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卵子凍結

卵子の知識

生まれたときに与えられる200万個の卵子
保有する数には個人差があり、思春期の頃には20万個に減少する
年齢と共に数は減少するが、卵子の数が多いほど妊娠しやすいわけではない卵子の質がなによりも重要になる

・排卵
卵巣内で卵胞が成熟 ー 卵子が卵管へ飛び出す ー 卵管で卵子をピック
・受精
精子が女性の体内へ ー 子宮内から卵管へ移動 ー 卵管で卵子と出会う
・着床
受精卵となる ー 細胞分割をしながら子宮へ ー 子宮内膜に潜り込む

〈 1人の赤ちゃんを出産するために必要な卵子の数 〉
 ・卵子凍結には30個位の卵子があれば理想的(出産率80%以上にする為)
 ・成功すれば1度に10~15個の卵子を採取可能
 ・2人目以降を考え、複数回採卵をしなるべく多く卵子を凍結される方も

月経周期

生理が来る=排卵があり、子宮内膜の準備ができているということ


〈 月経が起こるまでの女性の体内活動 〉

  • 脳視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が分泌される。

  • GnRHの刺激を受けた脳下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌される。

  • 卵胞刺激ホルモンが卵巣を刺激し、いくつかの原始卵胞が成熟して成熟卵胞になる。

  • 成熟卵胞によって卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、その働きによって子宮内膜が増殖して厚くなる。

  • 卵胞ホルモンが一定量分泌されると、黄体化ホルモン(LH)が脳下垂体から分泌される。

  • 黄体化ホルモンの働きにより、成熟卵胞が破裂して中から卵子が飛び出し、卵巣の外へ(排卵)。

  • 卵子が飛び出した後の卵胞は黄体となり、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌。黄体ホルモンの働きにより、子宮内膜は受精卵が着床しやすい状態になる(妊娠準備が完了)。

  • 妊娠が成立しないと、黄体はしぼみ、黄体ホルモンの分泌がストップ。それを受けて、子宮内膜ははがれ落ち、血液とともに体外へ(月経)。

※この流れをおおよそ28日周期で繰り返すことを月経周期と言う

■妊娠する力の低下
2012年にNHKの「クローズアップ現代」で「卵子の老化」を初めて知った女性たちに衝撃が走る
卵子は老化し、35歳を超えると妊娠率は低下

〈 加齢(卵子の老化)によるリスク 〉
・流産率は上昇する
・染色体異常が増え受精がうまくいかない
・受精卵が分割しない
・着床しても流産が増える

これらを回避するため、卵子凍結をすることで現時点の最も質の良い卵子を確保し、卵子凍結時の年齢における出産率が可能となる

採卵までの流れ

卵巣年齢検査(AMH検査)

自費診療費〈参考例〉
自費基本料  780円
採血(AMH)7,250円
合計金額  8,830円(税込)

卵子凍結にあたり、前準備としてAMH検査をする
AMHの値は血液検査で測定するので、来院して採血する(自費診療)
値が高ければ、卵胞のストックがたくさんあると推定される
同時に子宮に異常が無いか、超音波検査も行う(保険適応)

AMH:3.94(30歳相当)

前準備から採卵まで

ゴナールF150:900単位の注射 要冷蔵
プロベラ:薬

自己注射〈参考例〉
生理3日目: 注射(お腹の皮下脂肪)+ 薬
生理6日目: 来院(卵子の成長確認)
生理11日目: 医師から合格が出たら、別の注射+薬
生理12日目: いつもの注射+薬を止める
生理13日目: 採卵(午前中)
       正確な卵子の数と卵子の質がわかる
       ⇒質の良い卵子を凍結

ここまでの採卵に向けて卵子を誘発する費用
30万4010円(税込)
入金が完了したら、必要な注射等が自宅へ郵送される

凍結卵子の保管料や他の選択肢について記事「不妊治療」へつづく

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