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【SELFの本棚】#022 むかしむかし あるところにウェルビーイングがありました 日本文化から読み解く幸せのカタチ

ウェルビーイングを第一線で研究する予防医学研究者・石川善樹が3年間没頭して観続けたもの、それは「昔話」のアニメだった―
2022年の最重要ワードのひとつ、「ウェルビーイング」(=心身ともに健康で満たされている状態のこと)。
その本質に迫るカギは、昔話をはじめとした古事記、アイドル、和歌などの日本文化に隠されていた。人気ポッドキャスト番組『ウェルビーイング ~旅する博士と落語するアナウンサー』を大幅に加筆・修正して書籍化!

なぜ、今、ウェルビーイングの重要性が経営、キャリア、人生のあり方の中で取り沙汰されているのでしょうか。朝ワクワクして起き、昼は夢中に楽しく働いて、夜はリラックスしてぐっすり眠る。当たり前のはずのそんな人間的な生き方がさまざまな要因で難しくなっている現代に生き、常に何かを「する」に追いまくられる現代に皆が疲れているからではないでしょうか。SDGs達成もパーパス経営も自己実現も発信も世界に主体的に取り組む、つまり「する」= doing を起点に語られがちです。でも人生の幸せを考えた時、もっと「いる」= being ということに焦点を置いてリラックスして取り組んだ方が、心身ともに健康で満たされる状態で人生を送れますよ、というのが本書の内容です。

「する」や「達成する」という"doing"に舗装された道を進み続ける人生は最後には細くなってしまうと著者は述べます。何を達成するのか、という他者基準評価は満足や幸せの道を閉ざしてしまいます。人生を予測不可能に適度なサプライズと同居させ、選択可能な選択肢の幅を広げ、活躍しない自由の選択もOK。また西洋的な考え方と東洋的な考え方でウェルビーイングの捉え方の異なり、筆者は東洋的なウェルビーイングの"あり方(being)に注目して議論を深めるのも面白かったです。

「幸せ」や「満足」をどう捉えてどんなアプローチで自分の人生を豊かにするのか。毎日忙しいけど何か物足りない、そんな幸せや満足に迷い中の人に特におすすめです!

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