの。

『五色の舟』を読み、お、すごいなと思った。この前に、同じ著者の『ヒッキーヒッキーシェイク』を読んでいたからかもしれないが、両方の作品からは、共通する怒りのような感情を感じた。その怒りの矛先は世の中の無関心か、それに似た社会全体に広がるネガティブなもの。が、それを読みこなして言葉にする力は、残念ながら私には無い。もや〜。

そして『五色の舟』以外はちゃんと読めなかった。どれも流し読みをしてしまった。だって、読後感が悪いのだもの。そういった話にもじっくり取り組めるなら楽しめるのかもしれないが、通勤通学のお供として、日々の活力を得る為に読書をしているわたしなんかには馴染まなかった。

とはいえ『五色の舟』は凄みがあっておすすめ。ドロリとしたものでも平気な方は読んでみてください。

これまで津原泰水さんの作品に触れてこなかったので、これを機に、近い内に評判のよい『ブラバン』を読んでみようと思った。


「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。