物理的に心を区切る
下北沢にレコードを聴くためのホテルがあります。フロント横のカフェには電源付きの席もあり、美味しいベーグルサンドとコーヒーも楽しみながらワーケーションもできます。
そして部屋のほうは時間借りをすることもできます。
国民的大作家の夏目漱石は、神楽坂のあたりを何十回と引っ越ししたそうです。また、「引っ越しというのは人間関係も含めて色々なことをチャラにする」と言ったのは、現代の夏目漱石とも言われる村上春樹ですが、彼自身も千葉から東京、そして神奈川と住居を移し、何年間もヨーロッパを転々としていたことがあります。
作家でなくても、何かに意識を集中させて自分なりにカタチにしなくてはいけないことというのは存在します。また逆に、意識を発散させて、自分自身の中でネガティブな「とぐろ」を巻いていることを断ち切り捨て去らなくてはいけないことも存在します。
そういう時は、「物理的に区切りをつける」というのが必要かもしれません。たとえ引っ越しが無理でも、例えば、
時間貸しのホテルにこもってみる。
電車に乗って誰もいない山のてっぺんへ行く。
お風呂の電気を消して湯船に浸かってみる。
などなど、自分の中の「辺境」みたいなものをいくつか探して貯めていくのはどうでしょう。無意識のうちに蓄積していた心の疲弊や、無意識のうちに繰り返していた「自分自身に対する攻撃や傷つけ」の機会が減ると思います。
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