「ルパン三世 VS キャッツ・アイ」という作品が作られると聞いて
「ルパン三世」と「キャッツ・アイ」。日本が誇るこの二つの“怪盗コメディ”が一つの作品となって、Amazon Prime Videoで配信されるというニュースが入ってきました。
こういった本来は同じ世界線に存在しないはずのキャラクター達が同じ世界で活躍するという“クロスオーバーもの”はアメリカでは好まれやすいもので、Amazon Prime VideoやNetflixではいかにも通りやすそうな企画だなという感じがしました。
両方の作品をよく知っており、どちらかというと両方とものファンである自分としては気になったので、こちらのティザー映像を見てみたのですが……う、これは……。というわけで今回はこの「ルパン三世 VS キャッツ・アイ」の情報第一弾を見ての感想となります。
内容としてはちょっと辛口目になると思います。
やっぱりキャラクターデザイン
何と言ってもキャラクターデザインからして「ああ……」と思いました。
今作品のキャラクターデザインに際して、「キャッツ・アイ」の作者である北条司さんからは、
「キャッツたちをルパンのキャラクターに寄せてほしい」
というオーダーがあったようです。これだけ聞くと、「キャッツたち美人三姉妹がちょっと不二子ちゃん寄りの感じになるのかな」と思うのですが、実際のところは……。
なんかルパン達の顔からしてちょっと違う。キャッツ達もこれに合わせたデザインなので、キャッツ達の顔もなんか違う。過去のルパン作品寄りでもなければキャッツ・アイ寄りでもない、結果としてどっちつかずのオリジナル作品みたいなキャラクターデザインになってしまっているなぁ、というのが第一印象です。
キャッツの衣装
実写映画化だったりドラマ化だったりしたこともある「キャッツ・アイ」ですが、いつも話題になるのが「キャッツの衣装」です。
基本的に原作通りになることはなく、「こんな派手で目立ちやすい色をした怪盗が、人目を忍んで任務をこなせるわけがない」として黒っぽい色で動きやすさだけを優先したようなデザインで実写作品は作られてきました。当然、ファンからの意見としては
「ああ、もうこの時点でキャッツ・アイじゃない」
となっていたわけですが、今回はどうかというと……。
“色”は原作通り、過去のアニメ作品通りです。しかしながら……。
肌をなるべく見せないようにした網タイツ状のもの。鼻から下の口元を隠したマスク。小道具を持つためのものっぽい腰のベルト、とやっぱり“これじゃない感”が強い。
時代に拠ったり、情勢を気にしたりといろいろあるのでしょうけれど、「キャッツ・アイ」の衣装っていつもパっとしない感じになりますよね。何年か前にあった「劇場版シティーハンター」に出たときの衣装は、昔のアニメ「キャッツ・アイ」の感じで良かったんですが。
さて、こんなところですかね。ささっと見てきましたが、声優さんの演技は素晴らしいです。当然です。デザインがどうあろうと声優さんは皆さん一生懸命演技されているわけですから。声を聞けば、
「ああ、やっぱりルパンなんだな」
という気持ちにさせてくれます。
キャラクターの絵的には微妙に思える本作、その声優さんの演技、そして物語の面白さでどこまで上向きに持っていってくれるのか。ファンとしてはそのあたりも気になるところです。