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【SELFの本棚】#024 反省記/西和彦

(文:SELF編集部 かつ しんいちろう)

西さんは、私の世代にとっては日本のマイコンブームの牽引役のひとり。ビル・ゲイツと共に20代の若さでマイクロソフトを大きくし、アスキー出版を興し、今のパソコンの礎を築いたひとりだ。

その事業家としての半生を自ら振り返って書いた「反省記」。多くの成功と失敗があるが、注目したいのは局面局面での大切な人との出会い。

人と出会い、人と話し、人に教えを乞うことが人生にとって重要だということが分かる。

売上挽回のために売上至上主義で社員に厳しいノルマをかけ、プレッシャーをかけていた時、松下幸之助さんの側近を務められた方が西さんに伝えた幸之助さんの言葉が私の心に残った。

「相棒と二人で仕事をするときは、何も言わんでも仕事ができる。『あ』と言うたら、『うん』という感じで仕事ができる。 十人の人と一緒に仕事をするときはどうか? 十人まではああせいこうせいと命令をすることができる。 だけど、百人の仕事をするときには、教えるような気持ちで仕事をせんとあかん。 千人の人と一緒に仕事をするときには、『君ら頼むわ』『一つよろしくお願いします』という気持ちじゃないと仕事がでけへん。 それでな、一万人の人と一緒に仕事をするときには、どうしたらええと思う?」「諸君らの幸運を祈ると、祈るような気持ちでいないと、一万人の人は動いてくれないよ。」

私は一万人の会社では仕事をしたことがないけれど、二千人の企業で仕事は仕事をしたことがある。 そこには、やはりビジョン、ミッションの共有が欠かせなかった。 そして時々百人規模の組織で手取り足取り指示を出して、空回りしている管理職を見ることがある。

こうしたことを局面局面でアドバイスしてくれる人に出会うということも、その人にとっては財産だ。

この本の中で、西さんの財産ともいうべき人との出会いが沢山書かれている。色んな人と出会い、対話し、学びを得、それを次の人に伝えていく事が、この世に生まれて生きている意味だなと感じた本でした。

そんな折、あなたが会うべき人に会うかもしれない機会がやってきます。そう、『薩摩会議 2022』。全国から社会変容を導き、実践するリーダーたちが集まります。

本は、こちらからどうぞ。



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