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乳がん体験記⑪~脱毛・ウィッグ編①~

【そもそも、抗がん剤と脱毛の関係について】
抗がん剤治療という話になった時に、一番気になるのが「毛が抜ける」ということじゃないでしょうか。
抗がん剤=毛が抜けるという印象がありますが、実はすべての抗がん剤がそうではありません。これは夫の時に知りました。
大腸がんで使う抗がん剤は、副作用として脱毛はあまりないそうです。
その代わり手のしびれなどの副作用があります。
夫の手術後、主治医に、治験的に抗がん剤の提案を受けました。
夫のステージで、新しい抗がん剤を使用した時のデータを取るのが目的でした。これはうちが選ばれたというより、これくらいの症状の人全員に確認しているようでした。
ただ、その先生は強く勧めることはせず「僕から見るとですが、〇〇さん(夫)は、抗がん剤をしなくても大丈夫だと思いますよ」ということでした。
仕事柄、手足の間隔が鈍ったり痺れるのは避けたいこと、しないリスク等も色々聞いた結果、夫は抗がん剤をせず、手術のみにしました。
現在3年。経過は良好です。

話題は逸れましたが、乳がんの抗がん剤は、どれもかなりの確率で髪の毛が抜ける副作用があります。これは夫の時に「乳がんで使う抗がん剤は髪の毛が抜ける副作用があります」と聞いていたので、事前知識はありましたが、念のために確認はしました。
私の主治医も「抜けます」と力強く(?)おっしゃってましたね(笑)。

【髪の毛が抜けるという現象について】
円形脱毛症には2回なったことがある私。
それでも、全部なくなるってどんな感じ?とイメージが沸きません。

人と会う時にどうしたらいい?
ウィッグってつけてても本当にわからない?
つけたり外したり、手入れがちゃんとできるかな?
取れたらどうしよう?
頭に毛がない状態の私ってどんな感じだろう?

そんなことをあれこれ考え、待合室ではウィッグのパンフレットやみんなの体験談をがっつり読みこむ。

告知される前に行きつけの美容室は予約していた(随分切っていなくてボサボサだったというのもある)ので、いずれにしてもショートカットにしようと決めていた。
長い髪だと、脱毛し始める時に大変そうだな…というのもあったし、長い髪のウィッグは高めというのも気になった。

そもそも昔はずっとショートカット。
大人になっても、モヤモヤした思いを断ち切りたい時、始める時は髪の毛を切っていた。なんかスッキリするんですよね(^^)。

乳がんと向き合って治すんだ!と決めた時にはショートカットにしたくなった。

美容室に行ったのは、告知の4日後。
仲良しの美容師さんだけど、ガンのことは言えなかった。
もともと3か月に1度くらいしか来てないけど、2年くらい来れなくなるなぁ…と思いながら、ゲラゲラ笑い話していた。

その時のショートカットは、これまでの中で一番気に入っていた。
とても短い期間だとわかっているけど、嬉しかった。
髪の毛が伸びてきた、また是非この髪型をリクエストしよう。

【医療用ウィッグのお店に行く】
少し戻って、
告知が金曜日だったので、土曜日に家から近い医療用ウィッグを扱うお店をネットで調べ(正確にはパンフレットのいくつかから覚えている名前を検索した)、夕方電話をする。
予約制のようで、時間を聞く。
すぐの時間で行けるので、お店へ向かう。

パンフレットや本だと、安ければ人工毛の割合が高いし、人毛で手植えで、頭に合わせてくれるもの、頭皮が上手に出来ている物はとても高い。
写真ではわかりにくいし、実際に手に取ったり、お店の人に聞くのが一番だと思ったから。

お店の方は、本当にいろいろ教えてくれた。
・人毛のウィッグは確かにリアルだけど、手入れが大変。人工毛が何割か入っていると、形状記憶の役割をしてくれるから、洗った後の形も整いやすい。
・既製品(アジャスターのみで調整)タイプは価格は安いし、合うものであれば問題ないけど、頭皮部分が丁寧に出来ていない(ことが多い)。ただし、その人のもともとの毛量とか、サイズが合えば問題ない。
・分け目のリアルさは、手植えで頭皮(スキン)がちゃんと出来ているものは違う。「これはリアルだ」と思うものは、20万円くらいするものもあり(゚Д゚;)
・フルオーダーの方がもちろん高いし出来もいいけど、そこまでこだわる人は少数(価格がネックなのか、セミオーダーでも十分なクオリティだと感じる人がいるのかは不明)。
・既製品は分け目がなかったり、分け目を選べない物が多い。前髪カットまではしてくれるけど、サービスは基本そこまで。セミオーダーは、髪の毛の量によって頭のサイズが変わるので、随時その調整もしてくれたり(ウィッグを使用している限り)、全体的な似合わせカットもしてくれる。
・ウィッグの仕事をしているのは美容師さん。だけど、ウィッグのカット時には、通常の美容師さんのはさみは使わない(美容師さんのはさみは高価で繊細。人工毛を切ったらすぐボロボロになってしまうらしい)。地毛のカットもそのお店でやってくれる。普通の美容室として利用している人もいる。
・医療用ウィッグを使っているので、お客様への気遣いは完璧。個室完備だし、いろいろ丁寧。

いろいろ伺い、試着もしたけれど、
私の髪の毛、めちゃ量が多い。
しかもセミロングくらいだったので、つけても浮きまくり(^^;)
これでは付け心地が全く分からない(苦笑)。

このことから、どのタイミングでウィッグを買うべきかを悩むことになる。

※私の住む地域は、医療用ウィッグを取り扱う美容室が少ないようです。
東京や大阪などはそういったサロンが多いみたい。
それでもいくつかあるようですが、私は一つのお店しかいきませんでした。
そこは比較的(ネットで見るのと比べると)高い商品が多いと思います。
ただ、直接いろいろ聴けるのと、いろいろ試着できることは、かなり安心材料になりました。

脱毛・ウィッグ編は、もう一つ書きます。


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