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革命 ×Transformation:世界は自ら変えられる。〜たった1人から革命を起こす異端のススメ〜

時代を変えてしまうほどの変革を起こし、かつての「非常識」が新たな「常識」になるシーンが歴史には常に存在します。その多くは、たったひとりの人間から起こります。そんな種火となって、未来を変えるために必要なことは、何かが違う、何かがおかしいと感じる感性や、それを表現する行動、そして周りを巻き込む大義かもしれません。 こんな不確実な時代やうねりの時を過ごす中で、一見の「常識」に安住することなく、新たなチャレンジを模索し、次なる未来に向けて動き続けているプレイヤーから、挑戦のエッセンスを聞きながら、ここに参加するすべての人が、自らの旗を掲げ、自分の人生をかけて成し遂げたいことに立ち向かうエネルギーを蓄えて、それぞれの地に戻る。 そしてここに集ったみなさんで、地域や日本、世界を良くしていきましょう。

白澤 繁樹
ひふみよ株式会社 代表取締役
(一社) 全国介護事業者連盟 障害福祉事業部会 役員
伊敷小PTCA 会長
IT業界、クリエイティブ業界を経て障害福祉ベンチャー「ひふみよ株式会社」を設立。就労継続支援を中心にスパイスカレーやクラフトビールなど多様性が活きる仕事のステージ作りに邁進中。まちづくりでは6年間にわたりPTAに携わる。任意化、強制性の排除、上位団体からの脱退などを経て、負担の少ない自校ファースト活動を実現する。

山川 咲
CRAZY WEDDING創設者
神山まるごと高専 クリエイティブディレクター/理事
株式会社ECOMMIT 取締役
CRAZY WEDDING創設者。1983年東京生まれ。2012年に業界で不可能と言われた完全オーダーメイドのウェディングブランド「CRAZY WEDDING」 を立ち上げ、数年で「情熱大陸」に出演。2020年にCRAZYを退任し独立。8ヶ月のサバティカル期間を経て、ホテル&レジデンスブランド「SANU」のCreative Boardに、翌年にはSansan・CRAZY・zozo・Partyの4人の起業家が作る学校、神山まるごと高専のクリエイティブディレクターに就任。著書に「幸せをつくるシゴト」(講談社)

川原 卓巳
Takumi Inc. Founder/プロデューサー
KonMari Media Inc. Co-Founder
1984年広島県生まれ。人材教育系の会社を経て、近藤麻理恵(こんまり)のマネジメントと世界展開のプロデュースを担当。2016年に米国移住後は、KonMariのブランディングやマーケティングを実施。著書に『Be Yourself 自分らしく輝いて人生を変える教科書』。オンラインサロン『SENSE -自分らしさ探究室-』『Hi-SENSE -Build your own business-』『PRODUCERS』を主催。日本を代表するプロデューサー集団をつくりはじめている。

成田 智哉
マドラー株式会社 代表取締役社長
ミーツ株式会社 代表取締役社長
えぞ財団 団長
1988年生まれ。北海道千歳市出身。東京大学文学部歴史文化学科卒業後トヨタ自動車に入社、ブラジル支社を経て独立。帰国後、北海道厚真町にて「境界を越えて世界をかき混ぜる」をコンセプトのマドラー株式会社を設立し、共助型困りごと解決プラットフォーム「Meets Community」や 北海道の挑戦と応援の循環を作る「ほっとけないどう」などを企画運営。北海道経済コミュニティ「えぞ財団」団長。 マジ革命で頑張ります。


それぞれの革命

川原:革命というテーマなのでそれぞれの革命について聞いてみたいと思います。
 その前に、僕が一つだけキーワードとして投げ込みたいのが、「異端」です。革命を起こすときは皆さんたいがい異端になりますよね。そのときに、すごいいろんな人から批判されたり、やめた方がいいよって言われたりとかってあると思うんです。どうやってそこを貫いたのか聞いてみたいです。

山川:そうですね、でも本当にさっきお話した小中時代がつらかったっていう話が、私にとっては人生のピークの孤独なんですよね。自分のことを出しちゃいけない。自分は間違った存在であり、自分は何かを正していかないと人に認められることはないんだって思っていました。
 事業に挑んでるときも、ウエディング業界が結構古風な業界で年齢層も高かったこともあって、特に年上のお姉さま方からアレコレ言われることとかもありました。
 ですが、自分が信じてることを信じていいよって言ってくれる仲間がいて、それについて人生かけてくれる仲間もいたので、そういう意味では挑戦している最中でも孤独はなかったですね。

白澤:僕は、仲間が僕がやってることを面白がってくれるから、そういう意味では孤独じゃないですね。
 僕は、自分ですら自分のことは理解できないと思っていて、自分なりに消化しようとする前に、動いてみることからやって形にしてみるという感じですかね。

川原:成田さんはどうですか?

成田:人ってどうせ死ぬじゃないですか。明日か今日死ぬかもしれないのに、人のことを構ってる余裕がないです。僕が好きでやってるし、僕の時間だし、僕の人生なんでっていうふうにすごい思ってますね。周りにどうこう言われるのって逆にエネルギーになるところもありますし、それだけインパクトあることやってるのかなと。ヘイトはラブの裏返しですしね。

白澤:それいい言葉ですね。

成田:結構みんな言ってますよ。(笑)

山川:ナリちゃんは結構根っからそんな感じなんだね。

成田:本当にいつ死んでもいい、今死んでもいいって思ってますね。

山川:私はマジで普通の人間で、もう結構、もうやりたくない、なんでこんなことやっちゃったんだろうって結構思いながらやっているのできついんですよ。でもナリちゃんはすごいうまく受け流してる。私は受け流せなくて、やられたことに対して涙流してて。ずっと普通なのにすごいことに挑んじゃってるみたいな、この二つの人格がいつも戦ってる感じなんだよね。

川原:そうなんだ!サキさんとは長く付き合ってるんだけど、なんで辞めないんだろうっていつも思うんですよ。その生き方を手放した瞬間、超楽に生きれるし、愛されるからそれでいいのに、なんで、無茶な方に行くんだろうって毎回謎です。

山川:いやでも、今年40なんですけど、何かをやめようかなと思ってる。

川原:絶対無理。(笑)

成田:好きなんでしょうね、そういう景色を見るのが。

川原:一体何が嬉しくて続けられてるんですか??

山川:小さいことかも知れないのですが、打ち上げが好きなんです。(笑)
だって、そもそも無理なことに挑んでるわけで。「奇跡を起こす!」とか言っても、超難しいこともあったり、すごい叩かれたりとかもする。でもこのメンバーだったら失敗して諦めつくじゃんっていうか。好きなメンバーを集めて一緒にやろうってやってるわけだから、この人たちと飲んで仕事ができるっていうことが結構パワーになるんですよ。それがあるからあと一歩頑張ろうって感じです。

成田:それやっぱりいいですよね。革命は結果でしかなくて、自分の中の自分で決めたことにチャレンジし続けてること自体が尊いから、人と比べる必要も全くないし。
 いつもの帰り道で1本早く曲がってみたりするだけでも、知らないことを一つ勉強するだけでも、何か進化してるし成長してるわけで。いいんですよ、好きに生きれば。もうね、死ぬときに後悔なく、ああ楽しかったってなればいいんです。

山川:シゲちゃんはどう?

白澤:僕はね、自分が好きだね。ナリちゃんは自分のこと好き?

成田:僕ですか?めっちゃ好きです。そう言おうと子供の頃に思って。
と言うのも、僕の原点にもなった作品で、俳優の窪塚洋介が「GO」という在日韓国人を描いた映画の主人公役をやって人生変わったっていうふうに言ってて。彼のセリフに「俺の肌の色が最初から緑色だったら、最初から緑色がいいっていうやつしか寄ってこないし。それでも来てくれた仲間が本物の俺のこと知ってくれてる。」っていうのがあるんです。
 周りはとやかく言うんですよ。いい大学行っていい会社入ってんだからそっちの方が良かったのにみたいな。でも新聞とかに載るとみんな手のひら返してくるわけですよ。でもこれは仕方ない。でも僕のことを一番考えているのは僕だから、「そいつ今頃パフェ食ってるよ」と同じで、自分のことは自分で決めます。

白澤:やっぱり評論家って多いですよね。

成田:そうなんですよ。アドバイスは受け入れるし批判も受け入れて、教師にも反面教師にすればいい。周りは全員師匠だなと思ってるんで、成長して、いい自分になろうっていう感じですね。

山川:ナリちゃんやっぱりすごいね。

川原:それぞれがいろんなことやってるけど、それぞれ考え方も違うね。そこが面白い。いろんなタイプがいて、いいんでしょうね。自分なりのやり方で。
 僕が会場のみなさんとこの場で共有したいのは、とはいえ「そんな人ってみんな強くない」っていうこと。みんながナリちゃんみたいな感じだったらそりゃいいよ?でもみんながみんなそうじゃないからこそ、どうやって革命をしたり、1人で何かを始めたりしているのかなっていうストーリーを持ち帰れる形にしたいなと思っています。
 サキさんはなんかなんかちょっとだけ上手くなったことはないですか?

山川:あります!子供を産んだ!
 子供を産むまでは、もう捨て身でした。もう本当に25歳までの私は、この世界の変化のためには命を投げ出して構わないって本気で思ってたんですよ。

川原:「命を差し出す覚悟がないやつは今すぐ死ね」くらいの勢いでしたもんね。(前職で一緒に働いていた時代)

山川:そこまでは思ってないけど(笑)今すぐ帰れ!とは思ってました。
 でも本当に子供を産んで、少しでも長く生きてこの世界の変化を見たいなって心境に変わったんですよ。やっぱり今までは、自分が命かけてやれば前にいくらか進むっていう世界の中で、自分を切り売りしてやってたんだけど、これからは絶対にもう無理だと感じたというか。できないことの中でできることをどうやってやるんだろうみたいな考えになりました。
 最近は本当によく寝てるし、命を削ってっていう感じは、フィジカル的にも、メンタル的にも相当減ったと思います。色々くらっているのは変わっていないんですけど。(笑)

白澤:それすごいですね。どこかでバランスとれてるわけじゃないですか。僕はまだそれができないです。

山川変わることを恐れてない感じですかね。子供育てるけど、必ずやれとか求められたら一番つらいし、絶対無理って断る。でも、世の中はバランスめっちゃ求めてくるじゃないですか。社会の尺度でこうするべきだよ。とかバランスよくとか。同調圧力みたいなのもありますし。

成田自分が本当に良ければ、それが一番最善だから。なんか周りがね、そうあるべきだっていうのはやっぱりちょっとね。

白澤:みんな自分達が好きなところしか見てないですからね。

会社人間から革命家へ!

山川:会社に勤めている頃、会社にいる時間を長くするために会社の前にマンションを買ったんです。だけど、いろいろあって、さらに3.11が起きて、絶対にやめないと思ってた会社も勢いで辞めたんですよね。会社に行かないとか、自分で起業するなんて想像もしてない世界だったんですけど、あのときなんか自分の中の世界のルールが明確に変わったんだなみたいなのを思い出しました。

成田:俺、365日あったら360日は会社のメンバーと飲んでるくらい会社のことが好きだったんです。僕はこの会社で世界を変えられると思ってたんですけど、働くうちになんかそうでもないなってなってきて。

川原:そこ、もうちょっと聞いてみたいな。どう会社に入っていって何が違うなと思って会社を出たのか教えて。

成田夢は世界平和だったんですよ。それで世界平和を叶えるためには外務省だと思ったんですけど、ぼくは国民国家を疑ってるのに、その仕事したらおかしいなって思って、グローバルカンパニーであるトヨタに入りました。まぁそのときは嬉しかったし、ブラジル行ったときなんかは、すごい給料をもらったりとかして。

山川:いくらもらってたの?

成田:いやそれは言えないですよ(笑)。でも、運転手とかついていたし、移動とか防弾車だし、言ってみれば六本木ヒルズみたいな場所に住ませていただいたりとかしていて。でもそんな中で生活してると会社の経費は全部使ってやるぞみたいなマインドの人も、いたりするわけですよ。
 でもそれって何か違うじゃないですか。みんな世界を良くしようと思ってやってるのに、何でそれぞれを利用し利用される関係になってるのって思って。みんなでやるために会社に集まってるのに、会社員生活を過ごしているうちに、ただ会社という船に何もせずに乗っているだけっていう動きをする人ってやっぱり多いじゃないですか。俺それがすごい嫌で、じゃあ自分で稼いでみようと。
 飛び出て何するのみたいなことも言われました。でも、いろんな人に会って、何もできないんすけど世の中良くしたいんですって言い続けて、「境界を超えて世界をかき混ぜる」というコンセプトでマドラーって言葉に気づいたりとかもして。仲間もできたんですけど、ってこれなんの話だっけ。(笑)
 とにかく、トヨタは今も大好きです。だから今マドラーでやってるのは、大企業とベンチャーのかき混ぜで、緩やかだけど新しい新規事業を作ったりとか、資本を持っている会社と僕らの事業を組み合わせながら仕事したりとかしてます。外でできることをどんどん増やしていってアライアンスを組みながら、みんなで頑張っていく感じですね。

山川:昨日思ったけど、みんな前向きに何かを辞めてる人たちが結構いるなって。みんなロジックを超えて何か違うかもって感じて動いてるよね。

成田:大事な違和感を押し殺して、家族もいるしとか、お金を稼がなきゃいけないし、とかになっちゃうと自分の本当の声に気づくことができないよね。違和感を大事にして、どんどん育てていくのが大事だと思う。

川原:それで言うとさ、ちょっとだけ革命からずれるけど、本質だと思うのは教育だと思っていて。日本に今普通に生きてると与えられる教育って、違和感を押し殺すトレーニングじゃないですか。それがマジで危ないっていうことを日本は言わないし本当にわかってない。

成田:でも増えてきてるとも思います。小さな種火かもしれないけども1人1人の人生を愛したような教育の仕方をやってるプレイヤーもこれからどんどん出てくると思う。小さな種火を育てていって繋がって、蓄積されて一気に出てくるみたいな。
 僕がやってることとか皆さんがやっていることって多分オセロの角だと思っていて、角の方って本当にすごいちっちゃいかもしれないけど、角をとるとあとでガッとひっくり返るっていう。そういうモデルケースを作って、その結果を、後世の人たちがどう評価するかとか、そんな話だと思うんです。

川原:やっぱり今回のこの革命だったりとか異端のすすめ、昨日のお話も受けて非常に重要なのが、個の変容っていうのが不可逆的な全体の変容のティッピング・ポイントとして存在できるのか、どう作れるのかっていうとこだと思っていて。
 その辺ってみなさん自分のやってる領域の中でどんな手触りなのって、どう見えてるのっていうのを知りたいんですよ。
 自分の人生の長さは決まってるわけで。でもできればそれが結実するところまで見たいじゃない?僕は今年39になる年で、人生100年で計算してあと60年なんですよ。なので60年の中でこれでもかってぐらいやり尽くして、変化の兆しまでは見て死んでやると思って生きてるんですよね。そのためにできることは何でもやるし、こういう場所も来る。アメリカでうまくいってるのにわざわざ日本まで戻ってきてやってるのはそういうことなんですよ。

 沈んでいく日本の外から見てるだけだと、多分後悔するって思って、こっちに時間を増やしている。でもこれを点と点でやり続けても、いつまでこれやってんのってなってしまう。だからティッピングポイント越えようぜっていう。だから、そのためには、緩くって言ってるけど、いやどっかで一気にガチャって切り替える瞬間がないといけないと思うんですよね。

成田:なんかやっぱり昨日のセッションで大室先生にいただいた言葉、「最小限の必然と、この場所にみんな集まったっていう最大限の偶然」かな。
 明治維新では、尊王攘夷から尊王倒幕に変わりました。攘夷は無理だと。当時の志士たちは、攘夷じゃなくて倒幕だ、海外にも学び戦うんだみたいな変化があって、何か新たなビジョンっていうのが生まれている。それは今までの日本でもない。西洋とか東洋でもない、更なる第三の方向みたいな状態の日本だったと思うんです。
 それが今回の薩摩会議の場みたいに、今全国のプレーヤーたち、全世界のプレイヤーたちに繋がって大きな声になっていった。だから個人がバラバラでやってるのをまとめるプロデューサーだったりとか、大きなうねりをデザインするデザイナーだったりとか、そういう人たちが、ちゃんと明確な意思を持って、どこかの日にやろうと決めることが大事なんじゃないかなと思ってます。

川原:素晴らしいと思う。僕らが今起きていることに目を背けずにいないと革命は起きないと思う。でもみんな何となくそこには触れずにそっとしておけば何とかなると離れて見ているように僕は感じていて。
でも、もう「それはおかしい!」「自分はこれをやるんだ!」って言っちゃおうぜって。自分たちで仲間を応援して、自分たちを代表する人たちをちゃんと代理で立てて、本当にルールチェンジできるルールメーカーまで自分たちで支えきるって決めない限り、何も変えられない。今の世代は逃げ切れるかもしれないけど、もうそろそろ変えないと。

7世代先を考える

成田:それでいうと7世代先を考えるという話がいいなと思っていて。今のじいさんたちは逃げ切れるかもしれない。だけど、あなたたちのひ孫たちはどんな思いをするだろうというねという想像力。

川原:なんで、みんな自分が一番可愛いんだろうね。

成田:だから僕、結婚しない主義なんですよ。

川原:うん、え、急になんなの?(笑)

成田:自分の子だけ愛してるっておかしいと思うんです。自分の子ってかわいいですよ。そりゃDNAの半分は同じだし。そうじゃなくて、自分の子じゃなくても愛せよって僕は思ってるんですよね。7世代で自分を軸に上の3世代と下の3世代という話を聞いて、その3世代下のことを考えて。そこにDNAって話はなくてもいいと思うんです。

川原:まぁ頭では理解できるけど多くの人がそうだねとはならない気がする。だからやっぱり身近なところからやってみよう。

成田:わかんないから結婚してから離婚しようかな。

(一同笑い)

川原:でも意外と重要かも。1回やってみよう!

成田:煽られるとやっちゃうタイプ。

山川:結構ビジョンの近い人たちが会場に来てらっしゃるから、この中にお相手がいるんじゃない?

川原:今日来ていただいてよかったなと思う方はあとでぜひ。(笑)
なんかそのあたりに僕は気持ち悪さを感じてるんだなっていうのを今回すごく感じました。本当に変えるつもりがあるなら議論は避けちゃ駄目だし、多分そのテーマに対応ができる人たちと繋がらなきゃいけない。

成田:金の話も大事だし政治の話も絶対大事だしね。

川原:やっぱり得意領域を掛け合わせるっていうことが一つの課題だとは思ってて、何かを立ち上げてうわーっと巻き込むのが得意なタイプがいたりとか、何か大きなものに屈せずに自分の立ち位置をちゃんとやれるっていうことをできる人もそうだし、例えばお金を作るのが得意なタイプの人もいるだろうし。
 苦手なことは任せていいんだけど、得意なことを出し合いながらちゃんと未来のためにやれる根っこの繋がりを作るのが大事なんでしょうね。それが何か本当に今はできてる兆しがあるんじゃないかなっていうのを感じています。

山川:なんか私的には変革ということに最近考えが変わってきていて。今までの私は変わらなきゃいけないって思っていたんだけど、なんか今は逆にそういうモチベーションじゃ変わらないんじゃないかっていう感じがしてる。
 と言うのも昨日の話を聞いて余計にそう思うんだけど、なんか私、40歳にして環境問題に挑むってことをecommitという会社でやるのね。

川原:かっこいいコートを着て映ってた写真、ウェブで見ました。

山川:そうそう。(笑) でね、今までの私は何事かを成し遂げたかったんですよ。世界を変えたいから、世界が変わってないことに対して、人生をかけたいって思ってきたんですね。環境活動家として、農業しながら講演したりとかして一生懸命やってるのに、何にも変わってないっていうのに対して、無力感とかもあったし、かわいそうだなみたいな気持ちもすごいあった。
 だからこそ、私はビジネスの世界で本当に世界を変えるんだって思ってそれをモチベーションに結構頑張ってきてたと思うんですよ。
 でも、なんか40歳を迎えたときに、やんないと後悔するし、できるかどうかわからないけど、トライする人生でありたいなって思ったの。今までとちょっと違う。世界は絶対変えられる。私なら成し遂げられるって思ってない。もちろん自分で立たなきゃ駄目なんだけど、いろんなとこに立ってたときに、勝手にコトが進みだすタイミングが来るんじゃないかなっていうのは感じますね。

成田:偶然性って絶対あるから、コントロールしようというのはもちろん違うなって思っています。コアな部分は残しつつ、だけど結果的にそうなっちゃったよねみたいな感じでいいと思うし、次の世代がやってくれることも増えるかもしれないし。結果的に何かハッピーな世界を作るっていうのが正しいのかなと思いますね。

川原:確かにそれで言うと、なぜこういうことが起きてるのかっていうと、なんか楽しそうだからだよね。世の中を憂いて何とかしなきゃというよりも、何か変なやつらがいろいろ集まってやってるし、面白いんじゃないみたいな。

成田:こういう場が本当にあると、なんかそういうことなんだっていうふうに思える!

前に一歩踏み出していくと、また景色が変わる

川原:いいこと言う!では、時間もあれなので最後に一言ずつ言って今日は締めますか。ではシゲさんから。

白澤:そうですね、楽しかったです。皆さんいろいろ考えられてますし、会場にいる方もいろんな違和感を感じながらも進んでるかもしれない。
 ただ僕はやっぱり僕自身が誰かに声をかけること。僕自身が自分でライブを始めて波紋を投げる、波紋を起こす存在でありたいというふうに思いました。なのでこれからも変な繋がりで、仲良くしてください。(笑)

川原:ありがとうございます。ではサキさん。

山川:そうですね、私、事前ミーティングを含めて、こんなに考えたセッション、結構生まれて初めてぐらい、結構いろいろ考えました。
 私は、自分がしていることを、今の時代に感じてることを、自分が勇気を出して、これしたいんですっていう係だみたいな気持ちでやってるんですね。でも最近は、そんな大きなことをすることがゴールでもないんだなと気づいたことが、めちゃくちゃ大きな変化としてあった感じです。

川原:変化しないなら意味がないって言ってたもんね。

山川:本当に極端で申し訳なかったです。(笑)
 いやでも、革命を起こす人の役割とは何だろうって考えたときに、生きざまを見せることって結論づいたんですよ。生きざまを見せることによって、あんなふうにも、こんなふうに生きられるんだとか、こんなふうに生きたいなとか、こんなふうに自分の何かを割けるのっていいなとか、なんかそういうものを肌感で伝えて、それを伝播させていくことによって、何か変化が起きるっていうのやっていけたらいいなって感じるセッションでした。本当にどうもありがとうございました。

川原:はい。ありがとうございました。では、ナリさんお願いします。

成田:はい、ありがとうございました。貴重な時間をとっていただいて、本当に主催のSELFの皆さんもそうですし、なんかよく分からないけどこんな長い話をする場に来ていただいた方にも感謝です。

山川:ナリちゃん、みんなの方見て喋った方がいいと思うよ。(笑)
結構下向きがちだからさ、ちゃんと会場のみんなを見れたら未来が変わると思う。(笑)

成田:照れるんだよね。だけどはい。
何か大きい話とか小さい話とかスケールの話しでは全くないと思うんで、微力は無力じゃないんで、『左利きのエレン』に書いてたあったセリフなんですけど。

川原:めっちゃ漫画読むね。

成田:そう、めっちゃ読むんですよ。でもまぁ伝えたいのは、前に一歩踏み出していくと、また景色が変わるんだなってことで、今日も僕は頑張っていきたいなというふうに思いますし、これをご縁に世界を変えたり、楽しい未来をつくる中でご一緒できればなというふうに思います。どうもありがとうございました。

山川:はい。最後に一つだけいいですか。私は薩摩会議に感謝したい。こういう経済の中、こんなに先が見えない中で、でも必要なことを信じてやろうとしてる人たちがいるのは本当に素晴らしいと思う。代表の野崎恭平くんは私達が会社で人事をやってたときに、研修を担当した学生だったんだよね。

野崎:内定蹴って行かなかったんですけど、すいません。

(一同笑い)

山川:来なかったんですけど(笑)、でも本当になんか尊敬してます。はい。

川原:恭平もそうだし、運営やってくださってる方も皆さんそれぞれ会社やってらっしゃったり、役割がある中で、やるって決めて実現してる場であるっていうのがまさに革命だなと思います。

 では最後に皆さんの人生に繋がっていくような最後のメッセージだけ残して終わりたいなと思います。僕は革命のセッションで「たった1人から革命を起こす異端のススメ」というサブタイトルをつけさせてもらったんですね。たった1人から変化を起こしていくと。で、僕これつけておきながら、実はめっちゃ嫌だなと思ったんですよ。なんでかっていうと、僕自身が別に異端なわけではないから。
 元々が器用貧乏で、何やってもできるんだけど何も長く続かない。そんな自分がコンプレックスでした。だから器用貧乏だねって言われるのがめちゃくちゃ怖かった。実際にサキさんと働いてた時とかは本当にそれで苦しんでいて。
 だからこそ今言えるのは、「異端じゃなきゃいけないわけじゃない」っていうのも、ぜひ知っておいていただきたい。実は僕自身が今やってることにも繋がるんですが、異端な人を介してその人を応援するっていう生き方も実は十分に異端である。ということをぜひ知っていただきたい。
 例えば、さっきサキさんのお父さんが時代の先取りをしすぎて社会に広くは繋がらなかった。でもそこに誰か1人、その価値を信じて繋げる社会に接点を作る人がいたとしたら、多分ゲームチェンジしてたんですよ。
 うちの奥さんのこんまりさんも、多分1人でやってたらこの状態は作れていなくて、そこに僕みたいな人間が横について今の社会との接続点を作ったから、多くの人に伝わって、今では価値が見出されるようになっている。
 だからこそ今日聞いていただいてる皆さんで、私はやっぱり異端だなと思う方は、ぜひそのまま突き進んでください。そしてもし仮に、自分の中でその異端であったり偏りが見つからないと思うのであれば、自分の身近にいる偏った人(異端)を愛し、その人を応援するっていう生き方を全力でする。そんな異端な生き方を進めていただけたらいいんじゃないかなと思います。それも十分に異端です。

成田:逆に異端っていうか、1人1人がユニークな存在であるって感じだよね。

川原:そうなんです。はい、ということでちょっと最後にお話させていただきましたが以上で説明のセッションを終わりとさせていただきたいと思います。ありがとうございました!

(ライター:竹下 愛華 校正:SELF編集部)



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