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【マッチレビュー】23-24プレミアリーグ第30節 マンチェスターシティvsアーセナル

<システム>

 マンチェスターシティは3-4-2-1のフォーメーション。キーパーはオルテガ、ディフェンスはアカンジ、ディアス、グバルディオルの3枚。ロドリとアケのダブルボランチでワイドにフォーデンとB.シルバ。中央にデブライネとコバチッチが入り、ワントップにハーランドというメンバーで試合に臨んだ。一方、アーセナルは4-3-3のフォーメーションで、キーパーはラヤ、ディフェンスはキビオル、ガブリエル、サリバ、ホワイトの4枚。中盤はライス、ジョルジーニョ、ウーデゴールの3枚で3トップに、ジェズス、ハバーツ、サカという布陣となった。

<前半の展望>

 立ち上がり、ボールを保持するシティに対して、アーセナルは前からプレスには行くが、常にボールを奪いに行くというよりかは、しっかりと人にマークをつくことによって、オルテガからのパスコースを完全にシャットアウトし、シティのビルドアップを防ぐ形を見せた。また、少し押し込まれた際には、最終ラインが押し上げるのと、最前線の選手も自陣までしっかりと下がり、それぞれのライン間(FWとMFの間やMFとDFの間)をしっかりと閉め、シティに中盤を徹底的に使わせないようにし、シティの攻撃を止める形となった。
 一方、対策を打たれたシティは中盤のコバチッチかロドリがCBと同ラインの位置まで落ち、ボールを保持するとともに、アーセナルは中を固めていたため、必然的にできていた外のスペースにグバルディオルとアカンジが高い位置でポジションを取り、逃げ道を確保する形となった。また、グバルディオルとアカンジが大外にポジションを取ることにより、アーセナルの選手を引き付け、中盤にスペースを生み出し、そのスペースをフォーデンやB.シルバが使うというシーンが見られた。
 このようにアーセナルの守備の対策を打つことができたが、最後のアタッキングサードのところではアーセナルのブロックを完全に崩し切ることができなく、前半を0-0で終える形となる。

<後半の展望>

 後半に入ってから早々アーセナルはシティに外側から崩されていたのを修正し、前線からの圧力をサイドにも増やさせ、シティの逃げ道を消しに行く形になった。それに対し、シティはこれまでビルドアップに多く関わっていたコバチッチとフォーデンを下げ、両サイドにドリブラーである、グリーリッシュとドクを投入し、サイドにより相手を引きつけて、真ん中にスペースを生み出す形を生み出すとともに、これまでブロックを形成していたアーセナルに対して、個の技術で崩すという攻撃プランを追加した。
 しかし、そこに対してもアルテタはサイドバックに1体1の対人が強い冨安を投入し、ドクを完全に封じ込めることに成功。また、押し込まれる展開になってきた時には集中力を切らさずブロックを形成し続けたのと、途中交代で入ったトーマスが時折、押し込まれた状態からボールを奪取した後にゲームを落ち着かせる働きをし、試合そのまま0-0で終了する形となり、アーセナルとしてはプラン通りの引き分けで終わることができた。

〈まとめ〉

 ボールを保持するシティに対して、しっかりとブロックを形成し、プラン通りの引き分け以上に持っていけたことがアーセナルにとってはとてもよかった試合だった。
 シティとしてはやはりあそこまでブロックを引かれてしまった際に得点が奪えなくなってしまうことがずっと課題であり、そこに対してドクやグリーリッシュがより仕掛けれるようになれば改善はされるのではないかと思うことが多くあった試合だった。

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