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「原神」の魅力について語る

この記事は社員の9割がゲーマーな会社エイプリルナイツのメンバーによるAdvent Calendarの20日目として執筆しています。今日は管理部のnakajiが担当でこの記事を書いています。


みなさんは「原神」をプレイしたことがありますか?
今や日常的にゲームをよくプレイする人ならば、このタイトルを知らない人は少ないでしょう。その超有名タイトルの「原神」ですが、私もリリース当初からプレイしはじめて早3年の間、ずっとハマり続けているゲームでもあります。
今回は改めて、私が思う「原神」のどういうところが面白いと感じているのか?その魅力について思いつくまま語っていきたいと思います。

始めたきっかけは社員のSlack投稿でした

「原神」を作っている会社について

miHoYo、もといHoYoverseという中国のソーシャルゲーム会社です。(会社名というよりブランド名)
日本のアニメライクなビジュアルと、日本の作品かと勘違いしてしまいそうになるオタクコンテンツの造詣の深さは、日本の作品を愛するオタクが作った会社だからだ、とよく語られています。
実際ゲーム中にも、数多の日本の有名作品がオマージュ(ネタ)として用いられているのをよく見かけます。

「miHoYo」という社名は萌え感が強くてオタクっぽい「み」(mi)を頭文字とし、「Ho」と「Yo」は、経営者2人の名前に由来する。
会社のスローガンは「tech otakus save the world」(技術的なオタクは世界を救う)

https://ja.wikipedia.org/wiki/MiHoYo

アニメ背景的な圧倒的美麗グラフィック

もはやこのゲームを語る上で当たり前過ぎて陳腐なレベルですが、挙げずにはいられません。原神には様々な国や文化をモチーフとしてデザインされた「7つの国」があり、それぞれ地域ごとに全く異なる超絶美麗グラフィックを味わうことができます。
景色を見ながらご飯を食べているだけで24時間暇がつぶれることでしょう。

モンド。写真イベントでふざけて撮ったもの
璃月
璃月の層岩巨淵
稲妻の鎮守の森
神里屋敷から見える稲妻城
スメールのアパーム叢林
とある場所
フォンテーヌのロマリタイムハーバー

一線を画す幻想音楽

「原神」の中でも特にずばぬけて素晴らしい要素だと思っています。HoYoverseの音楽チーム「HOYO-MiX」が制作しています。ただ「原神」だけでなく、彼らの他の作品も素晴らしいため、ゲーム音楽を愛する人にはぜひおすすめしたいです。実際にゲームをプレイしていなくても、その音楽だけでも十分に楽しめますし、作業用のBGMとしても最適です。

しかし、やはり一番のおすすめは、グラフィックや物語が作り出す世界観と一緒にじっくりと味わい噛みしめる「体験」です。音楽が好きになった人は、きっと世界観にも魅了されることでしょう。

多様なキャラクターデザイン

毎バージョンごとに新規キャラクターが発表・実装されています。Xのインプレッションも凄まじいもので、発表やガチャ実装のタイミングでトレンド入りは毎回欠かさないものとなっています。

ゲームという特性から「いくら見ても飽きない」「アクションで映える」「破綻しにくい」というデザインがよく考えられていると思います。個人的には、ゲーム中長く眺めることになる「背中のデザイン」が重要だと感じていますが、原神は特にその点に気を配っていると思います。
そのこだわり故か、なんとなくHoYoverse作品は共通して「ホヨバみ」あるデザインの癖がある気がします。

いつ見ても完璧な背中デザイン

魅力は見た目だけには留まりません。キャラクターと同時に実装される「伝説任務」は、そのキャラクターにフォーカスした超絶エモいストーリーが描かれます。特にこの要素は毎回楽しみであり、見た目で特に気にならなかったキャラクターでも、最後のムービーを見る頃には「推しです」と言いたくなるほど、脚本や演出が素晴らしいです。

私が特にお気に入りなのは「申鶴(しんかく)」と「雲菫(うんきん)」のムービーです。厳密には「伝説任務」ではありませんが、同じようにキャラクターと同時に実装されたストーリーで、舞台は中国モチーフの国「璃月」のメインストーリーが終わった後、復興の中で展開される物語です。

「申鶴」は人間ですが、生まれながらにして特別な体質をしていました。幼少期に親に捨てられ、洞窟で数日間短剣を手に魔物と対峙していたところを仙人に拾われ、その才を見出され仙人たちのもとで修行を積んできました。
旅人はその浮世離れした申鶴と出会い行動を共にする中で、璃月で人気のある役者(兼脚本家)である雲菫と出会います。何の運命か、雲菫が演じる劇はまさに申鶴の半生をモデルにしたものであり、復興を手伝う中で訪れたのは申鶴の故郷でした。劇の中では申鶴の活躍が英雄として描かれていますが、真摯な雲菫は演劇と現実の違いに衝撃を受け、脚本に修正が必要だと言います。
しかし旅人と過ごすうち、自分も己を顧みず人々を守るような英雄になりたいという気持ちを抱くようになった申鶴は、劇の中の英雄の姿を気に入り、修正は必要はないと語ります。

その後、璃月の復興の過程でピンチが訪れますが(ネタバレのため詳細は省きます)申鶴の助けもあり、事態は無事に収束します。そして、記念の宴の中で、雲菫による演劇が始まります。本ムービーで流れる歌は中国の伝統文化である京劇が取り入れられ、上海京劇院の「杨扬」氏が歌唱を担当しています。

下手に日本語に訳さずそのままの歌になっているのが本当にいい味を出しています。この歌を聞く度涙腺崩壊するので、あんまり聞かないようにしているほどです…。

心揺さぶられるストーリー

先に触れた通り、脚本や演出が本当に素晴らしいです。メインストーリーである「魔神任務」では、旅人が各国で活躍するエピソードや旅人自身の目的に焦点を当てたストーリーが描かれます。
中国の作品ゆえ、難しい単語や翻訳が怪しい部分があったりしますが、そんなことは些細なことに感じてしまいます。
この感動を他の人にも味わって欲しいがために、好きなものをあまり他人に勧めることが少ないオタク(自称)でも、原神の話題になったときには「面白いからやってみてほしい」と口をついて出てしまいます。また、人に勧めるときも、とりあえず探索はそこそこにしてメインストーリーだけを楽しむことを提案していますが、結局のところメインストーリーだけで満足する人はいませんでした。笑

先日5国目となるフォンテーヌのメインストーリーが完結したばかりですが、その感動と興奮は今も覚めやらぬままです。これはなるべくネタバレを見ずに楽しんで欲しい要素でもあるので、公式のYoutubeチャンネルを見るときは注意してください。(メインストーリーのムービーがアップされています)

フォンテーヌ実装時には散々ポンコツ水神と言われたフリーナ様ですが、ストーリーを見終わる頃には誰もが彼女の人生を応援したくなっているでしょう。

守りたい、この笑顔

緻密に練られた世界観

ストーリーを支える根幹である世界観の構築ですが、原神にはサブクエストイベントとして数多の「世界任務」というものが存在します。
ただの「おつかい」として見てしまえばそれまでですが、大体のクエストの裏にはさらに物語…いわゆる原神世界の「年表」が存在します。そしてその小さな伏線の数々が、メインストーリーをより面白くさせるものとして存在しているはずです。
数々のクエストや書籍を見ていくと、その伏線が随所に散りばめられており、複数の要素を組み合わせてやっと見えてくる原神世界の「真理」が存在します。伏線の張り方も巧妙で、明確に理解できるものもあれば、推測の域を出ないものもあります。そのため、ファンの間では「考察」が流行り、「真実は一体どうなんだ?」という議論を起こしたり、プレイヤーにより深い疑問を残すことで、続きとなる情報を渇望するようになります。私自身も考察が好きなので原神をやっていない時間でもあれこれ考えることが多いのですが、これは本当にうまく作り込まれた要素だと思います。

「森の風」の一部

例えば、原神を初めてすぐの頃に入手できる書籍「森の風」では、かつて「カーンルイア」という滅んだ王国があったことと、それをきっかけとした災いが起きたことがわかります。また、配布キャラクターであるモンドの西風騎士団「ガイア」のプロフィールから、このキャラクターの故郷が「カーンルイア」であることもわかります。
原神がリリースされた当初の物語では全く触れられることのない話ですが、アップデートが進み物語が進展するにつれ、実は旅人の旅の目的とこの災いが深く関わっていることが明らかになっていきます。
このように、原神には予め伏線が張られていることがあり、「世界任務」や書籍に目を通すことで、より他の物語が楽しめるようにデザインされています。

計画的なアップデート

原神は基本的に6週間周期でアップデートが行われています。
そして「稲妻」という国が実装されたあたりから、毎バージョンのように新しいマップが追加されており(時にはバージョン限定のマップも)探索が好きなユーザーも飽きさせることはありません。
探索のギミックや謎解きもどんどん新しい要素が追加され、ユーザーが存分に楽しめるように、最大限の努力が惜しまれていないことが伝わってきます。

淵下宮

私が過去一番でテンションが上がったアップデートは、Ver2.4で「淵下宮」というマップが実装されたときです。
マップの美しさ、音楽の素晴らしさでいうと、ラストダンジョンと言われても納得できるほど感動したのを今も覚えています。こんな素晴らしいものをこんなに早く実装して、みほよは大丈夫か?尻すぼみになったりしないか?と心配になったくらいです。Ver4.2を迎えた今では、全くの杞憂でしたが。
淵下宮はメインストーリーで訪れる必要がないため、それほど重要でないのかと思いきや、ここで入手できる「白夜国館蔵」という古い書籍には原神の歴史の根幹に関わる情報が記されており、この書籍を見ないことには考察が始まらないくらいだと個人的には思っています。

自由なファンコミュニティ

先に考察について触れましたが、原神はプレイヤーの多さもあってファンコミュニティも非常に活発です。
HoYoverseが運営する「HoYoLAB」という公式フォーラムでは、ログインボーナスやゲームのマップ、育成計算ツールなど便利機能のほか、プレイヤー自らがゲームについての記事を作成したり、またそれにコメントしたりする独自のSNSとして機能しています。

二次創作や配信に関するガイドラインも公開しており、その活動を認めるとともに、日本でも公式が認定する「コンテンツクリエイター」などの活躍の場を用意しています。Youtubeでは「原神配信者」と呼ばれる、主に原神の配信を行うことで生計を立てている人もいるほどです。
また、本国では「HoYoFair」を始めとする同人番組を配信するなど、日本のコンテンツの公式では到底やらないようなことをすすんでやっていたりします。

もちろん、ゲームそのものの権利財産を守ることは重要ですが、同人活動などのファンの活動はコンテンツを盛り上げる上で重要な要素と捉え、その活動を応援する姿勢が見られます。日本の企業にも見習ってほしいような、そっとしておいてほしいような、やっぱりちょっと見習って欲しい気持ちになったりします。

豊富なファンサービス

ファンを大切にしているのはそれだけに留まりません。定期的なアップデートの後には必ず任意のアンケート調査が行われており、ユーザーの感想や意見を大事にしている姿勢が見て取れます。
原神のゲーム内でもユーザーの行動はある程度統計が取られており、周年イベントで1年でどれだけモラを消費したか、どの秘境に一番通ったかなどが表示されたりします。おそらくユーザーの行動データでも統計を取って、今後のアップデートの計画を練っているんじゃないかと勝手に思っています。

あとは、人気コンテンツが為せる技なのか、原神の世界観にちなんだ料理や文化紹介のムービーを出したり、年に1回の無料コンサート配信を実施するなど、太っ腹なコンテンツ提供が跡を絶ちません。その感動から感謝課金をする人が後を絶たないのも、もはや説明は不要でしょう。

ちょうど次の無料のコンサートが今週2023/12/22(金)にも20:00~からYoutubeで配信されます。興味がある方はぜひ。無料なので。
(下は先日上海で行われたオーケストラコンサートの映像。無料。正気か)

最後に

ここまでで既に5000字書いていることに驚きです。
まだ語り足りないくらいですが、こんな長いオタクの早口アドベントカレンダーで本当にいいのか不安になってきたのでここまでにしておきます。

「原神」はいいぞ!気になるな~と思ったときが始めどきです。あらゆるプラットフォームで遊べます(Nintendo Switchは未対応)。