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【基礎用語解説】クリーンルーム

半導体製造プロセスの中でも前工程では、微細加工による高集積化が基本であるため、パーティクルと呼ばれる微粒子を限りなく排除する必要があります。

半導体製造メーカーは、このようなパーティクルが極端に少ない空間を準備して製造を行っており、この空間のことをクリーンルームと呼びます。

空間の清浄度は単位体積の空気中に存在しているパーティクル数で定義され、クラスXと表現されます。

規格は大きく分けて2種類存在し、米国式のFED規格では1立方フィート(28.3リットル)の空気中に存在する0.5 μm以上の粒子数で定義されます。

アメリカ連邦規格(FED規格)

もう一方の国際標準のISO規格では、1立方メートルの空気中に存在する0.1 μm以上の粒子数で定義されます。

ISO規格

ISOの方がSI単位系に準拠しているので、個人的には馴染みがありますが、1999年に統一規格として適用された比較的新しい定義であるために、最近の本でもFED規格で書かれている場合があります。口頭で話すときには、FEDかISOかを確認しないとミスリードが起こる可能性があるので、ご注意ください。

通常、前工程を製造するクリーンルームはFED規格でクラス1以上、ISO規格ではクラス3以上が求められます。私たちが暮らしている生活空間はFED規格でクラス1,000~100,000となっているので、粒子数は単純に1,000分の1から100,000分の1です。

半導体製造がいかに清潔な空間で行われているのか分かりますね。

参考文献

クリーンルームのクラスとは?業種別に求められるクラスの違いも紹介 | アイオン株式会社 (aion-kk.co.jp)
【徹底解説】クリーンルームとは?求められるクラス・服装・換気回数 | 株式会社マツシマメジャテック/Matsushima Measure Teach (matsushima-m-tech.com)


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