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友だちとのこと。

(記事を書いたのは2021年4月ごろ。投稿するのを忘れていました)

今朝、ふと最近疎遠気味になっていた友達にLINEしてみた。

元々結婚するまでは「友達至上主義」だった私。
周囲よりも結婚が遅めだったので、友達に”生活”があることがあまり自覚的ではなかった。ただ「結婚してるから色々忙しいだろう」くらいは思っていたけど。

で、自分がその中に入ってから、仕事、家事、夫との関係(他者との生活)、出産、育児で、5年くらいがあっという間に過ぎた。
友達至上主義でいられなくなった。

友達も「友達付き合いが一番大事」じゃないんだろうなぁ…ということを実感した。
(大事じゃないとは思ってないけど、優先度は明らかに下がっただろうという意味)

それでも結婚して5年くらいは、友達と会って話をするのが楽しかった。
頻度は減っても大事にしていた。

結婚して5年くらい経ったころ、夫が脱サラをして独立した。
最初はこりゃヤバイってくらい売り上げが伸びなかった。
そこで、経営を学びに行った。
今覚えば、極端でハードな1年半を過ごした。
そこでは、友達と疎遠になることを勧められた。その時は生活を守ることが最優先だから当時はその理由に納得していた。

そして、ガンになった。
治療中は体調に波があるし、そもそも体調が悪いから、子どもの関係以外で近しい人と会いたくなかった。同情されたくなかった。友人のどうしたらいいかわからない顔もみたくなかった。詳しいことを話したくなかった。
ウィッグとばれたくなかった。
もう会えないかもしれない、と思われるのが嫌だった。

自分の勝手な理由から連絡を取らなくなり(※断ったとかではなく、単純に連絡を取っていなかっただけなので、関係自体が悪くなったわけではないです)、そのまま病気になったので、自分の中ではちょっと後ろめたい気持ちもあった。

手術が終わって結果がわかった時、周りに報告した。
事情を言わずに会っていた友人は驚いてたし、泣いてしまった友達もいた。

自分が何の病気もなく健康だったころに、親しい友人が何も言わず治療をしていたことを知ったら、きっとショックを受けただろう。水臭いと思っただろう。闘病を支えたいと思っただろう。

だから、友達が「何で言ってくれなかったの」と思う気持ちは、とてもよくわかる。

だけど私はどちらかというと、昔からホントに辛い最中は人に話せない人間だ。終わった後に「こんなことがあったんだよ~」と笑い話にしたいんだ。

自分が一番キツイ時に、そのことを誰かに話せるって、本当は強い人なんだとつくづく思う。
私はストレートにそれを出せないタイプだと自覚している。
それでも淡々と自分の治療をしていた夫を見ていたこと、その夫に情緒的に甘えることはできなかったけど、具体的なサポートを受けることができたことで、何とかやってこれた。
時にふざけながら、笑いながら。
「とにかくやってみよう。ダメだったらまた考えよう」という姿勢に救われていた。
私にとってはそれがとても助かった。

嵐が過ぎて、人に話せるようになって、ようやく「治療」が終わったのかもしれない。
今は「あの時はこうだったんだよ~」と気軽に話せる。

治療中はその自分になることをずっと願っていた。

抗がん剤がキツイ時も「治療が成功したら笑い話にするんだ。ネタにするんだ」と言い聞かせていた。
そうなって、良かった。
友達に話せる未来があって、良かった。




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