お掃除LINEのスゝメ
掃除ができない。
自室の掃除が苦手である。
どうして良いのか分からなくなる。
断捨離断捨離と言うが、まず断捨離ナイズしなければならない。あのお掃除ロボット『ルンバ』を使うのには、先にルンバナイズ(Roombanize、ルンバが働けるように床に物を置かないようにすること。ルンバが障害物によって前に進めず、充電地点に戻れずに息絶えている姿がかわいそうで猛烈に部屋を掃除した、という話もあった。無機物を有機物扱いする日本人の特徴が出ていると思う。)が必要だと言われていたのと同じ。
毎夏スイスに行く時はスーツケースとバックパック(大小各1)で済んでいるのに、なぜ日本ではその何倍もの荷物に囲まれているのか、自分で自分が全く理解できない。
山のものだけあればほぼほぼ生活できてしまう村ではなく、過去30年の思い出とか冬物やおしゃれ着や本たちがあるので、仕方がないことではあるが。
時間ができたらやろうと思っていることの9割は、時間ができてもやらないんだな、と思ったコロナ禍だった。自分のへたれ具合に失望して絶望した。
そんな私、最近掃除が進む秘儀を編み出した。
その名も『お掃除LINE』
片付けたいけど捗らない、という同じ悩みを持つ友人と、音声のみのLINE通話をしながら猛烈に片付ける。
話題はなんだって良い。
こんなことあった、これ知ってる?あれどうなった?から始まり、悲鳴の上がる発掘物(主に中学時代、高校時代の写真など)があれば、共有して盛り上がっている。目を背けたくなるような化石もあれば、失せ物も高確率で見つかる。
そうして2〜3時間ほど、怒涛のお掃除タイムを楽しくすることで、驚くほど進む。
グループ通話にして、参加も退出も自由にしていることで、途中で抜けることもできる。先日は参加者が一人、唐揚げ食べにいってくる、と抜けていった。
このゆるさが良いのだと思う。
部屋はきれいになるしカフェなどでは到底難しい長時間おしゃべりもできて寂しがりの私には最高である。そして何より、捨てる決心がつく。
こんなのあったと話せば、それは要るのかい要らないのか、着るのか着ないのか、着られるのか着られないのか。と話しているうちにバッサバッサと捨てられる。手にするものは、自分以外に重要なものではないのだから、当然だ。
退屈なお掃除にお付き合いしますLINE。
掃除に限らず何かが停滞してしまったら、試してみるのも一興だと思う。