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IEのサポートが終了 「やっとIE対応から解放される…?」

「インターネットエクスプローラーのサポートが今日(6月16日)終了」

Webに関わる仕事をしている方の中には、「これでやっと…」という万感の思いでこのニュースを見る人もいることでしょう。本当にどれだけ長いことこの「インターネットエクスプローラー」に苦しめられてきたか……。

何のことなのか分からない人もいると思います。

「インターネットエクスプローラーの何が悪いの?」

と。

説明しましょう。それがWebサイトを作るうえでの「マルチブラウザ対応」で起きる問題です。

Webサイトはいろんなブラウザに対応させる必要がある

世の中にはいろんなブラウザがあります。今回言っているところの「インターネットエクスプローラー」が昔から有名ですが、それ以外にもGoogleの「Chrome」、Mozillaの「Fire fox」、最近のWindowsに標準搭載の「Edge」、Apple系の「Safari」など。

他にも細かいものがたくさんあるのですが、多くの人は上記のどれかを使っていると思います。

そして、Webサイトを作るときに考えなければいけないのが、これらどのWebブラウザでサイトを閲覧しても“同じように表示されなければならない”ということです。

Webサイトを構築するために使うプログラム言語はどれも一緒なんです(対応状況の古い新しいはありますが…)。しかし、そうやって作ったものを実際のブラウザ上で見てみると…これが見事に崩れていたりします。

なぜこんなことが起きるかというと、それぞれのブラウザに設定されているデフォルト仕様のせいです。そういったことを無くすために、全ての仕様を0にしてフラットな状態にしてからWebサイトが表示されるように組むのが通例なのですが……。


インターネットエクスプローラーは特異すぎた

大体のブラウザは上記でやったようなことで対応でき、閲覧にも問題なくなります。ですが、インターネットエクスプローラーだけは別なんです。

インターネットエクスプローラーはバージョンによってもう見た目がバラバラになることも普通にあります。ver.6ではこんな見え方、ver.10以降だとこんな見え方、というふうに。

こうなってくると対応させるのがすご~く大変なんです。他のブラウザでは動きがあるように見えるサイトでも、インターネットエクスプローラー上ではそういうのをオミット(機能を無くす)する必要も出てきます。

そんな大変な思いをしてまでなぜインターネットエクスプローラーに対応させなければいけないか。それはクライアントからそう望まれるからです。

普通に考えればパソコンはだいたい3年周期くらいで新しくするもの。職場で使うものも同様です。しかし、けっこう古いパソコンのまま使う職場が多いのです。特にIT系以外で。

「なんでいまどきインターネットエクスプローラーのver〇〇に対応させなきゃいけないの!?」

と、何度思ったことか……。


サポート終了で解放される…だろうか

今回マイクロソフトのサポートが終わるということで、これでWebサイト作成を提案するときにも「サポートが終わっているのでIEは対象外なんですよ」と堂々と言うことができます(そもそも今使っていたらすごいが)。

しかしそれでもIEを使う人は世の中にいるかもしれません。

それは、昔から使っているがために「インターネットはIEというアプリでやるもの」という考えが染みついてしまっているからです。最近のWindowsでも標準のEdgeではなく、わざわざIEを使えるようにして使っている人もいるくらいです。

今、国内のブラウザシェアランキングでは、圧倒的にChromeが一番です。

しかし日本では、5位に「IE 11.0」が入っています。恐ろしい……。


本当の意味でIEから解放される日はいつになるのでしょうか。今もWebサイト制作に関わっている方はやっぱり苦しいときもあるんでしょうかね。

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