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ノーコードで見えてくる Web業界で仕事をすることの厳しさ

プログラミング未経験者でもウェブサイトやアプリが作れる『ノーコード』という技術。
IT系のニュースサイトで、2020年から頻繁に出てくるようになったので、どんなものなのか確かめてみたかった。自分で実際に家計簿のデモアプリを作ってみましたが、

まぁ素晴らしいこと。

自分のホームページを作ったことがあるような人であれば、スマホとパソコンの両方に対応するアプリを1時間で作れます。

どういう風にアプリを作るのか。

アプリの作り方は、『ノーコード』というだけあって、とても楽ちん。アプリ作成画面で、すでに持っている自分データをAppSheetに読み込ませます。
私の場合は、スプレッドシートに購買情報を一覧形式で作成して、そのファイルを読み込ませただけです。
AppSheetに記載した情報は、たった3つ。『日付』、『分類名』、『金額』です。

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そうすると、AppSheetが最適なサイトを作り上げてくれます。その後、我々が使いやすいようにユーザインタフェースを改善していきます。(例えば、テキスト入力の項目をプルダウン選択で入力する項目に変えるなどです。)

アプリの作成にデータベースは必要なし。

データベースは、すべてgoogleのスプレッドシート(表計算アプリ)で管理します。
オラクルとかMySQLなんかのデータベースソフトは、一切使用しない点が敷居が低くて良いです。

自作アプリ作成完了。シェアも簡単。

スマホアプリを1時間で作れる手軽さ、簡単にシェアできます。

管理者が、AppSheetの画面からシェアしたい人にメールを送ると、受け取った人は、メールのリンクからアプリをインストールできます。スマホの待ち受け画面に、自作アプリのアイコンが表示されます。自作アプリのアイコンは、もちろんカスタマイズ可能です。

シェアした後、どうなるのか?

シェアした人がアプリを使ってデータを登録したら、本当にスプレッドシートに登録されるのか半信半疑だったので、実際にシェアした自作アプリをスマホでダウンロードし、アプリからデータの登録・更新をしたら、スプレッドシートの方も同時に更新されていました。

この時代では当たり前ですが、同期のスピードが速くてビックリ!

まとめ

デモサイトの作成を始めて、リリースするまでの所要時間が約1時間。簡単なアプリであれば、超短時間で完成でき、便利なことはたしかに便利。

『プログラミング未経験者でもウェブサイトやアプリが作れる』と言う売り文句がありますが、実際に使ってみた感じでは、プログラミング未経験者には無理です。

AppSheetの画面は、システム開発で使う用語が頻繁に出てきます。特にデータの扱い部分。DB設計を少しかじった人でなければ無理だと思います。少なくともうちの嫁には無理です。

あと、2020年9月時点ではAppSheetはまだ日本語版に対応していません。管理画面の説明はすべて英語です。ですが、英語が分からない人は、グーグル翻訳で日本語変換すればまったく問題ないと思います。

日本語訳の場合

今回のデモアプリを作ってみて一番強く感じたこと。それは、WEB系のシステム開発業界は、さらに低価格・短納期の市場になるということ。

WEB系の業界は、近年コロナの影響もあり在宅で仕事を受注する人が増えています。需要と供給の割合で言うと、完全に仕事を受けたい供給側の方が過多になっている状況なので、価格面での争いになりがちです。

そこにさらに、ノーコード登場で「短期間、かつ、低価格でアプリを開発できる」という情報が、顧客にインプットされてしまうと、さらに低価格・短納期に拍車がかかっていくため、Web業界で仕事をすることは大変なことだと思いました。

以上


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